もぐらモンスター、私が魔法を使いますぅ!
何やら地面が揺れた。
「とっ!?」「ッ!?」
と思ったら、僕とマリヤの間の地面に亀裂が走る。
そして、そこから出てきたのは鼻だった。
尖ったひげのついた黒い鼻。そしてそれはそのまま地面から現れる。めりめりと土がメリ上がり、座ってられなくなった。
「うわー!」「きゃー!」
左右に転がる僕ら。
「大丈夫!?マリヤ!」
「え、ええ、、なんとか、、」
そして地面から現れた巨大なそれを月明かりのもと見た。
「これは、!」
「もぐら、、のモンスター!」
何やらヘルメットとツルハシを装備しており、体格は馬車やりも大きい。
「ふしゅううううううう!」
鼻息も荒く、こちらを襲うことしか考えてないようだった。
「なんてこった、、」
「で、でもユーさんは勇者だからこのくらい大丈夫ですよね?」
「そっ、それは、、」
そう、僕は最近の冒険のおかげで、スライムくらいなら余裕で倒せる。
が、所詮、最近勇者の剣に選ばれただけのほとんど素人だ。
前回だって、アリサがいたから倒せたようなもの。
もしアリサがいたら前回のように何とかなったかもしれないが。今ここにはマリヤと僕しかいない。
「ごめん、、!僕は最近冒険を始めたばかりのずふのど素人なんだ、、!」
「そ、そうなのですか!?」
「ああ、ここは俺が食い止めるから、君はアリサを呼んでってくれないか!?」
しかし、彼女は逡巡した。そしてブツブツと何事かをつぶやく。
「もし、私が言ってる間にユーさんがやられていたら、、
そしたら私はまたおなじ過ちを繰り返してしまう、、!」
そして、きっと覚悟を決めたような表情で、
「私が魔法をつかいますぅ!そのほうが確実で早いですから!」




