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プロローグ

昔書いた奴を改良しながら載せていきます。


 誰もが覇者を目指す。

 全ては世界平和のため。全ては世界征服のため。全ては私利私欲のため。

 各自、様々な目的があるだろう。

 様々な時代、それを目指して色んな人が色んな行動をした。

 今は英雄となってる者でさえ、名が広がるまでに様々な経緯や苦労、そして苦悩があっただろう。


 もしも、それらがただ一人の人間に出会うことで苦労を持つ経緯でさえ回避されるとしたら――?


 この世にただ一つ、あまりに高すぎたため神が壊した塔がある。

 塔は世界を掌握し頂上に一番に上る者の願いを叶える。

 ……だが、塔を上るには、鍵となる案内人が必要で……――鍵は、様々な天災から護られている。

 塔が鍵となる者を寵愛していることが、見受けられる。

 故に、塔の存在を知る者は、鍵を探すのだ――それぞれの願いや苦悩を叶えるべくし、世界の覇者となろうと。


 塔の名は、トワの塔。

 覇王となるため、密かに鍵を探し動く者が潜んでいる――この世の何処かに。



「要するに、鍵を見つけて奪い合うデスゲームってことやんな?」

「そういうことだ。鍵を見つけるのを、任せていいな?」

「任せとき!!」


 眼帯をした赤い少女は頷く。

 赤い華奢な少女も初めは鍵を付け狙う存在で、少女の言い回しで言うなら、デスゲームで鍵を奪い合う参加者の一人であったのだ――。


 少女の恋心が全てを、狂わせるまで。



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