59 買い物
ヴィルさんの船で葡萄を買いに一番近いホームセンターに行ったが、ワイン用の葡萄の取り扱いが無かった。
無いものはしょうがないので梅、リンゴ、栗、みかん、胡桃、の苗木を二本ずつ苺の苗を五つ、椎茸の菌を二袋分買って帰った。
何回かに分けて買うつもりだったが、今日はヴィルさんが買い物について来てくれたから一回で済んだ。
支払いを済ませカートで駐車場の端に行き周りに誰も居ないのを確認してマジックバックに荷物を仕舞い込んだ。
それから食品と昨日空になった安いワインも赤三本白三本を購入した。
以前ヴィルさんにあげた事のある高めのワインが目に付いたので送迎のお礼に五本買った。島に帰ってから渡そうと思う。
携帯でワイン用の葡萄が手に入るか調べたら某通販サイトでワイン用の葡萄の苗が売られていた。
赤ワイン用、白ワイン用どちらもあったが、値段が白ワイン用は千円以内で買える。これは二十本かった。
赤ワイン用は二千五百円と六千五百円の物があったが、安い方を二十本ポチった。
ついでにミンサーとチョッパーとスライサー、製麺機も取り寄せた。電動ではなく手動のやつを選んだ。
苗の通販サイトを見ていたらアーモンドの苗木が雄木、雌木セットで一万五千円で出ていたので悩んだ末にポチりました。
うん、アーモンド買った方が安いと思う。思うんだけど、ほら、村の皆んなの分買うわけには行かないし、木に実った物ならばお裾分け出来るじゃ無い?と自分の中で言い訳をして余計な物を買った罪悪感を軽くした。
配達先はお婆ちゃんちだ、お婆ちゃんちの物置に置き配をお願いした。
どこから送られて来るのか分からないが二週間後が配達予定日になっているので、カレンダーに書き込んだ。その翌日お婆ちゃんちに苗を取りに行くので、船を出して欲しいと予めヴィルさんに頼んでおいた。
島に帰って私とヴィルさんは遅い昼食を取った。子供達は待ちきれないと可哀想なので昼食用に朝テオと二人で生姜焼きを作っておいた。それを温め直してワカメとお豆腐のお味噌汁、ご飯と一緒に食べるようにテオにたのんでおいたが、基本は屋敷の料理人さんが屋敷では料理を出してくれる。
今日はお留守番をしてくれるレイラとロウ、テオ、ウォルトとクルトの為に作り置きしたのだった。勿論屋敷の皆の分作って行きましたよ。
料理人さんにお礼を言われたけど、夕食に期待しますって返しておいた。
出かける時はヴィルさんがロッジとヴィルさんの屋敷を結界で囲って出かけた。
客が来たら結界の外に作ってある広い東屋の様な所で待ってて貰えばいい。
この場所を知っているのは、盗賊討伐の時に来た人達と、その仲間だけだから、待たせておけば良いとヴィルさんが子供達に話していた。
ヴィルさんの屋敷には執事さんと侍女さんの夫婦、それに使用人さん夫婦と料理人さんが一人いる。
家を留守にする時には子供達は屋敷の侍女さんや使用人さん達が見ていてくれるので安心だ。
文字は侍女さんが教えてくれる事になった。
ヴィルさんの屋敷の厨房は広くて、日本のメーカーのオーブンレンジやデカい冷蔵庫、炊飯器も一升炊きと五升炊き二つ、それにシステムキッチンが付いていて、IHのクッキングヒーターまで備えてあった。
そして古い型のキッチンも隣りにある。
古いといってもとても高そうな作りのキッチンだ。石窯のオーブンや、魔石を使ったコンロ、水が出る所にも魔石がはめ込んである。作業台の天板が厚い。絶対一人では動かせない重さだと思う。食器棚もアンティックな豪勢な作りだ。
こちらのキッチンは今迄通り料理人さんが使い、新しいシステムキッチンの方は私や、テオが使って良いそうだ。
時間があったら私の知っているレシピを屋敷の料理人に教えて欲しいと言われている。
一レシピに付き一小金貨で取り引きしようと言われた。良いのかな?お金貰っても。平民料理なのに?
それでも良いらしい。マヨネーズやソースの作り方も教えようと思った。
各部屋にエアコンもしっかり付いていて、お風呂もトイレも一部屋に一つ付いているが、客用はシャワーだけになっている。
私の借りている部屋は浴槽付きだった。
客も浴槽に浸かりたい人は一階の大きなお風呂にこれまた大きな浴槽があるのでそこに入る事も出来るようだ。
昼食後ロッジを掃除して、買って来た苗木や苗を子供達とロッジの周りに植えた。踏まれないように石で周りを囲って苺の苗も植えた。
苺はもう蕾が付いていたので上手く行けば四十から五十日程で食べれる筈だ。 沢山実ってねと苗木と苗を撫でていく。
しいたけの菌は村を作った時に切り倒したどんぐりや椎木を一メートル程に切って運んで来て穴を開けてそこにコンコンと木槌ではめ込んで行くのだが、今日はもう無理なので、明日やろうと思う。 穴あけの道具やノコも持って来なければならないからね。
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