37 宿泊施設
「大変世話になった。少し時間がかかると思うが、正式なお礼にまた伺う。朝の食事も美味しかった。ありがとう感謝する。」
「ごめんなさいね、食料は非常時の物以外は私の分しか置いて無くて、あんな物しか出せずに。」
「いや、我が家の料理よりも美味しかった。ここで商売を始めるのであろう?客としてもまたぜひ訪れたい。来る時は食料も持参しよう。では又。」
「フォルクハルト様も気をつけてお帰り下さい。ヴィルさんに送って貰うなら心配は要らなそうですね。」
と言って笑うと伯爵家の二男だと言うフォルクハルト君は頷いた。
「では、ユミ殿、何回か往復してくる。突然に大人数で世話になった。すまないが、まだあの二人の子は暫く世話を頼む。食料品は私も何か見繕って持って来よう。」
「はい、行ってらっしゃい。食料品は助かります。お願いします。」
昨日は結局ロッジを三棟共開けて皆一人ずつ一つのベッドに寝て貰ったが、残念ながら一人分ベッドが足りなかった。くじ引きで三人だけは二つのベッドをくっつけて、三人で寝て貰った。
私のログハウスには一階が私の部屋で、ロフトにベッドが二台ある。
一昨日はレイラちゃんとロウ君と私の三人で一階のベッドの横に布団を敷いて寝たが、昨日は足を捻挫しているウォルト君とロウが一階に寝て、私とレイラちゃんは二つくっつけたベッドに一人分の布団を敷いて二人でそこに寝た。
子供と一緒に寝ると湯たんぽを抱いているみたいで温かい。お陰でぐっすり寝れた。
ロッジには全部で二十九のベッドが有る。
ロッジCのロフトの応接セットを一階に移動すればもう一台ベッドが置ける。そうすると泊まれる人数が丁度切りがよい三十人になる。
これから沢山のお客さんが来れば良いが、こんなに満員になる事はそうそう無いだろうと思う。
冒険者という職業の人達は来た道を戻って帰るそうだ。また近くを通ったら客として泊まりに来ると言っていた。
捕縛した盗賊の見張りに五人監視役として残っているから、ヴィルさんが昨夜の鍋や食器を取りに行くついでにおにぎりを三個ずつ監視役の皆さん用に持って行って貰った。飲み物は水と火の魔法が使える者が居るので心配は要らないそうだ。
保温ポット事渡そうと考えていた私にヴィルさんがそう言った。
冒険者さん達が泊まりに来てくれるのは嬉しいのだが、値段設定が難しいし、こちらのお金とあちらのお金は全然違うと思う。
こちらの値段設定では一棟貸しか、A棟だけ、部屋貸しにするか、それとも一人幾ら、という料金にした方がいいかな。
家族で夏休みに一棟借りたい、ご飯は自分達で作るから要らないって人達は一棟の一泊の値段を決めておこう。
一人で泊まる人は、一人一泊の値段を決めて、夕食と朝食付きだとプラス千五百円とかでどうだろう。お風呂は好きな時に入って良いし、洗濯もサービスだ。
物干しは建物の裏にあったから、部屋に干すのが嫌な人はそこに干せば良い。
しかし、お客様に出す食事だと、私が作った家庭料理だと駄目だよね。
今回は盗賊の討伐に来ていた冒険者達と、攫われていた子供達を寒い中外でキャンプさせるのは体力の無い子供達の負担になると思ってのサービスだったから、私の料理でも何とかなったが、んーーーー、どうしよう。
ヴィルさんが戻って来たら冒険者さん達が本当に客として来るつもりなのか聞いて、来たときに幾ら貰えば良いかも相談に乗って貰おう。
いや、こちらのキャンプ目的の客とかち合ったらどうしよう。困った。
お待たせしました。
引き続きお読み下さりありがとうございます。




