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30 続討伐

 



 洞窟へ入ると直ぐに盗賊と対面した。手を挙げ目を閉じて光魔法を最大限に放った。


「グワッ、目が!」


 いち、に、数えて目を開けると盗賊達は目を押さえていた。

 中には目を瞑ったまま剣を振り回し仲間を切りつける者もいる。


 入り口に居た七人を捕縛残るは九人か。


 奥へと続く通路は二つ。


「ライナー残って彼方から出てくる盗賊を任せるぞ!そこの五人も残ってくれ、油断するな!」


「了解師匠」


 左の通路から奥へと慎重に進むと魔力の揺らぎが見えた。手を掲げて光魔法をその方向に放つ


「うわっ!目が!」


 二人排除。素早く冒険者達が武器を取り上げる。残り七人。


 斥候魔法のジーモンが戻って来た。


「この奥に攫われた子供達と一緒に盗賊が三人、子供を人質にする気です。その中の一人は頭と思われます。」


「報告感謝する。これをその三人の近くに落としてくれるか?」


 小さな粒を渡されたジーモンは頷き直ぐに消えた。


 奥の三人の盗賊の姿を確認して手を掲げて光魔法の直ぐ後に土魔法と結界を行使する。


「グワッ!」


「くそっ!」


 目を開けると二人は目を手で覆って蹲っているが、一人がこちらに向かって矢を放った。


 シュッッ


 カンッカンッ


 放たれた矢を疾風の双剣ゴットフリトが剣で薙ぎ払った。

 疾風と言われてるだけあって目に留まらぬ動きだ。

 あの盗賊は何だ!光が来るのを知っていたのか?目が見えていたぞ。

 盗賊は次の矢をつがえ後ろの子供に狙いを変えようとしているが、緑の葉のついた蔓が伸びて来て足と弓に絡まる。どんどん伸びる蔓は腕ごと体を拘束していった。

 蹲る二人も蔓に巻き取られている。

 さっき盗賊の足元に落としてくれと頼んだ小さな粒の種から出てきたのがこの蔓だった。

 ライナーに護衛達が何の武器で殺されていたかを聞いてなければ私は射抜かれていたな。


 土魔法で蔓を動かし矢が飛んでくるのを防ぐのに結界を張ったがこれは必要無かったようだ。


 怯えた様子でこちらを伺っている子供が五人居た。皆男の子と言うには青年に近い子も居るようだ。


「安心しろ盗賊は捕らえた。シュタウフェンベルクの子息は其方か?」


「はい、私です。フォルクハルト・フォン・シュタウヘンベルクと申します。助かりました。皆様の活躍は父シュタウフェンベルク伯爵に必ず伝えます。」


「そうか、皆体は大丈夫か?」


「彼が捕まる時に抵抗して怪我を負っています。あとその二人は長くここに閉じ込められているようで、身体が弱って動けません。見てあげて下さい。彼は私の従者で最初私を庇って殴られましたが軽傷です。」


 十四、五の少年が顔に痣をつけられ、足は捻挫したのかパンパンに腫れていた

 他は外傷は無さそうだ。


「其方名は何と言う」


「ウォルトです」


「親は?」


「この盗賊達に俺らの商隊は皆殺され荷物も馬や馬車事奪われました。あの、ここを探す時小さな子を見かけませんでしたか?」


「レイラとロウか?保護しているから安心しろ。これからここを調べたらレイラ達の所へ連れて行ってやる。まだ盗賊が四人残っている筈だ。ここの盗賊は何人居るか知ってるか?」


「多分四十人程だと思いますが、確かでは有りません。」


「四十三人いた筈だ。亡くなった者を含めてだが、白髭の男と貴族のような姿の者、立派な服を着て、その者の髪は黒かった。そしてその従者で頬に傷のある男、この三人はここに連れて来られた時に私の顔を確認して何処かに行ったままだ。その三人も仲間だ。ちゃんとシュタウフェンベルクの二男を攫って来たなとその弓使いと話していた。初めから私を狙っていたのだ。こいつ等は私の大事な護衛達を!くっ」


 と伯爵家の次男フォルクハルト・フォン・シュタウヘンベルクはそれ以上言葉にできなかった。

 とういことは三人はここにいないのか。


「顔を覚えているか?」


「覚えてます。一度見たものは忘れません。」


「では捕まえたら顔を確認てして貰うかもしれん。協力してくれるか?」


「分かりました。」


 入り口の広場から右の通路で四人を拘束したという知らせが来たので子供達を連れて外へ出た。





読んで下さりありがとうございます。

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