19 お好み焼き
一番大きなログハウスに入り、窓を開けて換気した。
ここは食堂とキッチンが分かれているので、作る所を見られないし、お店のように広いので、お客様をお迎えするには良いだろう。
親切で(多分、私の世界とは違う所から)来てくれて、水の工事費用も受け取ってくれないし、お昼時なのにそのままコーヒーだけでお帰り頂くのはちょっと心が痛んだ。全然ご馳走ではないけど。お腹を満たして頂ければ私の心が痛まずにすむ。
材料はキャベツ、卵、長芋、豚肉、蒲鉾、シーフードミックス(冷凍)そしてお好み焼き粉だ。キャベツを細かく切って水で溶いたお好み焼き粉とシーフード、細切り蒲鉾、卵等入れて混ぜ、豚肉も重ねてフライパンで焼いていく。
焼き上がったお好み焼きをお皿に乗せて、私の好きな古風な女性の顔印のソースとマヨネーズを掛け、削り節と青のりを振る。削り節が湯気で舞ってる、美味しそう。二枚目のたねをフライパンに落として、エルフの所にお茶と一緒に運んだ。緑茶だ。
お箸は使えないだろうと、ナイフとフォークを用意した。
「どうぞ召し上がって下さい。」
私はキッチンに戻り、チーズと豚肉を乗っけて裏返す。ジューっという音が美味しそうだ。
振り返り、カウンター越しにチラリとエルフの方を見ると、綺麗な所作でナイフを動かして食べている。
上品だ。上品ではあるが、早い!早いよどんどん早くなって行くのに上品って何?
一口大に切りフォークで刺して口に運ぶ早さが物凄い!もうちょっとゆっくり味わいましょう。喉に詰まりそう。
二枚目が焼けたので皿に乗せチラリとエルフの方を見るとお茶を飲んでホゥとしている所だった。
フライパンに三枚目のたねを落として
「もう一枚いかがですか?」
「良いのか?」
「ええ、先ほどのとはちょっとだけ味が違いますが、どうぞ。」
「では遠慮なく。」
「お茶のお代わりお持ちしますね。」
急須にお湯を注いで持ち運び、エルフが飲み干したマグカップにお茶を注いだ。
「食後にお約束のコーヒーをお持ちしますので、お茶は半分だけにしました。もっと飲まれる時は言って下さい。」
「ありがとう。このお茶も美味いな。口の中がさっぱりする。」
「お口に合って良かったです。」
エルフは二枚目にナイフを入れた。
私はもう一つフライパンを出して、二つのフライパンでお好み焼きを焼いていった。
私は良く休みの日に大量にお好み焼きを作り、冷凍していた。
帰宅が遅くなった時や風邪をひいて何も作りたくない時にレンチンしてソースとマヨを掛けてすぐに食べれるから本当に重宝した。野菜と卵とお肉が入っているので、栄養価も高い筈。
とてつもない風邪の時にはもう固形も喉を通らないから、私は牛乳を入れるとプルプルと固まるフルーツ味のあれを常備していた。今回も管理人さんを送って行った時についでに買い物して三つストックした。
こんな事を考えながらお好み焼きをひっくり返してエルフの方を見ると、一切れ口に入れて目を瞑り今度はゆっくりと咀嚼していた。飲み込むのが勿体無いと言ってるようにみえた。
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