11 引越し
住んでたアパートを引き払う。
郵便局や役所に届を出した。荷物は殆ど処分した。冷蔵庫や洗濯機、テレビ、ベット、机、椅子はリサイクル屋さんが買ってくれた。お鍋や茶碗、服も全部捨てるんですと言ったらタダで引き取ってくれた。助かった。
布団はゴミの日に小さく切って捨て、毛布も紐で縛れば燃えるゴミで持って行ってくれる。私の住んでる所は東京都では無い。以外と色んな物が捨てれて便利な所だ。パソコンは携帯が有るので壊れてから買ってない。身軽なものだ。私は布団を捨てた日に東京を発った。
黄色い電車から見える景色はつい最近見たばかりだが、懐かしい。高校の通学で毎日眺めた景色だ。もうあれから十年が経つのか。おばさんになる訳だ。
取り敢えず今日はお婆ちゃんちに向かう。あの家も住まないなら片付けなくちゃ。
翌日片付けていると、お婆ちゃんの持ち物から私名義の通帳と印鑑が見つかった。私を三歳から育て始めてずっと少しずつ貯金してくれていた。それが八百万円もあった。
父の遺産は私とお婆ちゃんで半分ずつにしたが、それもお婆ちゃん名義の貯金通帳にそのまま入ってて、手続きは済んでいた。相続するのに少し減ったけど、私が全て相続した。この私名義の通帳までたすと、ちょっとしたお金持ちだ。貸金庫に預けよう。
お婆ちゃんの物や、父の物、私の小さな時から高校生の時の教科書、制服、色んな物が出てきて、色んな思い出が思い出された。
寒い中の小学校の入学式。私は前日まで高い熱を出していたそうだ。だからボゥとした記憶しかないのね。寒いと覚えているのもまだ熱があったからかな?お婆ちゃんは着物を着て、父は背広だった。
中学の卒業式はもう桜が咲いていた。桜が少し舞うお城のお堀の道を通ったな。
高校の入学式は父の車で行った。校庭が駐車場になっていた。
卒業式にはもう一人で大丈夫だから来なくていいと断った。高校生活は楽しかった。学校帰りに良く友達とお好み焼きを食べに行った。美味しかったな。帰ってから確り夕飯も食べていた。若さだね。
大学は神奈川の大学に行った。バイトと勉強だけで手一杯で、友達は居たけど、親友も恋人も出来なかったな。若いのに、もっと楽しめば良かった。
最初に就職した東京の会社は二年で辞めたけど、職場の仲間はすごくいい人ばかりで、今も連絡を取り合っている。あのクリスマスの日に再会した三人だ。あれから連絡してないや、近況報告しないとな。色々有りすぎて、何から話そう。
私はグループの所に文章を打ち込んだ。
お読みいただきありがとうございます。




