7
ルディ様とお会いした日から一月後、静かで月が美しい夜、私はアレン様の寝室に呼ばれた。
もしもの時を考えてはいたが遂に来たか、と体が強張った。
元々私は奴隷なのだから求められたら応じるのか奴隷。
しかし、元の世界でもこの異世界でも経験が無い為、体が勝手に緊張で震えた。
コンコン、震える手で寝室のドアをノックする。
「どうぞ、入って。」
アレン様の声色は優しかった。
大きな扉を開き隙間から体を滑らせるように入室した。
ドキドキと高鳴る胸。
「よ、良い夜ですね。」
ミラから教えてもらった挨拶をする。
「あぁ、とても良い夜だな。」
おいで、と大きな手が手招きをする。
小さく頷きごくり、と喉が鳴る。ゆっくり近づきベッド横に立つ。アレン様の良い香りがする。
「緊張しているね。」
「ごめんなさい、初めてで…。」
大丈夫、無理はさせない。と、腕を引かれてベッドへ入る。私の背後にアレン様がくっついている事実に心臓が酷く煩い。
二人の体温が一緒になる頃、心臓も落ち着き始めた。
「無理強いはしない。」
「だっ、大丈夫です。」
静かな部屋、互いに小声で話す。アレン様の顔が後頭部にあり微かに吐息がかかり、嫌なわけじゃ無いが鳥肌が立つ。
「こんなに震えて。怖いのだろう?」
こっちを向いて?、と言われて体の向きを変える。薄暗い中、月の光に照らされるアレン様の妖艶な顔にまた胸が高鳴った。
「緊張しますが、嫌じゃないです…。」
クスッと笑われて頭を撫でられる。
「今夜から毎晩一緒に寝よう。」
嫌かい?と聞かれ、ぶんぶんと顔を横に振る。嫌などころか光栄だ。側に居るだけで幸せを感じた。
私はもうアレン様に既に夢中なのだから緊張はするが毎晩一緒に居られるならこの上ない幸せ。
そんな事を考えていたら不意に唇が人差し指で触れられる。
「…キス、していい?」
「…はぃぃ。」
情け無い答え方。
私はこの異世界で初めての経験をする。
ゆっくりとアレン様が近づき唇が合わさる。
しばらくくっついていたらチロリとアレン様の舌が悪戯をする。唇が舐められた。
「アレン様っ…」
「可愛いくてつい、ごめん。」
そしてキスは大人のキス、深いものに変わり息も絶え絶え。
きっと、今の私の目はハートになっているんだろうな、とぼんやり馬鹿なことを考える。
「…んっ、可愛いよカナデ。」
唇が離れまた頭を撫でられ、また深いキス。アレン様は止まらなかった。体を触り、痛がらないようゆっくり、ゆっくりと私の緊張を解してくれた。
今夜はとても良い夜です。
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