23
※改稿しました。
「ほら、飲みなよ。泣き過ぎて声が掠れてる。」
レインズは私の喉を労わるつもりか、水を飲ませようと水差しを寄越した。それに反発する体力も気力も出ず素直に受け取り水を飲んだ。
ごくり、喉が潤う。
「もう何処へも行けないんだし、諦めて僕のものになったって受け入れなよ。」
ベッドの上。
長い前髪を掻き上げ私を見つめるレインズ。見た目だけは大変美しい。だけど興奮した彼は獣のようで怖くて本当に食べられるような気持ちになった。
いつものお香が焚かれていて、部屋中その香で満たされている。幾分か慣れて来たけど頭がふらつくのは続いていた。
私は自分の体を見ては泣いた。鞭で打たれ、強く握られた手首や足首にはレインズの跡が残り鎖骨にも噛み跡が消えずにある。
もう、アレン様の元へは帰られない。そう、諦めていた。
「水も飲んだし、今度こそ抱くから。」
私に覆い被さり口づけをするレインズ。
また長い長い行為が始まる。鞭で肌を打たれ、名前を呼ぶよう命令される。鎖がジャラジャラ煩い。
もう、どうでもいい。誰も助けに来ない。そう思っていたらここに連れ去られてから開いた事が無い扉が勢いよく開いた。
「はぁ!?誰だ!!」
レインズは素早く下だけ着替え声を荒げて扉からやって来た人達を魔法で吹っ飛ばす。
だが、一人だけ準備していたのか高位の防御壁がそれを霧散させた者がいた。
「お前!よくも妻を…っ!!」
傷だられの私の姿を見たアレン様。
私は見られたことに絶望した。
「いやあぁぁー!!見ないでぇ!」
自分を隠すように縮こまり鎖がギリギリと自然と締まった。
腕も首も痛い。けれど今は身を隠したい。
一番見られたく無いアレン様に見られたのだ死んで消えてしまいたいと思った。
凄惨な現場で私を汚れ一つない綺麗なシーツで隠し包んでくれたのは聖女様だった。
「目を綴じて、お眠りください。起きたら全て無かったことになります。」
ずっとアレン様を狙っていたはずの彼女から優しい声をかけられる。驚きもあったが私は言われた通り目を綴じた。
魔法で物が吹き飛ぶ音や何かが割れる音、煩い中でも私は眠る事ができた。それは聖女様が眠りの言葉とともに癒しの魔法をかけてくれたから。
「ユウリ様、ありがとうございます…。」
「おやすみなさい、お姫様。」
聖女ユウリはカナデを同じ女性として心の底から同情し、次に目を覚ました頃には全て終わらせてあげたいと願った。
いいね、ブックマーク、評価ありがとうございます!




