表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狂戦士は平凡な貴族になりたい ~新米領主の領地開拓スローターライフ~  作者: 結城 からく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/100

第46話 新米貴族は新たな問題に直面する

「国王の召集ですか……」


「うむ。私も何度か自分の領地に戻って対策したが、残念ながら避けられないようだ。半年以上も生存する君を見て、ロードレス領の現状を詳しく知りたくなったのだろう」


 子爵は悔しげに説明する。

 僕の知らないところで尽力してくれていたらしいが、望まない結果に終わったようだ。


 一応、王国の主張も筋は通っている。

 悪名高きロードレス領が、秩序を得ようとしているのだ。

 その根幹に君臨するのがルード・ダガンという暴力の化身だが、明らかに以前とは異なる動きを見せている。

 新たな領主である僕が生きているのが最たる点だろう。

 国王が関心を向けるのも納得できる状況である。


 子爵は僕に顔を寄せると、周囲に聞こえない程度の声で囁く。


「おそらく君の裏側にも気付いているようだ」


「やはり、そうですよね」


「これは隠しようがなかった。ロードレス領で生きていく以上、許容すべき部分だと考えるしかあるまい」


「僕も同意見です」


 なるべく知られたくなかったものの、そうも言っていられない段階だ。

 ルードの脅威は敵対勢力への牽制にもなり得るため、戦略的な面で考えると悪いことばかりではなかった。

 僕が感情的に抵抗しているだけである。


「国王の狙いは何だと思いますか?」


「情報収集もあるだろうが、最終的には統治されたロードレス領の徴収だろう。五人の王が倒されたことは知っているはずだ。ルードの築いた功績を掠め取ろうとしているに違いない」


 今まで誰もロードレス領には手出しできなかった。

 しかし、ここには潤沢な戦力と独自に発達した技術が芽生えている。

 貴族達の目には、さぞ魅力的に映っていることだろう。


「ロードレス領を奪われないことが僕の目的ということですね」


「うむ。半年の努力を国王や他の貴族に取られれば、たちまちルードが暴れ出すだろう。それだけは避けたいからね」


「僕もその展開は嫌です……」


「安心したまえ。召集には私も同伴する。屍王も一緒に遠征したいそうだ。万が一にも命の危険はないはずさ。むしろ王都の心配をした方がいい」


「はぁ……」


 屍王とは、ロードレス領の王の一人だ。

 死霊術師を得意とする異能者で、彼女の領地にはアンデッドがひしめき合っている。

 不毛の地が目立つ領内でも、特に荒廃が深刻らしい。


 汚染された大地では死体が勝手に蘇る。

 アンデッドは生者を襲って、さらなるアンデッドを増やす。

 屍王はそういった土地を治める変わり者だった。


 ただ、どうして僕に同行するつもりなのかが分からない。

 そもそも会ったこともない人物だ。

 理由は不明であるものの、味方なのだとすれば頼もしい限りだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ