蚕
あつがなつい
天文八年 六月 遊びの日
近所の子供らとウサギを走らせて競わせる遊びをしようと思ったが思ったように走らない。
終着点に餌を置いてみたが思ってたようには動かない。
途中で協力してた子供らも飽きたのか触れ合い始めたので諦めることにする。
勝手に持っていくな。飼えるのか?
天文八年 六月 蚕の日
時期がよかったのか蛙君の知り合いの伝手を使って、蚕の飼育と糸取りを見学する。
といっても掃除と餌やりぐらいしか見なかったが、改めて虫を見ると不思議な生き物だと思う。
糸を取る作業も見学したがお湯で繭を煮た後で解して糸を取るようだ。
その時、色々話を聞いたが繭から出てきた時には羽が生えた姿をしているようだが、あまり飛ばないらしい。
それでも興味があるので繭から出てくる時分には呼んでもらうことにする。
あと蚕の周辺で猫を見かけたので何かと思って聞いてみると、蚕が鼠などに食べられないように飼っているとの事。ちなみに着いてきた猫野郎は鼠を咥えて持ってきたのを見て悲鳴を上げていた。
その様子を笑いながら絵に描いてたら墨をぶちまけられた。
天文八年 六月 到着の日
天下一武道会の参加者が続々と京に集まっているらしい。
今年は将軍の名の下で戦禁止令を出している上になぜか各宗教も戦禁止と触れ回っているらしく戦の無い初めての年になるのではないだろうか。
今仕掛けたら将軍は兎も角、各宗教の顔にも泥を塗るため、孤立無援で民からも見放されることになるだろう。こんな手腕あるなら朝廷にきっちり献金すればいいのに。
そんなわけで朝廷関係者は各大名やその使い達との謁見に忙しいらしく、絶対に騒ぎを起こすなと使者を派遣(といってもすぐ近くなのだが)されてまで言われた。
そこまで信用ないのか?
天文八年 七月 話の日
ヒャッハー!我慢できねえ!
ということであちこちに泊まってる出場者達に数日かけて話を聞きに行った。
おっさんという伝手があったので結構楽ではあった。なぜか自称将軍も口出してきたが割愛。
その結果をまとめたものをおっさんに渡して幕府から礼金を貰う。
これを使って賭けするらしい。娯楽としてはよくある部類かな。
意訳感想返しコーナー
『血抜きだけじゃなく内臓処理が駄目だったのでは?』
飛「解体の失敗って大体血抜きか内臓処理らしいですね。あと結構グロい」
兎「やっぱ専門家に任せるべきだったか」
『ペットにやるには鳥の骨は割れるから駄目だぞ』
飛「獣医が注意喚起するクラスでダメなようです」
兎「ペットフードなかった時代とか絶対気にされてなかったと思う」
『話がよくわからん。読み返すべきか?』
飛「安心してください。私にもよくわかりません」
兎「安心とは?」
飛「勢いで書いているから自分でもちょくちょく読み返してます」
兎「伏線のつもりで書いても普通に忘れるしな」
『お猫様がウサギを食べるなんて!?ひどい!』
飛「いや猫って狩猟性の肉食動物だし」
兎「これに関して感覚が違うとしか」
飛「兎と猫を同時に飼うって案を検討してた時に、ウサギを可愛がってヒエラルキーを見せつけるとかすぐに助けられるようにとかあったので、これは事故るなと判断しました」
兎「実際、野兎狩って食べる猫いるみたいだしな」
飛「というか獅子はウサギを狩るにも全力って諺なかった?」
兎「それは諺じゃねえ。獅子搏兎っていう四字熟語はある」
『天文八年の8月に近畿地方で大洪水あるぞ』
飛「元々7月予定で天下一武道会やるつもりですが。ネタに使えそう」
兎「おい」




