表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生戦国貴族日記抜粋  作者: 矢口飛雨僧
天文六年(西暦1537年)
11/44

商人の独白

天下一武道会ってどこ主催?国?マスコミ?

 この若造にあってからは碌な事になってない。

 甲賀の一派の中で商才があった故に京で商人として情報収集の命を受け十数年、若造に出会ってからは碌な目になっていない気がする。

 最初に緑の炎で脅されてから(後に誰でも出来る炎に金属を入れるだけだとバラされた)儲けになる話や損になる話、いつの間にか上からは若造の手先扱いされるわ、急に大物と引き合わせると、今までの十数年はなんだったのかというぐらい目が回る勢いで日々が過ぎていく。

 だが、さすがにこれはない。


「いや、調停で存在発揮とかアホなのか?それ将軍じゃなくて朝廷でも出来るし征夷大将軍に求められるものじゃないだろ」

「ならばどうすればよいと?傀儡のように操られよと?」

「単純に力を持てばいいんだよ。武家の棟梁なんだから必要なのは有無を言わせない武力だろ」

「……そんなものどうしろと?」

「知らん」


 なんでこの人は将軍連れてここで密談してるんだ!

 情報は有難いが周りの監視で恐ろしい事になってるんだよ!


「将軍趣味のお前には想像できないだろうが天下泰平が将軍のなすべきことじゃないか?一応、全国は朝廷の臣下なんだし」

「吾は将軍というのになぜ信用せんのだ。しかし、一理あるの」


 一理もないわ。

 天下泰平なんぞ飾りに過ぎない将軍には程遠い。力がない奴には夢見る権利すらないというのに平然と理不尽をまき散らす若造は当然のように思い付きで場を引っ掻き回す。


「一人で歩き回る将軍なんているわけないだろ。一応、お偉方だろうが」

「好き勝手に動き回る小僧が言うのか?」

「俺は周りが勝手に守ってくれるし?」


 この若造、監視に放ってる草が他の草とやり合っているのに気が付いているのか!?

 発想をうまく使えば大儲けが出来る(例・蕎麦切り)とうちが立証してから、あちらこちらから探りの手が伸びている。

 利益の独占や意外な情報を得るためとはいえ、確かに手先扱いされてもおかしくない気がしてきた。

 扱いの悪い本家よりむしろ若造の手先になった方がマシなのではないか?


「しかし、このパン?と言ったかこのようなものがあったとはのう。なにゆえパンと名付けたのだ?」

「焼いたらパンと破裂したから」

「そうか……そうか?」


 糧食として有能そうであるが若造は腹にたまらないとあまり好きでない様子。

 小麦から作るのは兎も角なぜ米を粉にしてまで作ろうと考えたのだろうか?米の方を試しに試食で売ってみたが評価は半々といったところか。


「将軍らしく武を使って存在感を示せば?例えば天下一武道会みたいに武でも競わせるとか?」

「なんだそれは?」

「あーえー。過去に武天老師が天下一の武士(もののふ)を決めるために開催した大会みたいな?剣と無手で分けて競わせる……みたいな?――武天老師って誰?」

「絶対適当に言っただろう。しかし、そういう事ならば邪魔されずに将軍の威光を示せるか?剣の方は何度か優勝すれば将軍家の剣術指南に据えると言えば――」

「それより最強の称号だけの方が喰い付きいいと思うがな。『剣帝』とか『無敵超人』とか」


 そんな称号欲しいか?


「称号は考える必要がありそうだが悪い考えではないだろうな」

「オイ何で無視するんだおい」

飛「正直、ネタ切れ気味。インスピレーションの為にこの時代にありそうなものを教えてくれると嬉しい『天下一武道会』とか」


貴「ねーよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] んー…どこぞの有力武家と知り合いになって、淀川に生えている葦を刈り入れから販売まで一元的に扱わせてみるとか。 石田三成がやって成功しているから試す価値はあるはず。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ