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剣士を目指す魔法使い  作者: ヴェルグ
8/24

1-7 出発

話の流れを変更しすぎると書くペースが下がりますよねww

そろそろ戦いのシーンが必要と思い、書きました。

まぁ、まだ戦いませんけどねww

 宿をチェックアウトしたルクスたちは馬車の待合場所にいた。ディナはニコニコしながらすっきりした顔で、ルクスはどんよりとした雰囲気を出しながらため息をついていた。


「あのお酒たかすぎるだろ・・・宿泊料金より高いぞ・・・」


 宿泊料金は1人銀貨3枚に対し、グープのお酒は金貨1枚だった。それを二人で1つずつ頼んだ。しかもディナはお金を持っていないのでルクスが全額負担したのだ。ルクスの母親は金貨50枚置いていってくれたが、冒険者になってすぐは出費のほうが多いので、少し不安に思っていたところにこの追い討ちだ。

 所持金のことで悩んでいるルクスの横でディナは朝食を食べていた。


「過ぎたことは仕方ありませんよ!それに私に使ってくれたお金はお父様がくれるはずですよ!・・・多分!」


 ディナは自信ありげに予測を立てているが、ルクスは王様から娘に使った金を返してくれなんて言えないと思いながらとりあえず頷くだけはしている。


「それはそうと、馬車来ないですねぇ」


 ディナが暇そうに足をパタパタさせながら聞いてきた。


「はぁ・・・そろそろくるはずだけど、少し遅いな」


 ルクスはとりあえず王都に行ってからと割り切り、空を見上げながら返事をした。

 ディナが眠そうに目をこすりながらチラッとルクスのほうを見ると馬が2匹、紐に繋がれながらこっちに向かってきた。


「ルクス!馬車がきましたよ!やっとです!」


 ルクスはディナの向いているほうを向いた。確かに馬車が向かってきているが待合馬車で使われる馬車ではなかったのだ。貴族や王族が使うような大きく豪華な馬車だった。いやな予感がしたルクスはディナの手を掴み【インビション『透明化』】の魔法を使い、身体を引き寄せ、声を出さないようと小声で耳元で囁いた。

 ディナは顔を赤くしながらゆっくり頷いた。

 馬車が前で止まり、窓から顔をのぞかせた人物がいた。ディナは「あっ」と声を出したが相手には聞こえていなかった。すぐに口を塞いだ。

 顔を出した人物は周りをキョロキョロと確認し始めた。


「あの人は王都にいる貴族さんですね。よくお城に来ていたので見覚えがあります」


 ディナが小さな声で教えてくれた。


「(ディナの迎えを命じられたか、それとも功績作りのために独断で来ているか・・・)」


 そう考えながら観察していると不機嫌そうに声を荒げながら


「くそっ!どこに居やがる!早く見つけないと王都から迎えが来ちまうじゃねーか!先に見つけないと来た意味がねーんだよ!早く見つけ出せ!」


 後者だったようだ。私兵が村へと入っていく。貴族は不機嫌そうに外を眺めていた。


 今のうちに離れようとディナを抱きかかえ、その場を足音1つさせずに移動した。

 5分ほど移動し魔法を解いた。


「はぁ・・・あれくらい魔法を使わずにできるようにならないと・・・」


 インビションは透明になるが、気配は残り、足跡も残る。声も聞こえてしまう。なので魔法の重ね掛けをしたのだ。【気配消し『イレイシン』】を使ったのだ。この魔法は自分にだけかけることができる。ゆえにディナが動くと足音や動いた気配が出るのでわざわざ抱きかかえて移動したのだ。


「あの・・・ルクス・・・そろそろ降ろしてもらいたいのですけども。もう大丈夫なんですよね?」


「うん、問題ないよ。それにしても最後のほうは静かだったけど、何かあったの?」


 ルクスはディナが珍しく静かだったので、逆に不気味に思い聞いてしまったのだ。


「一言声を出したら口をふさがれる状況で誰がペラペラと喋るんですか!ルクスは私のことを何だと思っているのですか!途中からは小さい声しか出さないようにしてたんですから!!」


 確かに囁いてしか声をかけてこなかった。きちんと空気を読めるんだなとルクスは思っていた。

 馬車での移動が難しくなったので、とりあえず森の中を歩き待ちを目指すのであった。




 王城にて


「アンダルシアンが出て行ったというのは本当か?」


 王は門番の報告に対し、審議を説いた。


「はい。私兵団を引き連れ出て行かれました。おそらく姫様を探しに行かれたものだと思われましたので、ご報告に参上いたしました」


 ディナの行方がわかり、こちらに向かっている。それも信頼できる昔の仲間の息子が一緒にとのことだったので捜索隊さえ解散させた。だというのに勝手に捜索に出た貴族『レイク・アンダルシアン』に頭を悩ませていた。


「あやつはわしの話を聞いてなかったのか。捜索はしなくてよいと言ったはずなのだが・・・」


「おそらく、王である貴方に恩を売って爵位でも得たかったのではありませんか?」


 王妃はアンダルシアンの思惑を予想し、進言した。王も予想はしていたので頷き兵士に問いた。


「ところで、迎えの馬車はもうそろそろ着くはずだな?」


「はい。本日の間には到着する予定でございます」


 兵士は王の質問に答えた。王は少し考える。そして兵士に対して


「今すぐ捜索隊を編成。街道を歩いてきているなら迎えの馬車に乗ってこちらへ向かってくるはずだが、もしアンダルシアンを見かけ、避けたとなると森の中を抜けようとする可能性がある。街道へ馬車を2、森へ捜索隊を中隊3で編成し急ぎ探せ。アンダルシアンを見つけ次第、すぐにここへ来る様に伝えよ」


 兵士は王に敬礼を行い、すぐさま兵士の収集を行ないにいった。


「それで、アンダルシアンのことはどうなさるのですか?」


 王妃は王にどう収めるのかを聞いた。


「やつは国のために見せかけ、自分の得になるように動く。他人を蹴落とすようなものはこの国にはいらん。領地を没収し貴族街を追放。この程度で殺したりはせぬが、もしあの二人に何か危害を加えているとしたら即刻処刑にする。過去のこともある。奴にはうんざりしていたところだしな」


 王の言葉に王妃は頷き、「では、私も準備してきますわね。久々に外に出てきますわ。兵士の方々より先に見つけて見せます」と笑顔で自室へと向かっていった。



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 ルクス「貴族のやつ過去になにをやらかしたんだ?」

 ディナ「えっと・・・薬を買占め転売したり、冒険者からお宝を安く買い取りお父様へプレゼントしたり・・・」

 ルクス「なんかやってることが小さいな」

 ディナ「でもあの人の行動で誰かが必ず困るんですよ。お父様は渡されたお宝を冒険者へ無償でお返ししてましたけどね」

 ルクス「さすが王って感じがするな。器の大きさが違う」

 ディナ「ちなみにお父様はご自分でその冒険者を見つけ出し、謝罪までしたらしいです」

 ルクス「王に頭を下げられた冒険者が一番迷惑を被ってるな・・・」




こうしたほうがいいなどありましたら、ぜひ教えていただきたいです。

それと、毎回見ていただいてる方々ありがとうございます。

王都へはまだ着きませんが今しばらくお待ちください。

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