1-6 失敗
書くにつれて1話の文字数が徐々に増えてきた・・・
考え出すと止まらなくなってしまうんですよねww
ルクスがお風呂から出るとテーブルにグラスと瓶が置いてあった。ディナはそのテーブルの上の瓶を抱きながら寝息をたてていた。ルクスはディナを抱きかかえ、呆れた表情でベッドまで運んでやった。
なぜなら瓶を放さなかったからだ。
喉が渇いていたのでグラスに残っていた分を飲んでみた。
「これお酒だな。飲みやすくていい香りだ。」
もう少し飲みたいと思ったが瓶はディナがホールドしたまま離さないので宿主にどこに売っているのか聞きに向かった。
「すみません。香りのよくて飲みやすいお酒ってどこで売ってますか?」
「グープのお酒のことか?それならうちに泊まってくれている客には売っているぞ?」
宿主は奥から瓶を持って、ルクスの前にドンっと置いた。
確かめるために宿主に頼み、グラスに一口分けてもらった。
「うん、これだ。いくらだ?」
この場で払おうとするルクスに宿主は「帰りの支払いに合算させてもらっている」と言われたので、瓶を持ち部屋へ戻っていった。
1時間ほどで半分ほど飲んでしまった。風呂上りで喉が乾いていたのもあり、飲み続けた結果だ。
「飲みすぎた・・・そろそろ辞めておこう」
そういいながらグラスへと注ぐ。
いつもなら自重しているはずなのだが、疲れがたまっていたせいか、歯止めが利かなくなっていたのだ。そうしているとディナが起きたようで瓶を持って隣に座った。
「ルクス、おはようです。さっきは・・・その・・・ごめんなさい。これからはきちんとした女性になれるようにがんばりますので、さっきまでのことは・・・ルクス?えっと・・・何故私の【服を脱がそうとしている】のですか?」
ルクスは急にディナの服を脱がしにかかっていた。
「何故って、ディナはまだ風呂に入ってないだろ?だからいれてあげようと思って。俺も飲みすぎたし一緒に入ろう」
とよく分からない理由で入ろうとして、その場で服を脱ぎだした。
「えぇー!!ルルル、ルクス!?なにしているの!?!?そそ、そう言うのはダメってついさっきルクスが言ったのに!!?」
ディナは眼を背け、真っ赤になりながらルクスに訴えかけた。しかし、ルクスはかなり酔っていてディナの声は聞こえておらず下着1枚でディナに近づき再び服を脱がせにかかった。
ディナも抵抗するがルクスの方が力はかなり強い。寝起きのディナと酔っ払いのルクスでは比べ物にならないくらいの差がある。それでも必死に抵抗を続けるが、脱がされるというよりも剥ぎ取られ下着姿になってしまった。必死に腕で隠しているがルクスは気にもせず、ディナの胸に手を伸ばし…そのまま抱きついた。
「ひゃあああぁぁ!!!ルクスー!!ダメッ!本当にやめてください!せめてシャワーだけでも……ルクス?」
ルクスが全く動かなくなったので不思議に思い、顔を向けてみると目を瞑って寝息を立てていた。
ディナはホッとしたような、残念なような、恥ずかしいような…いろんな感情を押し殺し、ルクスを突き飛ばした。
突き飛ばされたルクスは寝たままだ。ディナは俯いたまま、肩を震わせボソボソっと言った。
「…かしめた・・・に・・ばきを・・」
その瞬間、ディナの身体が光った。光の輝きがルクスへと向かい、ルクスに触れると吸収されたように消えていった。ディナは満足したようにスッキリした顔でお風呂へと向かっていった。
「んー…ここはどこだ?」
ルクスは洞窟のような所に立っていた。何故かパンツ一枚で。周りを見渡すがあるのは奥は続いていると思われる道が1つだけ。出口ではないとなんとなくわかった。
その道を進んでいくとひらけた広場のような場所へと出た。その真ん中に人影があった。近づいてみるとディナだった。ディナが1人で立ち尽くしていた。もちろん服は着ている。ルクスはディナに手を振りながら近づいていった。もちろんパンツ一枚で。
ディナはこちらに気づいたのだが、ものすごく怒った顔をしていた。まぁ、幼く見えるので怖くはない。むしろ、微笑ましい感じだか雰囲気が恐ろしいことになっていた。
ルクスは一旦止まり、自分の姿を見てこの格好のせいだなと完結していた。なので少し遠いが話しかけた。
「ディナ!おれだ。どうなってるんだここは?と言うか何故こんな姿でこんな場所にいるんだ?」
ルクスはディナに問いかけると返事が返ってきた。
「その姿は現在の現実でのあなたの姿です。ここは私の作った空間。あなたの夢に干渉してこれを見せています。」
「そうか…オレはいつの間に眠ったんだ?何故おれの夢に干渉なんてしたんだ?」
ルクスは疑問に思い、問いかける。
「あなたは現実で・・・」
ディナはルクスが酔って起こした出来事を1,5倍増しで説明した。ルクスはひざと手のひらをつき、「なんてことを・・・」と嘆いていた。
「あなたは私にあれだけ注意していながらご自分はどうなんでしょうかね?それともお酒のせいにしますか?私は本気で怒ったのでこの魔法を作ったのですよ?どれだけ本気かわかりますよね?乙女の純真を辱めた罪を償いなさい」
「うわぁあぁぁああぁっぁぁあぁぁ・・・・・・」
「はっ!?はぁ、はぁ・・・なんて悪夢だ・・・」
ルクスは目を覚ました。説明も難しいほどの悪夢にうなされて。
最悪な寝起きで外を見ると少し明るくなってきた時間だった。布団から出ようと思い身体を起こそうとすると起こせなかった。ディナが抱きついた状態で眠っていたのだ。ディナを起こそうと思ったが、もし夢の内容が本当なのであれば抱き疲れた状態で起こすのは危険と判断したため、起きるのを待つことにした。
それから2時間ほどで外が完全に明るくなった。
光が顔にあたり、まぶしそうにしながらディナは目覚めた。
「おはよう。よく眠れたみたいだね。ものすごく可愛い寝顔だったよ」
ルクスはディナが起きるまでの間に昨日のことをぶり返さないための寝起きにかける言葉をずっと考えていた。その結果、このような褒めたおす言葉になったのだ。
寝起きのディナは「ふアァァ・・・おはようございます。乙女の寝顔なんて見るものじゃないですよ」と眠そうにしながら返事をした。お昼には出発するからとディナに伝えるとルクスを離し、洗面台へと向かっていった。
ルクスはホッとした表情を見せるとディナは振り向き笑顔を見せながら
「夢で伝えたことは反省しましたか?もうルクスはお酒禁止ですからね?今回は許してあげますけど次はお酒を飲もうとした時点でまたあの世界に送りますからね?」
夢は現実ですよとルクスに伝えて、洗面所へと入っていった。ルクスはあれは本当だったんだと、少し戦慄し、ディナといるときはお酒はやめようと誓ったのだった。
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ディナ「今回は私がまともになるためのお話でしたね♪」
ルクス「そうだな。生贄は俺だったけどな・・・結局俺はどこまで脱がしたことになっているんだ?」
ディナ「設定によると下着には手を出してませんが、倒れ掛かったときにブラの紐が外れてるってことになっているみたいですよ?」
ルクス「そんな設定があったのか・・・てか、ただの痴漢じゃないか」
ディナ「まぁ・・・サービスシーンじゃないですか?」
ルクス「この作品、一応全年齢だからな?」
ディナ「だから下着は着ているんじゃないですか?」
ルクス「あ、なるほど・・・」
痴漢行為は犯罪なので絶対にダメですよ!!!
あと、下着は全年齢で大丈夫ですよね??ね!!?