1-3 勘違い
とりあえず目標のPV数100をこんなにも早く突破したのでこれからもがんばって書いていこうと思います!
side:ルクス
部屋を空けるとそこに姫様の姿はなかった。
「嘘だろ・・・どこ行ったんだよ。」
この短時間で遠くには行っていないだろうと思い、外へ探しに行こうとしたら食料の保存している倉庫の方から何かいる気配を感じた。
「もしかして追っ手がいたのか・・・くそっ逃げられる前に捕まえないと!」
この時ルクスがもう少し冷静であればなぜ食料庫に気配があるのかと考えることができた。倉庫になど寄らず逃げるだろうと。目覚めた瞬間を見ていないルクスには寝ている間に攫われたと考えることしかできなかった。
様子を見ずに一気に捕らえようと考え、気配を消し食料庫の近くまで進み、そこから一気に加速した。一瞬のうちに相手を押し倒した。
一瞬で移動できたのは魔法<シャイニングロード>を使ったからだ。光のスピードで移動できるという最速の移動を行うことができる。
「捕まえたぞ!おとなしく姫を・・・かえ・・・あれ?ヒメ・・・様??」
ルクスは固まった。固まるしかなかった。攫われたと思っていた姫が口にブレットを咥え、両手に掴みきれていない干し肉を持ったまま自分の下敷きになっているのだ。押し倒されてなお放していないのだ。
「ふぇっふぉ・・・ふぉひへほふぃほふぁへほ?(えっと・・・降りて欲しいのですけど?)
ブレットを咥えたままなので何を言ってるのか全くわからない。
ルクスはさまざまな疑問を感じながら一言。
「行儀悪すぎだろ」
「ハアァァ・・・ビックリしましたよ!急に押し倒されても・・・その・・・心の準備ができていないのに・・・」
ディナが顔を赤くしながらモジモジしていた。
「いやいやいや、盛大な勘違いだからな。姫様が攫われたと思ったんだ。ちゃんと確認しなかったのは謝るが・・・」
ルクスはディナの脳内妄想をを訂正しながら謝ったが彼女は不服そうに頬を膨らませた。
「む~、久しぶりに会ったというのに、姫はやめてください・・・。」
ルクスは呆れながらもこの先の予定を話し出した。
「はぁ、ディナ。これから王都で冒険者をはじめようと思うんだ。だから王都に向かうことになるからついでに送っていくよ。」
ルクスはこれからのことを話した。ディナも話を聞いて「王都に住むんですね!」と喜んだと思ったら「む~ついでと言うのはどうかと思うのですけども」と文句を言っていた。
ルクスは「感情豊か過ぎて面白いな」と素の顔で呟いていた。
準備もそろそろ終わりかなと確認をしていたときにディナが思い出したように大きな声を上げた
「あぁー!ぺガスちゃん忘れてた!探さないと!」
ルクスは頭の上にハテナを浮かべた。
「ぺガスちゃん?」
「はい!乗っていた騎獣のことです!」
ルクスはああ!と思い出したように言葉を続けた。
「ごめん!俺が叩き落したせいで逃げた」
ディナはビックリしながら「ん~叩き落したってどういうことですか?ルクス!答えてください」と言ってきたが知らん振りをした。
確認が終わるまで言い寄られていたが「ぺガスちゃんはいい子なので王都に帰ってると思います」と言っていたので、それなら大丈夫かと言葉を返して王都に向かって町を出た。
(王都にぺガスだけが帰ったのならかなり大事になってるんじゃないか?)
ルクスは王都までは急ごうと心にきめたのだった。
クラック王国城内にて
「王女様はみつかったか!?」
「いえ。隈なく探しましたがどこにもいません!」
城内を兵士が走り回っているところに一人の兵士が声を上げた。
「報告!王女の騎獣がこちらに向かって飛んできました。なお、王女様は騎乗しておられません」
兵士の報告を聞き多くのものが外を確認する中、兵士長は報告のため王の間に向かった。
「王様!姫様の騎獣が帰還いたしました。報告では姫様の姿は無いようです。」
王は玉座に座りながら目を閉じたまま話を聞き、片目を開き兵士に指示を出す。。
「わかった。何かわかり次第報告をいたせ。捜索隊の編成も頼む。」
王の声に兵士は敬礼を行い、部屋から出て行った。
「ふぅ・・・あのじゃじゃ馬には困ったものだ。」
「そうですね。でも飛んでいった方角からするとおそらく大丈夫だと思いますよ」
「ん?どこへ飛んでいったのか知っているのか?」
「フフフ。ディナが帰ってきたらわかると思うわ。あなたも納得するとおもうわよ?」
王の疑問と王妃の微笑みが王の間に響いていた。
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ディナ「ねぇねぇ。ルクス?」
ルクス「ん?なんだ?」
ディナ「衛兵さんに家を出るって報告した?」
ルクス「あ・・・忘れてた。」
ディナ「おっちょこちょいなルクスね」
ルクス「待て!何故その会話をディナが知っているんだ!?前話の会話でディナは家で倉庫漁ってただろ!?」
ディナ「ここはフリートークですよ?本編なんて関係ありません!っというかその件については忘れてください!」
ルクス「あ、はい。」
ディナ「反応が薄すぎです!ちゃんと反応してくださいよ!」
ルクス「あ、はい。」
ルクス&ディナ「・・・・・・」
最初に決めてた設定通りにキャラが動かない・・・
書くのってむずかしいですね!