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剣士を目指す魔法使い  作者: ヴェルグ
2/24

1-1 救出

とりあえずストック分は放出していこうと思っています!


目が覚めるとそこは緑の広がる草原だった。


「あ~やばい・・・トレーニング中に寝てたかぁ」


背中には長年おれの相手をしてくれてる木があった。どうやら素振りの休憩中に寝てしまったようだ。

ここはオレ専用のトレーニング場所だ。林の入り口に位置する。オレが叩きすぎたこの木が目印だ。


ふと、腰に差している剣に目をやった。


「コイツもそろそろ限界かな?」


昔、父さんがトレーニングに使っていたという剣だ。

刃は零れ落ちてただの鈍器と化してるのにこれで切れるように、古すぎて持手がすべるのに全く滑らないようになるまでと言って渡されたものだけど、できる気がしないという理由で新しい剣で特訓したいのだが・・・


「・・・しかたない。母さんにねだってみるか」


毎日剣の修行ばかりしていて金なんて持ってないので自分で買うことは叶わないのだ。


「でもなぁ・・・母さんオレが剣士を目指すのいい顔しないんだよな」


小さくため息を吐きながらぶつぶつと独り言を囁いてると林の方から何かが近づいてきた。


「なんだ?何かいるのか?」


木に隠れながら覗き込んでみる。


いない。見える限りは何も見えない。おそらくこちらには気づいてはいないはずだが・・・

すると『トトトンッ」ともたれている木から音が聞こえた。恐る恐る覗き込んでみると・・・


「矢が・・・まじかよ!?」


少しビックリしたところに少し遠いところから声が聞こえた。


「まてこらぁ!!!ぜってぇ逃がさねえ!」


声の方に意識を集中させた。

こっちに近づいてきてる!?どうする逃げるか・・・それとも・・・

考えてたら声が近づいてきた。しょうがない・・・見られる前にどうにかしよう。

非常事態だからな。対処しよう。

正直使いたくない。でも、しょうがない。


「とりあえずどこにいるかだな・・・『サーチ』」

周りの状況などを明白にする魔法。


何者かの居場所を突き止めた。上空にいるようだ。


「そりゃ周りを見ても何も見えないな。とりあえず全員落としてみるか」


言葉の悪さだけで悪人とは決め付けられないからな。


「ウィンドプレッシャー」

風を下向きに吹かせ、地場の重力を強くする魔法。


上に飛んでいたやつらを全員落とした。


「キャアアァァ!!!」

一番前を飛んでいたペガサスに乗っていた少女。


「「「うおぉぉぉあああぁ!?!?」」」

その後ろから叫びながら矢を放っていた男共。


あの女の子が盗人でない限り男共が悪ものに決定するんじゃないかな?とルクスは偏見を持った見方をした。


「何だ今の?誰かの魔法か!?」

「周りには誰もいませんぜ!謎の突風にやられたみたいでっせ!」

「まぁ『姫様』も落下してるからな。結果オーライだな。ぐへへへへ」


男共が回りを確認しながら何事もなかったかのように話を進めだした。


そういえば『姫様』ってあの小物の一人が言ってたな? そうなれば助けるしかないか・・・姫様は気絶してるし見られることはないか。


「沈め、フォールグラウンド」

相手の足元を緩くし敵を地面に埋める魔法。


そう唱えながら、男共のほうへ歩みを進めた。


「なぁ?聞きたいんだが姫ってのはそこで気絶してる子のことか?」

「あっ?誰だてめぇ?んなことてめぇに関係ねぇ・・・?なんだ?足がうごかねぇ!?」


男共の足は少しずつ地面に沈んでいた。


「早く答えないと地面に沈むことになるけど・・・いいの?」

「くそが!!ふざけんな!殺しちまえ!」


男が声を上げ、矢を放とうとしてきた。


「無駄だよ。シャイニングレイ」


光の閃光が弓矢だけを飲み込み形も残さずに消滅させた。

驚きすぎたのか固まったまま動かない。


手を叩いて気を向けさせもう一度問う。


「最後にもう一回だけ聞く。この子はどこの姫様だ?」


睨みながら胸倉を掴む。

「フィ、フィアー王国の元姫だ・・・」

男は震えながら答えた。

「んで、現クラック王国の姫様だろ?」

男は青ざめた顔で驚愕している。


「なんで知っている・・・まさかクラック王国の騎士か!?」

男がつぶやいた言葉に返事をしてやる。

「この子はオレの父さんが助けた子なんだよ。何でこんなとこにいるかは・・・たぶん散歩とか言って飛んでるところをお前らにでも見つかったんだろうな。」


ハァっとため息を落として男たちに視線をやる。


魔法で沈むのはとめてる。リーダーっぽい男以外は肩まで沈んでるけど。

リーダーっぽい男の目を見てにこやかに声をかけた。


「さて、提案があります。衛兵に捕まって助かるか、このまま沈んで土の養分となるか。どっちがいい?」


男は返事をしなかった。なんせ姫を誘拐しようとしたんだから死刑、よくて奴隷落ちだろう。


奴隷とは犯罪を犯した者がなるもので死ぬまで主人に服従しなければいけない。魔法によって管理されるので反抗なんてできないのだ。例外として生活できなくなり、自ら奴隷となるものもいるのだが・・・

話が進まないので子分?に声をかけた。


「後ろの二人はどっちがいい?」


顔だけを出している2人は間髪いれずに答えた。

「死にたくねぇよ。奴隷落ちでもいいから助けてくれぇ」

「俺もだ!コイツに乗せられただけなんだよ!助けてくれ!」

「なら3人セットで奴隷行きだな。面倒だからセットだ。んじゃ、衛兵呼んでくるからそのまま待ってろ。」


姫を保護し家に一旦帰宅した。


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 姫 「久しぶりルクス!」

ルクス「いやいや、喋っちゃダメだろ。本編でまだキャァァしか言ってないのに」

 姫 「普通にお喋りしたいからここで話しているんですけど?」

ルクス「わかるけど駄目だろ…それでここは何をする場所なんだ?」

 姫 「自由にお話しするところみたいですけど?」

ルクス「フリートークかよ・・・」


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