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剣士を目指す魔法使い  作者: ヴェルグ
17/24

1-16 入城

遅くなりました!

 


 アンダルシアンの襲撃を撃退後、特に何事も無く一同は王都への道を進んでいた。


「はぁ~あれから平和ですねぇ~」


 ディナは窓枠に顔を乗せ、溶けそうな位リラックスしていた。その隣でルクスは反対の窓枠にもたれかかりながら眠っていた。

 少しの揺れを感じながらテアは鼻歌を歌っているときディナが唐突に起き上がりルクスを揺すった。


「ルクスルクス!王都が見えてきましたよ!!!」


「んぁ?・・・・・ふあぁぁ・・・そっか」


 ディナとは対照的にルクスは平常運転よりも少しテンションは低めだった。

 そんなルクスの態度が不満だったのかディナはルクスの方を前後に激しく揺すった。


「な~ん~で!そんなに元気ないんですか!今から王都に入るんですよ!ルクスがこれから生活するところなのになんでですかぁ~」


「それはだ、だな、たびをし、たび、た・・・・・・揺らすな!しゃべれないだろ!」


 ルクスはディナの頭に向けてチョップを放つ。


「いたぁ~い・・・・・・何するんですか!」


「揺すられてると喋れないだろ!ったく・・・旅をしながら来る予定だったけど特に何も苦労せずに着いたからなんか実感が湧かないんだよ」


「あら?それは私に言ってるのかしら?」


 ルクスの言葉にテアが鼻歌をやめ会話に乱入した。


「せっかく早く王都に連れて来てあげたと言うのにそんな言い方するのですね?早く冒険者になれる道を選んであげたというのに・・・・・・悲しいわ」


 テアはわざとらしく泣きまねをしたが、ルクスは変わらずにそうではないと告げる。


「村から王都まで結構な距離があるじゃないですか?だからもっと時間がかかって苦労すると思って準備をしてたんですけど・・・準備要らずな旅になったので実感が無いだけですよ」


「そう・・・。しょうがないわね、ルクスだけ村に戻して差し上げましょう。実感が無いと嫌みたいですし・・・・・・振り出しに戻るってやつね」


「そっちのほうがめんどくさいですから!このまま王都に入れてください。旅なんてこれからいくらでもできますから今回のはディナの質問に答えただけですから」


「ええっ!ルクスはすぐに旅に出ちゃうんですか!少しくらい王都でゆっくりしようよ!」


「あぁもう!話が進まないじゃないか!」


 ルクスは親子二人に振り回されうんざりしていた。そんなルクスを無視してディナは「門が見えてきましたー」と言い出したのでルクスも外を見た。

 王都の門はルクスの想像以上に大きく、分厚かった。言葉も出ずに視線は門に釘付けになっていた。

 開いた口が塞がらないルクスを見て、ディナは鼻をフフンっと自慢げに答えた。


「このお城の城壁は石の段をたかくたか~く積んであってドーム型に魔法の膜を張っているんです!そしてこの門には金剛石をかなり多く使っていて物理的にかなり硬いのです!それに加えて表面にオリハルコンを貼り付けて魔法耐性を強化しています!!!さらにさらに!お父様の魔法で覆っているので門を壊すのはほぼ不可能なのですよ!」


ディナのドヤ顔での説明を聞きルクスはへぇ~と感嘆した。ルクスは少し考えた後質問してみた。


「もしだけど・・・魔法無効化の呪いをかけながらオリハルコンを物理破壊した跡にインフェルノぐらいの火力で燃やしたら無くなるんじゃないのか?」


ルクスの言葉にディナはポカーンとした顔でルクスの顔を見つめていた。何言ってるの?って感じの顔になっていた。

ディナには答えられないだろうと思いテアのほうを見るとテアはニヤニヤした顔で見つめていた。


「それはね、過去に行った人物がいるの。でもねよく考えてみて。魔法無効化の魔法を使っているところに魔法をぶつけても無効化されるの。魔法で発生した熱は魔法として扱われるから大丈夫なのよ。かといってそれほど熱いものを持ち運ぶなんて普通は無理じゃない?火龍とかが口の中に含んでこない限りね。だから門を破るのは不可能なのよ」


テアの説明がきちんとは理解できなかったが破るのは並大抵では無理だと理解したルクスであった。




馬車が門の前に着くと王都に入ろうとたくさんの馬車がいた。王女の馬車なので優先して入れるのだがあえて後ろへ並んだ。


「商人や冒険者が並んで待っているのに王族が順番を抜かすのはよくないでしょ?」


と、テアが言ったのだ。確かに順番を抜かすのはよくないがこれだけの兵士や捕縛兵を連れて待機していても邪魔になるのではとルクスは思った。

そんな時タイミングよく一人の兵士が馬車の中へ話しをしにきた。


「王妃様、捕虜と一部の兵士を先に王城へと連れて行ってもよろしいでしょうか?この場には王妃様直属の近衛兵たちにお任せしておりますので、それにそのお方がいれば安全だと思いますが」


「いいでしょう。しかし一部訂正を。近衛部隊も連れて行きなさい。そして王へ報告した後三日ほど休暇を与えますと伝えてください。あなたたちもご苦労様です。後に恩賞を与えますので沙汰を待っていてください」


兵士は敬礼を行い、馬車を後にした。テアはふぅっと息を吐きリラックスした座りかたになった。


「テアさん、地が出てますよ」


「いいのよ。どうせお城に入るまでは誰かに見られることは無いですし、御者に関しては顔パスで入れるからね」


ルクスの言葉も気にせず、テアは眠ってしまった。ルクスは肩の力を抜きリラックスして座りなおすと隣にいるディナにぶつかった。


「あぁ、悪い。・・・・・・ディナ?おぉ~い、どうした~?」


「・・・・・・・・・・・・(ポカ~ン)」


「あれからずっとボーっとしてたのか・・・・・・アホだな」


「はっ!今なんだかバカにされた気がしました。ルクスですね!!」


「・・・・・・・・・バカなのかアホなのか天才なのか、ハッキリして欲しい」


ディナの謎のカンのよさと言うかへんな感知能力にルクスは呆れている間に既に王都に入っていたことには気づかない二人であった。




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ルクス「あぁ~王都だ~」

ディナ「ルクスがそんな口調ダメです!キャラが崩れます!」

ルクス「そんなこと言われてもなぁ・・・まぁいつもどおりいくか」

ディナ「その微妙にやる気の無い感じでこそルクスです!」

ルクス「・・・・・・バカにされたぞ」

ディナ「本編での仕返しです」

テア 「私の出番は次回で一旦終わりみたいなのに全然話させてくれないじゃないの」

ルクス「所々出るみたいですからいいじゃないですか」

マイル「そうよ!はやく出してよ!」

ライン「そうだそうだ!はやくだs」

ルクス「マイルさんは来週の最後にちょろっと出るみたいですよ」

マイル「でもこの作品フェイクあるからね」

ライン「おい!むしすr」

ディナ「はやく逢いたいです!」

ライン「・・・・・・・・・」




次回からほのぼの冒険者登録が始まります

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