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境界のアビス  作者: 棗喰う
序章
3/12

第3話 状況変化

すこし急展開かもしれません。

第3話 状況変化


今後の話の前に会長からの報告があった。


1つ目は国は現在、化け物との戦線を押し上げているらしい。だが、化け物中に他の個体と特異な個体がいるらしく奮闘中との事。


2つ目は東京都内の避難は完了したとの事。死亡者と行方不明の数を合わせると東京の総人口の3分の2だそうだ。


3つ目は地下の生産施設は生きているらしく、食料は問題ないという事。


行方不明。恐らくだが、死んでいるだろう。この惨状で行方不明となれば間違いない。


あと、化け物は無限沸きなのだろうか?有限か無限かがわかれば今後の対処が変わってくる。


そんなこんなを考えているとも天城会長が立ち上がった。


「みなさん、今後の事ですが4つの役割に分けたいと思います。1つはここに残って防衛する役割です。2つ目はここに残って人の心を癒す役割です。

3つ目は最前線に加わり、保つ役割です。4つ目は研究機関に赴き原因を探る役割です。賛成の方は手をあげてください」


みんなは手を挙げた。そして、メイラが立ち上がった。


「賛成だけど、質問があるの」


「何でしょう?」


「研究機関で探る原因とは具体的には?人の心を癒すのも詳細を」


「そうですね。まず、研究機関に行く理由は化け物が無限か有限かを調べる目的があります。有限ならきっと沸きポイントがあるはずです。このままいけば人類の体力が尽きてしまいます。

それと、人工太陽の起動も目的です。

人工太陽の明かりとエネルギーがあれば東京の電力は元どおりになります。

次に人の心を癒すとは即ち、このまま放っておけば人々の不安が溜まります。それを取り除く方が必要なのです」


「なるほどね。わかりましたわ」


そう言ってメイラは席に着いた。


そして詩音 絵里が手を挙げてこう言った。


「でしたら、その人の心を癒す役割は私がやります」


「うん。任せます。恐らく適任でしょう」


俺もそう思った。みなも納得している感じだが、メイラは表情には出してないが納得してないのだろう。

俺がそれを指摘する事はない。今ここで言及してても進めないからだ。詩音さんとは会ったばかりだがら一人ぐらい疑ってる人がいても仕方ない。

だが、それを差し引いても詩音さんは有能だとわかる。自分から言い出すのであれば自信があるのだろう。


「他にやりたい役割がある人は手を挙げてくれ。ないのであればこちらで決めてしまうよ」


すると錦とメイラが手を挙げた。


「私は前線にいくわ」


「俺も前線にいく」


錦の表情は硬い。前線にいくという事は死ぬ可能性があるからだ。

それに対してメイラの表情は変化なし。俺はそれを見てブレない人だと思った。それと同時に安心した。


「わかった。メイラと錦は前線でお願いするよ」


生きて帰ってこいとは言わない。天城の顔お見ればわかる。彼らを信じているのだ。当然、俺も信じている。


何かを感じ取ったのだろう詩音は何か言いたげだったが、周りのみんなを見てそれを飲み込んだ。彼女はここにいるみんなと初対面だが、彼らの顔を見て自分が言うべきではないと思ったのだろう。


「それでは、こちらで決めますね。防衛は宮代と桜羽とエリシアで。前線は立川。研究機関は僕と神凪。異論はありますか?」


みんな納得している。

たが、それと同時に緊張している。

俺も少し手が震えていた。


「ひとつ言い忘れましたが、詩音さん。化け物に飲み込まれても丸いものを潰せば助かるかもしれないっていうのは伝えておいてください。ただ、データーが少なく、未確定というのも忘れずに。それでは各自解散で!」


その言葉をきき、各自動き出す。前線部隊は先に部屋を出ていき、それに続いて詩音さん、次に防衛が出ていき部屋には天城会長と僕が残った。


「天城会長。向かうのは中央研究所ですか?」


「そうだよ。境界実験を行っていたところだ」


「わかりました。行きましょう」


その言葉に彼は頷き、部屋からでる。僕は天城会長とそれほど親しいわけではないが、定例会議や生徒会室でそれなりに話はしている。信頼をもしているし、その能力を認めている。


階段を降りて一階に、一階から通路を通り校門に着いた俺達は動けなくなった。後ろにとてつもない存在感を感じたからだ。


俺たち2人はゆっくりと後ろを向く。天城会長の顔は見たことないぐらい張り詰めている。俺も同じだろう。


後ろにいたのは黒いフードを被った男だ。身長は182cmはあると思う。


(すごい.......)


そう思った。威圧感が、存在が規格外だ。手が震え、足も震える。そして目が離せない。いったいいつの間に現れたというのだ。


「驚かせるつもりはなかった。だが、静かにしてくれ」


フードの男がそう言うと俺たちは動けるようになった。


「貴方は一体なんなんですか?」


天城会長の声は少しばかり震えている。


「私は.......そうだな。君たちが目指していた境界の住人だ」


俺たちはその言葉を聞いて再び固まった。天城会長と顔を見合わせる。

つまり、異世界の人間てことか?ありえない話ではない。境界実験とはそう言うものだ。だが、天城会長が口を開いた。


「そ、それは本当なんでしょうか?我々の境界実験では生物の住んでいない次元を指定したと聞きいております」


「ふむ。君たちが繋げたのではなく恐らく、こちら側が勝手に繋がりに行ったのだろう。そちらが開けた穴に無理やり割り込んだと仮定すればな」


つまり、こちらが掘ってたトンネルに勝手に繋げたということか。


「そしたらここはどこなんですか?私たちの世界とも違いますし.......」


「ここは境界と境界の狭間だ。君たちの世界は一部をくり抜き狭間に落ちたのだ。そして、この事件を起こしたのはアビスという女神だ」


天城会長はその言葉を聞き驚愕している。俺はその間に質問した。


「なら、その女神はなぜこんなことを?それと貴方は敵ですか?味方ですか?」


俺はそう質問すると一歩下がる。敵だと思いたくないがもしもの時はだ。


「その女神が何故、そんなことをしたかは知らない。俺はクロニクル様の名によりアビスを止めるように命じられた。よって君たちの味方に近いのだろうな」


その言葉を聞いて安堵した。そして彼の顔をよく見てみるとひとつ気づいてしまった。


「口を動かさないで話せるんですか?」


「ほう。気づいたか。俺は君たちの言葉を話せないから魔法で君たちに言葉を送っているのだ。君たちの言葉は魔法が届けてくれる」


魔法。おそらく彼らの世界の技術なんだろう。


「ま、魔法いえば僕たちの不思議な力も魔法なんでしょうか?」


そう質問すると、フードの男は僕らをジロジロ見て口を開いた。


「いや、君たちから魔力は感じられない。魔法では無いのだろう。残念だが心当たりが無い。急に使えるようになったのであればそれはアビスの所為だろう」


「なるほど。ならばこの力は危険である可能性があるのか」


そう会長が言う。俺も自分の手を見て考える。これは恐ろしい力だ。今の所、人には害をなしてないがそのうち暴走するかもしれない。


そう考えてる俺たちの顔を見てフードの男はこう言った。


「それを自分の力と思うな。だが、うまく利用してみせろ。牙を剥かないように首輪を付けろ。俺はそれしか言えない」


「わかりました。肝に銘じておきます」


自分はそう返した。会長もそれに近い返事をして飲み込んだ。


「そうだ。ここで悠長に話してる場合てばない。境界の発生源に連れてってくれないか?」


俺と会長は目線で会話して、今はこの人を信じることにした。逆らっても利点は無いし、むしろ情報をくれるのであれば損は無い。そして、向かうは中央研究所だ。


移動方法は天城会長が「それなら私の大蛇に乗ってみてはどうかな?」と言ってフードの男が「操作ができるならそれで行こう」と言って決定した。


フードの男曰く、暴走しても私がいれば問題無い。徒歩より早いなら使わない手は無いらしい。


会長は手をかざして大蛇を何も無い所から召喚する。大蛇は会長を頭の家に乗せた。


「よっと」


俺も大蛇をよじ登り頭に座った。続いてフードの男が軽いジャンプで乗った。軽いジャンプと言ったが10mは跳躍してた。着地は鮮やかったった。その恐ろしい身体能力を見せられてこの人が常識の彼方の人間だと改めて理解させられた。


「それじゃあ、行きます!」


会長がそう言うと大蛇は動き出した。

ビルとビルの間を這って進む大蛇は迫力がある。化け物の残党を蹴飛ばしながら進んでいく。映画のワンシーンのようだ。


会長曰く、このサイズは一体しか召喚出来ないらしい。


「そこの通路の横。潜伏されているな」


フードの男はそう言うと立ち上がり構えた。俺も助太刀しようとしたが、手だ制された。


「そこの君はこれの操作に集中しなさい。そして、君は後ろを警戒していてくれ」


そう言うとフードの男は通路を見据えてる。大蛇が通路を曲がろうとするとそこには化け物がいた。だが、それは街で見たのよりもふた回り大きい。

おそらくこれが特異個体なのだろう。


「黒龍/竜撃!」


フードの男がそう叫ぶと彼の手から黒い球体が放たれる。それは真っ直ぐに化け物に飛び着弾した。すると化け物は一瞬にして消滅してしまった。


俺は息を飲んだ。これが魔法......。

俺の見立てじゃあの化け物は耐久面でも強くなっているはず。それを一撃で消滅させるとは恐ろしいと感じた。

それと同時に安心した。


「!?」


俺は後ろを見ると翼の生えた化け物がこちらに勢いよく向かってくる。


咄嗟に手を握りしめ。殴る。化け物はその拳を避けて襲いかかってくり。俺は体を捻り化け物の攻撃を避けてカウンターを決めた。


化け物は黒い液体を撒き散らして破裂した。


「はぁ、はぁ、はぁ......」


俺の心拍数は上がっていた。まさか、こんな急接近を許すと思わなかった。


「素晴らしい腕だな。危なかったら手を貸そうと思ったが大丈夫そうだな」


俺たちは化け物を倒しながら進む。


「集中しながら聞いてくれ」


フードの男はそう言って急に話を始めた。


「俺がお前たちに接触したのはクロニクル様の命令だ。何故、接触しろと言われたかは言えない。そして君たちには俺の正体を誰にも伝えるな。これは呪いだ」


そう言うと彼の体から黒い線が伸びる。それは俺と会長を貫いた。


「「な?」」


同時に声が出た。そして貫かれた部分に手を触れてみるが、血は出ていないし痛みも無い。


「何をしたんですか?」


「俺のことを話せない呪いだ。別に死にやしないさ。ただ、操られた時のための保険だ。」


「操られる......?」


「そうだ。アビスはなんらかの方法で人を操る。その為の保険だ」


そんなの危ないやつなのか女神という奴は。


「わかった。その呪いは甘んじて受けよう」


僕らはそう言うしかなかった。

その後、化け物を迎撃しながら10分たったところ。


「着いたよ」


そうかい会長が言うと大蛇は止まり、目の前には中央研究所が見えた。

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