エピローグ
太陽の光を受けた蒼い海が煌き、穏やかな波の音と海鳥の鳴き声が響く港街に、二つの影が並ぶ。
長い銀髪を一つの三つ編みに結った、深海の碧を瞳に持つ男。
柔らかな金髪を海風に靡かせる、若葉色の瞳の少女。
二人は仲良く手を繋ぎ、微笑み合ってゆっくり歩く。
「ティア、ノア、おかえりなさい。」
そんな二人に声を掛けたのは、子供を腕に抱いた黒髪の女。その傍らには、女と子を守るように短い金茶色の髪に翠緑の瞳の男が立っている。そして男の傍らでは、男と同じ色の髪と瞳の男の子が二人に手を振っていた。
ティアはノアの手を引き、家族の元へと駆け出す。
「ただいま!」
志保の子として産まれる事が出来たセレスティアは六歳となり、毎日をノアと共に過ごしている。
そして彼女には、下に二人の弟が出来た。一人は五歳になるクリス。クリスは父譲りの金茶色の髪に翠緑の瞳の心根の優しい子。
もう一人は二歳のチャド。チャドは母親譲りの黒髪に翠緑の瞳をしており、まだ甘えたい盛りで母である志保から離れようとしない。
可愛い弟達の面倒を喜々として見るティアの様子に、ノアがヤキモチを焼き、それを見て志保が笑う。
カールは仕事以外では志保から離れようとせず、べったりいつも一緒だが、志保もそれを嬉しそうにして笑っていた。
救世の女神と、その器になるはずだった女。
二人は友となり、愛し愛される、そんな穏やかな日々を手に入れたのだった。




