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奴隷教師始めさせられました  作者: 佐志洲 瀬塑 
2/2

プロローグが必ずしも穏やかとは限らない

週一更新を目標に頑張っていきたいと思います。

誤字・脱字がありましたら教えていただけると幸いです。



「うぅぅ……………………………………、なんで私がこんなことをしないといけないんだ……。……………一応偉い人なのに。」



いくらか気分の良くなった俺は涙声になりながら俺の吐いた■■■■を片づけているアンパン●ンをなんとも言えない面持ちで眺めていた。



切ないなぁ、なんか。



自分の■■■■を他人に片づけてもらうというのは思った以上に切なかった。



「なぁ、アンパ●マン。自分の■■■■くらい自分で始末するから、この手錠と足枷外してくれよ。」



この部屋は外側から鍵をかけるタイプのものらしく、■■■■を出してからアンパ●マンが入ってきた入口(?)は引き戸なのに、内側にはカギ穴はおろか持ち手すらない。



その上部屋の壁紙はシミ一つない真っ白で精神病院のようで落ち着かない。



そして部屋には手錠・足枷によって拘束された二十歳過ぎの男とアン●ンマンのお面をかぶった男。



シュールすぎる。



それならまだ白衣を着た研究員に囲まれたほうが落ち着く気がする。



なんて考えているとアンパンマンは■■■■を新聞紙に含ませながら涙声で口を開いた。



「絶対に嫌だ!!確かに他人の■■■■を片づけるのはきついけど………、でも手錠と足枷外したら絶対に逃げるだろ!!」



「逃げたりしませんよ。俺が今までアンハ○ンマンから逃げたことが一度たりともありましたか?」



しばらく考える素振りをしてから首を横に振った。



「だろ?人が一緒にいるうえで一番大切なのは信頼関係だと俺は思うしアンパンマ●だってそう思うだろ?そして信頼関係はお互いの行動によって形成されていくものだ。な?」



「う、ん。まぁ、そうだな、確かに。」



「そして俺は君から逃げたことがないという相互信頼に足りうる実績を持っているわけだ。しかし君はどうだろうか。いくら君と俺が友人だからといって無断で拉致する、というのはいささか乱暴すぎではないかな。これでは相互信頼にはならない。」



俺の話を聞くアンパンマ●の肩が僅かに下がったような気がする。



それを確認した俺は流しこめると踏み、いつものように押し流すことにした。



「しかし、俺は君のことを友人だと思い、慕い、信頼しようとしている。そこで大切なのは君のこれからの行動だ。俺は別に『この部屋から出せ』とか『俺を拉致してきたところに帰せ』、と言っているわけじゃない。ただ、この手錠等を外してほしい、と言っているだけだ。俺と君は友人であり、この部屋から出る術がないことは分かっている。ならば君の権限だけでも俺を助けることはできるだろ?」



アン●ンマンは何も言わない。



でも俺にははっきりとわかる。



もう少しだ。

あと少しでこいつは落ちる。



眼と眼を合わせて話されれば、誰だって心は傾く。



後は簡単だ。足を引っ掛けて、扱かせて、起き上がる前にセットポジションを取る。



それからさっさと抜け出す方法を聞いて連行すればいい。



逃げる算段を立てた俺は本日最高の笑顔を●ンパンマンに向ける。



アンパ●マンの心の中では葛藤が起こっているらしい。



でも俺には分かる。



次にこいつが口を開いたときは肯定が出てくる。



そしてついにアンパン●ン(ガイド)は口を開いた。



「ガゲボォォォ!?」



奇声と一緒に地面に熱烈なキスをかますアンパンマ●。



「まったく、自分がカモになりやすいから絶対に一人では行動するな、とあれほど警告しておいたのにこのザマですか。……はぁ、千回ほど地獄に落としたほうがいいのかしら。」



アンパンマ●(あわれ)に蹴りを入れたのは銀縁のメガネとカジュアルなスーツに身を纏った麗人だった。



アンパンマ●(あわれ)の腰を踏みつけながら、値踏みをするように俺を見てくる彼女。



そしてため息を一つ。



「三園 美邦はサラリーマンのはずだったよね。まったく、あの穀潰し半社会不適合者なんだから、せめて自分の仕事くらいはきっちりこなしなさいよ。こんな詐欺師バカが捌けるわけないでしょうが。」



そう言ってさらにもう一つ溜め息を吐いた。


初っ端から人を口車に乗せる主人公って………

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