巫子ちゃんと幽霊くん
生まれつき恐怖の対象とされる『幽霊』が見える巫子は、恐怖の対象とされた両親に捨てられ施設へ入所する。
ただ一人、彼女を孤独にしなかった存在。それは幼い日に出会い、共に過ごした幽霊くん。
元レディースの親戚、施設で出会った親友。愛や絆を知った巫子は幽霊の声を聞き、悲しみを知り、涙を受け止めようとする。
「成仏させてあげたい」その想いは、時に人の心を暴き、時に自らを危険に追い込んでいく。
無謀に飛び込む巫子を止めようと奮闘する心配性の幽霊くんの嘆きもむなしく、二人は“死者と生者の境界”を渡っていくことになる。
生と死は別れになるか、絆となるか。巫子と幽霊くんの友情はどこに行き着くか。