本の校正様からお返事をもらったのでご報告します。
先日エッセイ(題名:超ド級ポジティヴ!)でチラリと「本の校正様にファンレターを書いた。その時に校正様へいくつか質問したので、もしお返事がもらえたら皆様にご報告します」そう書きました。
ありがたいことにお返事をいただけたので、お約束通りご報告します♪
ファンレターを書くまでまったく知らなかったのですけれど、校正様はお二人いました! てっきりお一人だと思っていたら、お二人でダブルチェックしてくださっていました! ありがたいことです!
私は校正様と直接のやり取りはせず、すべて担当様を通じてお仕事をしているので、ファンレターも担当様にお願いして転送してもらいました。
担当様経由で校正様へ質問した私のメールを以下にまるっとコピペします。
(以下、引用)
〇ゲラでご指摘を読んでいるうちに疑問が湧いてきました。ぜひご教示いただきたいので、ここに挙げます。
・色々な分野の知識がすごいのは、なぜですか?
私も書くからには色々と調べて書いているのですけれど、お二方のの知識はそれを軽く凌駕しています。どうしてそんなに物知りなのですか? 以前からの蓄積でしょうか? それとも校正する本に合わせてその都度お調べになっているのですか?
・本の内容の関連性について
「この記述は一巻の〇〇ページを受けて」「〇〇ページに記述がありませんが大丈夫でしょうか?」など、書いた私でさえ驚く関連性のご指摘をありがとうございます! これって、いったいどうなさっているのですか!? 「清のこのセリフは〇〇ページと矛盾するのではないでしょうか?」など鋭いご指摘を受けて驚くとともに嬉しかったです。そこまで読み込んでくださるとは!! どのページに何が書いてあったのか、すべておぼえていらっしゃるのですか?
・表記の揺れについて
私は作者なので登場人物のセリフはある程度は予測がつきます。それでも人称を間違えたりしますし、動詞となると揺れまくりです。お二方のご指摘がなかったら統一するのは困難でした。もしかしたら校正の際に、キャラたちが話す人称や動詞の一覧を、全員分お作りくださっているのですか? 私はそれぞれが使う人称などは一覧表にしますけれど、動詞までは作っていなかったです。今後の参考にぜひ教えてください。
・原稿は何回くらいお読みになるのですか?
鋭いご指摘から察するに50回くらいはお読みになっているのではないかと思いますけれど、他の御本もあるので時間的にそれはない……でも読み込みが凄い……何回くらいお読みになりますか?
(引用終わり)
自分でも残念ですけれどアタマ悪そうな文章ですね……。少なくとも日本語のプロである校正様へ送る文面ではないと思う。でもいいの! それがワタシ!(← 開き直った)
そしてありがたいことに、お一方からお返事をいただきました!! お忙しいのにありがとうございます!
おそらく皆様はプロの校正様のお手紙がどんな文面なのかお知りになりたいと思います。できれば校正様のお許しを得てここにまるっとコピペできればベストです。私もそうできればと考えました。
担当様を通じて校正様に「ワタシはなろうでエッセイを公開しているので、そこでお手紙を公開しても良いですか?」そうお尋ねする → 担当様にワタシがエッセイを書いていると知られる → 担当様と一緒に作っている「姫さまですよねっ!?」の原稿が滞った時期に、ワタシがエッセイを書いていたと知られる → 担当様に叱られる → また今後、原稿が滞って音信不通になった時に、担当様がワタシの消息をつかもうとなろうを見る → 原稿は書かずにエッセイを書いていることがバレる → 担当様に叱られる
困るのはこれだけじゃありません。
今までのエッセイで本に関する機密情報やグチを書いていることが担当様にバレる → ワタシ、担当様にブチのめされる!!
ブルブルブル!! 愛する読者の皆さまを喜ばせるために常日頃から色々と努力していますけれど、ブチのめされるのだけはカンベンしてください! そういうワケでまるっとコピペはできません。本当にごめんなさい!!
いただいたお返事を拝読して、さすがプロだとうなりました! 校正様のお書きになる言葉は正確無比な日本語でございました!
例を挙げます。
「誠にありがとうございます」 「申し上げておらず恐縮しております」 「決して~なわけではありません」
ワタシがどんなに頑張っても、こんなに美しい日本語は出てきません!! ワタシには尊敬語、校正様ご自身は謙譲語を華麗に使いこなしていらっしゃる! さすがです!!
そして美しい日本語で紡がれたお手紙には、質問に対する具体的なお答えが一つも入っていませんでした!! 答えが書かれていないと気づくまで3回くらい読みました。流麗な日本語に翻弄されて、答えが書かれていないと気づかなかった! 美しい日本語、おそるべし!!
おそらく具体的な答えを書くことで、無用な軋轢が生じるのを避けたのだと思います。校正のお仕事は各人の知識や考え方で、ものすごく違いがあるそうです。私は今回、史実を基にドタバタした愉快なお話を書きました。自分で調べて歴史上の出来事の年号などは正しいとされる数字を書いています。でももしかしたら間違えているかもしれない。心配になって担当様に「もし私がミスをしていたら校正様は指摘してくださいますか?」そう尋ねたら「校正をする人によります」と言われました。そりゃそうだ。そもそも校正様が知らなかったら、ミスを指摘することはできないですもの。
推測ですけれど私にお返事をくださった校正様は、ご自身の返答で校正の仕事に誤った解釈をされるのを避けたのだと思います。お答はあくまでも個人の考えややり方なのに、私がそれを校正全般のお仕事と間違って認識してしまうと後々困ったことになる。「前の校正様はここまでしてくれたのに!」なんてゴネるかもしれない。そんなトラブルを避けるために、確たる答えをお書きにならなかったのではないでしょうか。
そういえば思い当たるフシが……。ワタシ、拙書のあらすじや煽り文句を書きたいと担当様に申し出たのです。担当様は快くお許しくださったのですけれど、クギを刺されました。
担当:他の担当者にそれを言っちゃダメですよ! 本来そういう仕事は担当者の仕事なんです。中には激怒する担当者もいますから絶対に言っちゃダメですよ!!
もし担当様が教えてくれなかったら、ワタシはきっと他の担当様にもあらすじや煽り文句を書きたいと言うでしょう。そしてダメだと言われたら「前の担当様はいいって言ってくれたのに!」ってゴネると思います。そしたら非常にメンドクサイことになってしまいます。そういうトラブルを避けるために、校正様は具体的なお返事をなさらなかったのでしょう。担当様も校正様も、お考えが深い……!!
でもワタシはこれからも校正様に「どうやってるんですか?」って質問するし、担当様にも「あらすじや煽り文句を書かせてください!」って言います。だってそれがワタシだから!! たとえご迷惑をかけるとしても、ダメ元で言いますから!!
あぁ……。今後も担当様や校正様にご迷惑をおかけすると公言してしまった……。
ワタシがバカなことを決意していることは、ナイショでお願いします。
そうでないと担当様と校正様からブチのめされてしまいますから♪