~勇者召喚~
遅くなりましたが、二話目です。
目を開けるとそこには見たことのない景色が広がっていた。
「ここは、どこだ?」
落ち着いて状況を整理してみよう。俺の名前は、羽柴 シュウ。私立星之宮学園に通う高校一年。俺はさっきまで新宿駅の構内にいたはずだ。確か春休みの宿題がほとんど終わらなくて三日連続の徹夜のせいで眠かったから帰りの電車の中で寝ていた。よし、ちゃんと覚えてる。
ならここはどこだ?新宿ではないしそもそも日本じゃない可能性の方が高い。いや、地球じゃないかもしれない。ということは、
「うっしゃ!異世界キターーーーーー!」
これで俺も夢にまでみたラノベ勇者だ!
「フーー!イエース!しゃー!」
「突然この世界に召喚してしまって申し訳ございません。私、アスカ王国の第二王女、ベレニケ・アスカと申します。」
そこには、俺が今までに見たことのないような美少女がいた。彼女は金髪のロングヘアーによく似合う純白のドレスを着ていた。
「勇者様ってことは、俺ホントにラノベ勇者になったの?」
「らのべ勇者が何かは分かりませんが、あなた様は、勇者様でいらっしゃいます。」
「ちなみに、ここはどこなんだ?」
「ここは、エリダヌス地方アスカ王国の首都、ボレアリスです。」
やっぱり日本じゃねーし。まあ、いいや。これで中間とか期末とか宿題なんかに追われなくて済むし。でも一応肝心なことは聞いておかないとな。
「俺は、なにをすればいいの?」
「はい。単刀直入に言います。勇者様には魔王を討伐してもらいたいのです。」