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『逆境のZAPPAN計画』part5

 海路「イナンさ~ん。手伝ってくれません?」

イナン「はい!喜んで。」

海路「造さんと一緒に。」

イナン「なんですと・・・い、いえ!お言葉ながら、私ひとりで十分だと思います。」

海路「なんです?では、私が願っている仕事がなんだかわかるんですか?」

イナン「な、そんな・・・」

海路「彼がいいから頼んだんです。一緒に来てもらいますよ。」

イナン「あい・・・」

UDボートから離れ、海事所の地下一階シェルターの裏にて・・・

海路「余ってたんです。A魚雷、網の略です。私たちの任務は、密漁者を捕まえることですから。」

イナン「これいいですね。こういうのは新型にも付いていませんでしたよ~」

海路「他にもこんなのもありますよ。」

イナン「なんです?これ。」

海路「簡単に言えば花火玉です。」

イナン「どう使うんです?」

海路「時限式なのでこのダイヤルを回します。」

イナン「ほうほう。」

海路「時間切れになる前に、空高く打ち上げて、相手に警告するものです。」

イナン「これをUボートに乗せるんですか?せっかくの隠密性が台無しじゃあないですか。」

海路「では少し訂正しましょう。私たちは捕まえるだけでなく、その後の抑止に繋がると思っています。」

イナン「抑止ですか~う~ん・・・しかし殺す道具ではないんですよね。」

海路「えぇ、勿論。」

造「と、とにかく乗せてから決めましょう。」

イナン「な・・・」

造「他に乗せたい物とか在るんですか?」

イナン「は・・・」

海路「は~空圧式救命ボートが有りますが。」

イナン「救命ボートがなぜ必要なのです?」

海路「ハハッ、今は昭和ではありません。平成ですよ。しかし平和には、教育が必要です。」

イナン「教育ですか。」

海路「文句を言っても始まりませんよ。とにかく持って行きましょう。」

イナン「あい・・・」


 (私は持っていかない。私に付いて来るのだ。操原術第一、始め!)私たちはブンカーに向かう。A魚雷たちは順々に、後ろを付いてくる。UDボートに着いたのだが・・・

造「何処に入れればいいんですか?」

海路「魚雷は魚雷室の上から入れれますし、救命ボートは後部甲板に、花火ランチャーは対空砲でも取っ払ってください。」

造「はい。分かりました。」

イナン「なぁ、アハトアハトはどうするんだ?」

造「弾を入れなければ危険ではありませんよ。ここは今案通り、水鉄砲でいきましょう。」

イナン「そんなものがあるんですか。」

海路「飾りのようなものですよ。」

イナン「そんなもんですかね?~」

造「えっと?魚雷はこっち、救命ボートはこっちだね。」

魚雷は魚雷室に浸透させ、救命ボートはエアコンプレッサーに繋いだ。

造「あと~・・・よいしょっと。」

私が梯子を登り、対空砲を分解していく。

造「どんなのがいいんですか?」

海路「ガウス加速器って知っていますか?」

造「えぇ、知ってますよ。」

海路「それをもとに造ってほしいんですが、あ~色は銀色でお願いします。」

私は波動弾を打つつもりで構えた。

造「はいはい。こうかな?いや、これが要るだろう。」

銀色の筒の根元に取っ手が伸びており、取っ手の上には取っ手が上下するための空間が開いている。カンカンカンと、鉄板を歩く音を聞く。

海路「どれどれ~ネオジウム磁石は使ってますか?」

造「はい、ガウス加速器と言えば、ネオジウム磁石ですからね。」

海路「すみませんが、注文させてもらいます。」

造「なんですか?」

海路「艦橋内から発射できるように出来ません?」

造「ん?この下には人が入れるような空洞は無いんだがな。押し込めば~」

海路「あ~いえいえ。きっとそんなんじゃあありません。発射指示を艦橋内で行えるようにしてほしいんです。」

造「あ~なるほど。通信ケーブルで連動させろってことですね。」

私はその道をなぞるように、指を宙で振る。

造「さて、終わりかな?う~ん、もう一度確認するか。」


 私は、船室まで降りている。(皆居るだろうか?ジャイロコンパス、ソナー、注水バルブ。海図台・・・あ?海図台?誰が使うんだ?海図台は現代的にしよう。)海図台はディスプレイとなり。水色の枠で囲まれ、黄緑色の北湊が映っている。(よし、お次は何でありましょうか?ハイドロフォン、ラジオは供給済み、先は魚雷室。お、おかしい。確かに魚雷を入れたはず。イナンさん?何処にやったんだ?)私は私なりのアクティブソナーを使う。緑に光る波動により、私は五本のA魚雷を確認した。(なんだ、もう入れたのか。と、言うことは後は艦尾だな。キッチン、誰が料理を作るのだろうか?意外に拓馬君かもしれないぞ。)エンジンルーム・・・救命ボートは・・・(え~コックだったかな?)圧縮空気を流す方向を変える、親指ほどのレバーを横に九十度回す。しかし、潜水に必要なので、戻しておこう。(結局、誰にも艦内で会わなかったな。何処に行ったんだろうか?)そんな時、艦橋側から声がした。

エディ「造さ~ん!ご飯だぁよ~」

造「ご飯ですか!?誰が?」

エディ「とにかく来てよ。冷めるよ。」

続く・・・

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