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欠陥奴隷の英雄偽譚 ~レベル上限のある世界をスキル強奪チートで這い上がる~  作者: 結城 からく


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第67話 欠陥奴隷は魔族を蹂躙する

 骨の刃が吸い込まれるように前進し、魔族の腰へと潜り込む。

 鱗の合間に割り込むようにして刺さり、肉を引き裂きながら奥へと進んでいく。


 骨を切断する感触の後、確かに内臓を破った。

 切っ先は魔族の腹から飛び出す。


(上手くいった!)


 損傷が大きく、少しでも防御の薄い場所を狙った。

 その試みは見事に成功したようだ。

 事前に発動していた【朧影の暗殺者】の補正も貢献していたに違いない。

 英雄ですら打ち破れなかった防御を、俺は瞬間的に凌駕したのだ。


「くぉ、ア……ッ!?」


 驚嘆する魔族が吐血した。

 大きくよろめいて、腹から飛び出した刃を目にして唸る。

 身を捻って俺を睨み付けると、裏拳を叩き込もうとしてきた。


「やらせるかよォ!」


 叫んだ俺は、追撃のために【連続突き】【連撃】を有効化する。

 刺したままの骨刃を少し引くと、目にも留まらぬ速さで刺突を繰り返していった。


 骨刃が魔族の体内を蹂躙する。

 致命傷を受けた魔族は、猛烈な痛みに裏拳を中断した。

 膝をついて怯み、口から大量の血が噴き出す。


(この辺りが限界か)


 俺は骨の刃を折り、その場から飛び退いた。

 刹那、掠めるようにして魔族の拳が通過するも、俺に当たることはなかった。


「これで、どうだっ!」


 乱れた呼吸を整えつつ、俺は魔族を注視する。


 魔族は腹を押さえながら立ち上がった。

 そこから臓腑がはみ出している。

 背中からも同じように内臓が覗いていた。


 出血量は甚大だ。

 魔族の人体構造になんて詳しくないが、かなりの損傷を与えられたのではないか。

 再生能力も明らかに追いついていない。

 先ほどまで英雄達を嬲り殺していた姿は、見る影もなかった。


「名も知らねぇ雑魚が、舐めやがってェ……!」


 魔族は激怒して、全身から魔力を発散させる。

 それらが紫色の炎へと変換されていった。

 今にも死にそうな傷だが、殺気は衰えるどころかさらに大きくなっている。


「まだ死ななないか……」


 俺は舌打ちする。

 ここで倒れてくれるのなら楽だったが、さすがにそう簡単ではないようだ。


 無論、これで終わりというわけではない。

 さらなる策は既に張ってあった。


 俺は両手を魔族に向ける。

 そして、手に入れたばかりの【血液操作】【鮮血女神の呪護】【魔力吸収】の三つを有効化した。


(あいつの体内には、俺の血を混ぜ込んでいる)


 骨刃に付着させて打ち込んだものだ。

 それをスキルで掌握している。

 ここから奴に第三の痛撃を叩き込む。


 死んだウィズから取得した能力だ。

 殺した身でしっかりと味わってもらわねばならない。


 息を吐き切った俺は、開いた両手を閉じる。

 その瞬間、魔族に仕込んだ血液を呪毒と共に暴走させた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 現状でも【高速再生】が如何に優秀かが分かますね
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