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欠陥奴隷の英雄偽譚 ~レベル上限のある世界をスキル強奪チートで這い上がる~  作者: 結城 からく


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第34話 欠陥奴隷は力を尽くす

 身構えたゴーレムが突進をかましてくる。

 ただし、動き自体はそれほど速くない。

 鈍重に振り下ろされた拳は俺を狙っていた。


「っと、危ねぇっ!?」


 俺は転がるようにして躱すと、ゴーレムの挙動を確かめながら距離を取る。

 いくら遅いと言っても、大きさが人間離れしている。

 おまけに俺の戦闘経験は素人同然だ。

 もし【見切り】と【回避】がなければ直撃していただろう。


(サリアは……突っ立ったままか)


 俺は端で静かに佇む同行者を一瞥し、小さく舌打ちする。

 相手は明らかに複数人で相手をするべき魔物だ。

 ゴブリンや蜘蛛等とはわけが違う。


 それだというのに、サリアは手助けするつもりはあまりなかった。

 援護はすると言っていたものの、過信は禁物だろう。


(一人でやるしかないな)


 俺はまず【破壊者の手腕】を有効化した。

 肉体性能を大幅に強化して動きを改善する。

 これで近接戦闘における攻撃力も補強できた。

 ゴーレムを相手にどこまで通じるか不明だが、状況次第で致命打を与えられるのではないかと思う。


 続けてゴーレムの蹴りが繰り出された。

 まるで柱が迫ってくるような光景だ。

 軌道上の岩を砕きながら仕掛けてくる。


「そう簡単に当たるかよっ」


 俺は飛び退いて避けながら【軍師の閃き】を発動する。

 これで戦闘における最適解を考え付きやすくなった。

 追加効果で落ち着きを取り戻したところで、ゴーレム全体を観察する。


(……急所を破壊するのが手っ取り早いか)


 頭の中が冴え渡り、次にやるべきことも把握する。

 回避を続ける俺は【混合探知網】でゴーレムの魔力の偏りを発見した。

 頭部を中心に魔力が循環している。

 つまり頭部こそが急所だろう。


 そこさえ破壊すれば、循環に支障が生じる。

 魔術生物として正常な活動はできなくなるはずだった。


(しかし、暴れられると困る。直撃すれば終わりだ)


 俺は掴みかかるゴーレムから離れながら考える。

 頭部の破壊は近接攻撃が確実だ。

 そのために接近する必要があるが、かと言って近付きすぎると危険であった。

 焦って仕掛ければ、手痛い反撃を貰う羽目になる。

 スキルに頼った強引な接近は命取りになるだろう。


 俺はかつてないほど真剣に思考し、そして答えを導き出す。

 実行に移す前に、脳内で何度も試してみた。

 ゴーレムの連撃を躱し続けつつ、静かに笑みを深める。


「――これならいけるぞ」


 勝利を確信した俺は反撃の準備を進めた。

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