農家の息子2話
この話はフィクションです。
4月3日
今日は用水路から田んぼへ水を引いた後、畑を耕すことになった。
用水路の蓋を開け、水を田んぼに取り入れる。
一昨日の畦塗りのお陰で水漏れを防ぐことができる。
蓋を開けた後、1日置いておけば水が満たされるので、俺は畑の方へ向かった。
畑は手作業で耕している農家もあるが、うちではトラクターで耕している。
乗ってハンドル操作で動くので手で耕すよりは圧倒的に楽だ。
そうこうしていると、親父が農協から野菜の種を買ってきた。
人参、ゴボウ、カブ、西瓜といったものだ。
こうした野菜は、成熟し収穫した後、農協へ出荷する。
それとは別に自宅で食べるための、茄子、キャベツ、大根やネギも育てている。
種を植えるのは後日ということになった。
耕すのが終わり、マルチシートを張り始めた。
畑に敷くビニールシートの事だ。
うちでは黒のマルチシートを使っている。これで、雑草が生えるのを防ぎ、保湿効果もある。
耕すのとマルチシート張りを同時進行で行うことができる機械もあるらしいが、金がないのでシート張りは手作業で行っている。
はっきり言って面倒くさい作業だ。
終わる頃には既に日が落ちかけていた。
明日の朝に用水路の蓋を閉めなきゃなぁ。
そんなことを考えながら俺は家に戻った。
今日はカレーだ。
働いた後のカレーはスペシャルに美味しい。
・・・誰の言葉だっけ?