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男子辞めます。  作者: 安田 桜
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ピンチ


それから月日は流れ社会人3年目に入った。

そろそろ世間はゴールデンウィーク前。

去年は涼子と温泉旅行に行ったなぁ…。

なんて思いに耽っていたが、ある事を思い出した。


そう、健康診断だ。


注射に変えてからというもの、変化が著しく現れるようになってきていた。

スポーツブラはしているが、そろそろ胸を抑えるか何とかして隠さないと不味いくらいだ。


そんな中の健康診断だ。


上半身を脱ぐことになる。

胸がバレてしまう。

最悪周りに知られてしまう可能性が高い。

どう乗り切るか考えなければ…。


そして良い案が浮かばないまま当日が来てしまった。

ただ、運がいい?事に会社の駐車場まで診断バスが来ることになっていた。

せめて知られる人数を減らそうと終わり際に行く事にした。

それでも確実に知られるだろう。

なるようになる。


もはや諦めの境地でバスへ向かった。


レントゲンの前に上を脱ぐことになる。

覚悟を決め脱ぐ。


「あの、女性の方は午後からですけど…。」


「え?あの…えっと…」


看護師の言葉にしどろもどろしてると、


「あ、すみません、なんでもないです。」


性別欄でも確認したんだろうか?

名前的にもどちらも有り得るし、胸がこんなならそりゃ勘違いもされるのは分かっていたが、予想に反して特に何も無く終えることが出来た。


しかし、この事が知られるかもしれない。


そう思うと不安が僕の体を押しつぶしてくるようだった。

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