63.
宇宙戦闘の実働部隊は、互いに完全に密閉できる戦闘機だ。
この戦闘機には、追尾弾や機銃が設置されているが、機銃は大気圏内でしか使い物にならず、追尾弾も宇宙空間においてはどこまで使えるかが、未知数である。
現時点でわかっているのは、通常の追尾弾だけでなく、宇宙空間上に浮遊している使用終了した衛星などのスペースデブリを使うこともできるだろうと言うことだった。
実際の戦闘はこれが始めてとなるため、かなりの部分が実際にしてみないと分からないということになっていた。
日本皇国宇宙軍航宙空母畿内に格納されている1個中隊の中隊長の四方木克哉は最終チェックをしていた。
「全体に告ぐ。最終チェックを行え。気密性、弾数、大丈夫か。ウブスナガミと接続できているか。俺の声は聞こえているか。各小隊長は俺に報告。母船より指示を待つ」
「第1小隊、準備完了」
「第2小隊も、完了です」
「第3小隊、全て終了。万全です」
それぞれの小隊長からの報告を受け、四方木はチェックの完了を、上司にあたる畿内の迎撃科長に報告をし、さらに上位者である艦長へ報告が進んだ。
「ならば出撃だ。現時点、皇紀2740年の宇宙戦闘を開始せよ」
同時に東京にもこの話は伝わっていた。