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第55章 欧州連盟航宙空母 ロメ
「敵国の航宙空母がこちらに来てる?」
「はい、レーダーに感知しました。距離は徐々に迫っています。どうしますか」
宇宙軍中将クローイン・ロメは、欧州連盟航宙空母の司令官でもあった。
また、航宙空母ロメの艦長でもあり、航宙空母については、全て彼女にまかされている。
なお、彼女の祖父はロメを設計、建造の指揮をした人でもある。
「彼らの予想コースに最も近い船は」
「本船です」
「なら、本船を移動させ、敵を撃ち砕け」
「了解しました。本船を移動させ、敵を撃破します」
船は徐々にスピードを増して、そして、静かに止まった。
「敵は、現在ここから1万キロ離れたところで、なおもこちらに接近中」
「各小隊発射準備を進めろ。総司令部に連絡、最上級暗号で頼む。計画を続行する、これより敵の航宙空母と戦闘を行う、勝利を神に祈っていてくれ」
「了解、各小隊発射準備を開始。総司令部へ、計画を続行する、敵の航宙空母と先頭を行う、勝利を神に祈るように。最上級暗号で送信します」
「それでいい…」
クローインは、レーダーに点でしか映らない日本皇国航宙空母を見ていた。