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54.

第50章 日本皇国宇宙軍航宙空母


日本皇国が宇宙軍を組織してから、数年後に、宇宙ステーションを母港とした航宙空母の建造に着手。

そして現在持っている航宙空母は、大和型と言われるタイプで、今のところは大和、機内、西海の3つがある。

それぞれ空母と言われているだけはあり、船内に小型船を搭載している。

ただし、その数はあまり多くなく、2人乗り航宙機25機が限界であった。


「どうだ」

大和艦長である岸和田士朗(きしわだしろう)大佐がすぐ側に立っていた副艦長に聞いた。

「戦闘は終結。自軍機には損害無し。敵は25機による編隊飛行をしていましたが、その全てを撃墜しました」

「分かった。これで満露国境の陸の奴らはやりやすくなるだろう」

岸和田大佐はそう言って満足そうにうなづく。

「詳細な戦況報告が入りました。どうしますか」

「教えてくれ」

岸和田大佐は報告書を持ってきた伝令に言った。

「本日、朝鮮半島駐留部隊が戦端を開くと同時に、満州ロシア国境線に向け航空機25機が編隊飛行をし飛来しているのを発見。5分後、東京より命令が発令。3個小隊を派遣し、宇宙より攻撃をかける。中国機20機と欧州機5機よりなるこの飛行隊は、奇襲をかけられた形になり、無反撃にて全滅。戦車部隊を守っていたものと見られます。戦車部隊については、東京へ報告を行った上で空襲を仕掛けました。ただし弾薬が少量だったため10両程度を破壊したにとどまります。戦闘自体は30分程度で片が付きました」

「分かった。今回の派遣隊の隊長から報告書を提出するように言っておいてくれ。それと、参謀科の奴らを呼んでおいてくれ。話し合いたい」

「分かりました」

そう言って、岸和田大佐自身も作戦室へ向かった。


宇宙船の中は、浮かばないように、靴裏のつま先とかかとの部分に磁石がついており、船内を歩き回ることができるようになっている。

ただし、歩く事が義務付けられているわけではないので、通路を歩かずに手すりをつかみながら移動する人もいる。

岸和田艦長は、攻撃を受けていないときは、手を使って一気に移動するのが好きだった。

会議室の前でぴたりと止まると、満足そうに笑い、それから中に入った。

「艦長、概略が東京から届きました。大和を旗艦として宇宙軍を組織するようにとのことです。そして、他の国が保有している航宙空母についても調査を行うことという内容です」

「他の国か。北米条約連合と欧州連盟だったかな」

「そうです。ただし、北米条約連合は現在戦争状態に至っていないので、重視するのは欧州連盟の6つの航宙空母の、ロメ、ナツメヤシ、ヤシ、コショウ、カカオ、イネですね。現在稼働しているのは4機で、2機はメンテナンス中とされています。ただし、これも表面だけで、実際はいつでも稼働可能な状態にしているのでしょう。こちらは3機のみなので、不利なものと思われます」

「それぞれのスペックとメンテ中の機体は」

「ロメ、ナツメヤシ、ヤシは内部に15機、コショウ、カカオ、イネは内部に25機積むことができます。内部機のスペックは不明です。本体のスペックは前者3機が重砲が15、軽砲が30、それとプラズマ射出機が1。後者3機は不明です。メンテナンス中の機体は、カカオとイネです」

「そうか……」

岸和田大佐が一言つぶやいて言った。

「そいつらの調査をすればいいんだな」

「そうです」

「そうか、ではそのための会議をはじめようか」

岸和田大佐が面々を前にして言った。

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