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49.

第45章 中国朝鮮半島駐留軍


「敵、来ます」

「了解、全員待機。設置した地雷の一つでも作動した時点で攻撃を開始、以降は各自の判断で動くこと。以降、完全に無線封止を実施する」

空襲により指揮系統がほぼ壊滅した朝鮮半島北部中国駐留軍だったが、唯一大佐クラスで生き残った宋大陽陸軍一般大佐によって部隊最後の戦闘を試みているところだった。

敵側に向かってあった門のところを、12時とみなし、そこから時計回りに1時、2時、3時というふうに決めた。

一人でも惜しい状況である中国駐留軍は、宋大佐自身も最前線でライフルを片手に、破壊された建物の上から皇国軍の戦車部隊が来るのを狙っていた。

宋大佐のライフルは自分で改良を加えたもので、粘着榴弾に鉄鋼弾の性能を持たせたものとなっていた。

一つ一つを宋大佐が暇を見つけては作ったものであったが、性能試験において、通常の装甲であるならば顕著な成績を収めた。

ただし、貴重な弾なので、1発しか打てなかったので、その弾が運良く良好なものであった可能性も否めない。


戦車部隊率いる斎河中佐は、車列の一番最後で、相手の様子をうかがっていた。

「どうですか?」

運転手の洗川少佐が、外の様子をうかがっている斎河に聞く。

「もうちょっとで、敵の最前線基地の敷地に入る。敵との交戦はそれから本格的になるだろう。相手の敷地の中に、どんなものがあるのか分からないから、最重要の警戒が必要だ」

「全車に通達します?」

「頼む」

そう言うと、いよいよ敵の基地の門に最初の戦車が乗り入れた。


宋大佐は、戦車部隊が全部で3方向から来ているのを、しっかりと見ていた。

「いいぞ、さあ、もっと来るんだ…」

ライフルに付属しているスコープで、その3方向からの土煙りをしっかりと見つめていた。

それから、真っ先に基地へと侵入をしてくる戦車に照準を合わす。

「さあ、いよいよ祭りの始まりだ……」

かかっていた安全装置を外すと、そのまま右手人差し指を引き金のところへ置いた。

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