35.番外編(7)
それから1週間。
私たちは関西一円の観光したいと思っていたところは、全部見に行くことができた。
帰る時に、私たちは再び伊丹駐屯地にいた。
繁居[夫]とはここで別れ、ここから直接関空へ向かうことになっているためだ。
「お世話になりました」
人事部の前で、私たちは繁居と彼の部下にお礼を言っていた。
いろいろと連れて行ってくれたからだ。
「また遊びにおいでね。楽しみにしてるよ」
その時、繁居は何か思い出したような顔をして、部屋へ戻り、すぐに私たちのところへ戻ってきた。
「これを渡そうと思っていたのを忘れてたよ」
駐屯地のマークが描かれているビニル袋を渡してきた。
「見てもいい?」
「どうぞどうぞ」
ずっしりと重量感を感じる中身には、戦車の模型や鉢巻きやお土産が入っていた。
「ありがとう」
太古の足元がふらついていたが、私が横で支える。
「どういたしまして」
それから本当に別れた。
車で関空へ移動している間、私たちはこの1週間の想い出を語りあっていた。
「何が一番思い出に残った?」
「USJかな、もう一度行ってみたい」
「梅田もよかったね。昔からあまり変わってないらしいよ」
「次は東京に行ってみたいなー」
「また、ここに来れたらいいね」
私たちは、車で移動しながら見えてくる景色を目に焼けつけようとした。
空港で、他の仲間と合流し、繁居と別れて月へ向かった。
「やっぱり、1週間っていうのは短いよ」
「だねー」
太古たちが、船の中の客室で私の横で地球を見下ろしながら話していた。
「記念写真でも撮ろうか」
持ってきていたデジカメを見せながら、私は彼らに話す。
カメラを壁にセットすると、私も床を蹴って窓のところにいる太古たちと合流する。
「はい、チーズ!」
フラッシュが一瞬だけたかれると、すぐにカメラを確認する。
そこには、蒼い地球をバックに満面の笑みを浮かべている私たちが写っていた。