表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/117

109.

「なんだっ」

エバンが衝撃波を必死に耐え抜いてから言った。

「弾着観測を開始」

機体が落ち着いてから、エバンが宣言をする。

とはいっても、現地は極めて煙たく、弾着観測は、困難極まりない状況であった。

「モスクワが燃えている……」

エバンが分かったのは、それだけだった。

さっきのが何なのかは、検討もつかないが、わかったことだけを順次連絡を始めた。


モスクワが壊滅したという話は、ほぼ同時に東京とワシントンにも知らされた。

「モーメントマグニチュード7.8相当の地震ですね。震源は地表。震度は、気象庁震度階で7を広範囲で観測しております。モスクワ中心部は、灰燼に帰したことでしょう」

気象庁の職員が、緊急の閣議の場で、テレビ参加していた。

「モスクワで地震、だと」

内務省大臣が、首を傾げる。

「どうしたんですか」

首相が、そんな内務省大臣へと声をかける。

答えたのは、気象庁だ。

「地震というのは、プレート境界型と断層型に分類されます。プレート境界型は、南海・東南海・東海地震や、東北地方太平洋沖地震のような地震をさし、断層型は兵庫県南部地震や濃尾地震のような地震をさします。このどちらも、ほとんど同じ場所で、繰り返し起きるということに特徴があります。まあ、断層型はどこでも起きておかしくないという研究もありますが。どちらにせよ、モスクワを震源とする地震は、非常に稀でしょう」

かなり昔には、地震が原因で建設途中の教会が崩壊したこともあったが、それも1400年代のはなしである。

今となっては、古の話だ。

「では、この攻撃は一体何によってもたらされたというのだ」

興奮気味に、軍務総省大臣が話す。

「おそらく、宇宙からでしょう。こうなると、気象庁の管轄外です」

「…そうか、わかった。何かあれば差し込み連絡をしてくれ」

「了解しました、首相閣下」

敬礼をして、テレビはきれた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ