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12人目の禁呪師  作者: 日本軍の衛生兵
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再開と秘密

「なっはははははははは、3年間もギルドに来なかったから何をしていたと思えばただの引きこもりか」

「引きこもりじゃ無い研究だ」


部屋の中にいるのは、シリスそして、目の前に座る紫色の髪に紫と青のオッドアイのゴスロリ幼女とフィアの3人。


シリスは、なぜこうなったかを思い返す。


時は坂戻る事数分前。


「ギルドカードの復元ですか?」

「ああ、ギルドカードって1年に一回更新しなきゃいけないことを知らなくて、その」

「そういう事ですか。カードを出してください」


シリスは、自分のギルドカードをフィアに渡す。

5人が闘技場へ去った後、シリスはフィアに、今日ギルドに来た理由を話した。


「少し待っていてください。今から復元して来ます」


そう言って、フィアは奥に引っ込んで言った。


「にいちゃんは、元々冒険者だったのか?」

「はい、3年前までやってました。事情があって3年間ギルドには来てませんでしたけど」


さっき5人に決闘を進めた冒険者の男が話しかけてくる。


「そうだったのか。随分若いうちからしてたんだな」

「僕は、親に捨てられたので自分でお金を稼ぐしかなかったんですよ」

「ッ、済まない」

「大丈夫ですよ。気にしてませんから」


男は、シリスに対して謝罪するが、気にして無いとシリスは返す。


「それに……」

「それに?」

「それに僕は、逆に追い出してくれたことに感謝していますよ」

「それはっ!」


どういう事、と聞く前に男は、口をつぐむ。自分がそれを聞いたらシリスが過去を思い出すと思ったからだ。

だが、シリスは告げる。


「そのおかげで僕は、本当に家族と呼べる人にも、そして、大切な仲間達にも出会うことができました。なので、僕は追い出してくれた事には感謝しているんですよ」

「そう、か。にいちゃん、いつでも困った時は俺を頼りな。力になるぜ」

「ありがとうございます」


男の心遣いにシリスは素直に感謝して頭を下げる。

すると、タイミングよくフィアが戻ってきた。


「シリス君、復元できたわよ、ってなんかあったんですか」


フィアは、男に向かって後間を下げるシリスを見て何かあったのかと聞く。


「いえ、何もありませんでしたよ。カードは復元できましたか?」

「そ、そうですか。はい、これが復元したギルドカードです」

「ありがとうございます」


フィアから受け取ったカードにはこう書かれていた。


シリス・リアクター 15歳


ランク:SSS


ステータス総合評価:128634


称号:捨て子・死神・英雄・天才発明家・死神・竜殺し・SSSランク冒険者・契約者・努力家・邪神の依代・邪神の教育者・悠久の禁呪師・超越者


加護:夜を司る神エレノアの加護


3年前と少し違うな。称号がいくつか増えてるし評価も上がってるな。


そんな事を思いながら見ていると、フィアがシリスに声をかける。


「シリスさん、この後用事がないならギルマスのところによっていきませんか?」

「ああ、そうですね。分かりました」

「では、付いてきてください」


そう言って、フィアはギルドの2回へ登っていく。そして、シリスはその後をついていく。


因みに、その光景を見ていた冒険者達はシリスについて何者なのかと周りの冒険者や受付嬢に聞いていたが、残念ながら誰も答える事はできなかった。


なぜ冒険者達がそんなに驚くかそれは、2回にいくことができるのはギルマスの許可を得た1握りの凄腕冒険者達のみ。普通15歳やそこらの少年が行ける場所ではないのだ。


2階に行き廊下を歩くと、1番奥に『ギルドマスター室』、という看板が貼ってある扉が見えた。

フィアは、その扉をノックする。


「誰だ?」


中から女性の声が聞こえた。


「フィアです。お客様をお連れしました」

「ん、客。そんな予定あったかな、まあ良い入れ」

「はい失礼します」


と言ってフィアは扉をあけて中に入る。シリスもそれに続いて中に入るとそこには3年前と変わらず背の伸びない幼女が椅子に座って仕事をしていた。


「んで客とは誰だ、フィアよ?」

「この方です」


そう言ってフィアは、シリスの方を向く。


「そいつか、ん」


幼女はシリスの顔を見て動きが止まる。


「3年ぶりシャル」

「し、し、」

「どうした?」

「シリスー!」


と言って幼女はシリスに抱きついてきた。


「お、おい一体どうした?」

「シリス、シリス、シリス」


シリスは困った顔でフィアを見ると、フィアはニコッとこっちを見て微笑むと、


「では、私は、紅茶を淹れてきます」


と言って部屋を出て行った。


それから少しするとようやくその幼女はシリスから離れた。


「す、済まないシリス、少し取り乱してしまった」

「い、いや別に良いよ。それよりも久し振りだねシャル」

「ああ、3年ぶりだな我が友よ。再開早速だが、お前が3年も私をほったらかしにして一体何をしていたのかを聞こうじゃないか」


シリスとシャルはテーブルを挟んむ様にしてソファーに座る。そして、タイミングを見たかの様にフィアが紅茶を持ってきてシャルの隣に座ると、シリスは、3年間の事について話し始める。


そして、話は冒頭に戻る。


「それで、我が友よ。お前の中にいるのは誰だ?」

「……はぁ、やっぱお前相手に隠すのは無理か」

「私にわからないとでも思ったのか。これでも冒険者ギルド本部のマスターだぞ。して、お前の中にいるのは誰なんだ?」

「……邪神リベーラ」

「「なっ!」」


シリスの中のいるのが、リベーラいや、邪神リベーラだと判明すると2人は驚愕の声を上げる。


だが、それも無理はない。何故なら、邪神封印から帰ってきたシリスを抜かす11人は、邪神は今まで通りに封印された、と国王に報告したのだ。

つまり、シリスの言うことが本当なら、11人は、国王そして、国の上流貴族達のいる前で虚偽の報告をした事になるのだから。たとえ、邪神を封印した英雄でもそんな事をすれば不敬罪になるであろう1大事だ。


「本当は話してはいけないのでしょうが、2人なら信用できるので話します。まず、今までの封印についてですが、わざわざ1000年おきに解ける封印を使う必要が無いというのが我々12人の意見です。そして、1000年以上封印が解ける事がなくする事のための封印、その結果が僕の中に彼女を封印するという事です」

「つまり、邪神はもう復活する事は無いのか?」

「いえ、条件次第では今すぐにでも復活出来ますよ」

「何⁉︎」

「まあ、出て来られる条件が僕が許可した時、または僕が死んだ後、ですけどね」


そう、シリスが許可を出せばいつでも邪神は外に出る事ができるのだ。


「それに、彼女はもう人間を滅ぼそうだなんて思ってませんよ」

「何?」

「3年間研究していたっていいましけどあれはただのついでです。本当は、彼女に人間のことを知ってもらうためずっと話しをしていました。人間達は今までずっと彼女を悪だと言って邪険にしていましたが、本当の平和というものを目指すならどんな人でも話し合う事は必要不可欠だと僕は思います。まぁ、最初は朝から晩まで殺してやるってうるさかったですけどね」

『むう、それは言わない約束であろう』


頭の中にリベーラの不機嫌な声が響くが無視だ。


「そう、だったのか。でも、何でそれを正直に報告しなかったんだ?」

「そ、そうですよシリスさん。こんな事が知れたら12人全員処刑ものですよ」

「それについては12人全員の総意です。理由はいくつかありますが、第1に混乱を防ぐため、第2に国民を安心させるためです。後、僕には言ってきませんでしたが、多分僕の為でしょうね」

「……そうか。確かに私もその場に居たら同じ結論を出しただろうな」


邪神がシリスの中に封印されている。そんな事が国に知れたらほぼ確実にシリスを排除しようとした国とシリスの戦争になるだろう。


「済まないシリス、お前1人に辛い思いをさせて、悪かった」

「私からも、済みませんでした。でもこれからは、私たちのことも頼ってくださいね」

「ありがとうございます。シャル、フィアさん、これからもよろしくお願いします」


シリスが2人に向かって頭を下げる。


「それわそうと、我が友よお前は国立カラリア学園に入るつもりはないか?」

「……はっ」

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