外見詐欺が連れさられた?
平民に戻りたい!、の3作目。
この話の続きのようなものがとんどん思いついちゃう。不思議〜。
「にいちゃん!テアラ姉ちゃんがー!!」
「なんだ?次はどのチビ飛ばしたんだ?」
「本日の被害はゼロだーよー」
「なら問題ねぇな」
「そうじゃなくて!テアラ姉ちゃんが行っちゃったの!!」
「んだよ次はどこの悪徳商人捌きに行ったんだ?それとも森か?なら心配すんなよ。そのうち大猪を大量に狩ってきてくれるさ」
「じゃなくて!」
仲間たちと出稼ぎから帰ってきたらまたこれだよ。
テアラのやつ、次はなにしたんだ?と出稼ぎ組の奴らと話してたら、
「「「ねえちゃんが貴族に連れてかれたの!!」」」
と、チビ達は言うが、せっせと荷物を片付け今日の報酬を院長に渡してたアミルがとても嬉しそうにめったにお目にかかれない笑顔で、
「それは良かった!!これで僕は自由だ!素晴らしい!!よくやったどこぞの貴族様!!
と、言った。
まぁ、よくパシられてたもんなぁ。
それにしても貴族に連れてかれたって言ってもどういうことだ?他の仲間たちとまた話してたら院長がサラリと爽やかに言った。
なんでもテアラはランガージュ男爵家の隠し子だったらしく、そのまま男爵様に連れていかれてその家の子になったらしい。
まじか。
なんかの間違いじゃねえの?
「院長、それほんと?」
「ええ、本当ですよ〜。」
「隠し子?テアラが愛人じゃなくて?」
「ええ、隠し子らしいですよ〜。」
見た目は良いけどその他はダメな奴だぜ?
「あ!てことはテアラはお嬢様になるのか!」
「うげぇ〜。お嬢様って言葉が似合わねえな〜。」
「見た目はいいけどー」
「外見詐欺な奴だからな〜」
「そのうちやらかして帰ってくるんじゃねぇの?」
なとなど。さすがはテアラ。言われ放題だ。
あいつの良さってほんと外見だけだからな。
この孤児院の連中はみんなあいつの本性知ってるから、心配なんてしない。するだけ無駄だからな。
盗賊が襲ってきたときなんてチビ達が囮にされてるってのに、チビ達無傷で賊は半殺しにして街の警備の人に渡してたからなー。そんなやつを心配なんて俺達はしないね。領主からの報酬金をさらにぼったくってこいよ!って言いたいくらいだ。
いや、待てよ。
テアラはもう貴族だ。そんで定期的にうちに遊びにもくるらしい。(院長の勘らしいがこれはよく当たるんだ)これは好機じゃないか?テアラを通じて男爵から支援金をもらえれば、チビ達の服を着まわしさせなくてすむ(特に女の子)
いや!いやいや待て!あのテアラだぞ!あいつのことだからすでにそれは手回し済みかもしれない。おれはどうすれは.....!!
「ロザにいちゃんなにしてんのー?」
「そこの金の亡者は放っておきな。それよかアミルにいちゃん達が遊んであげるよ〜」
「じゃあ風の「却下」っえ〜〜」