三二劇目 「男装娘の性格変貌!?”王冠との契り”の心眼聖騎士!!」
マリアが無口キャラから変貌します。
「まずいのだ。良い加減リリラルを助けなければ、彼女もやられてしまうのだ」
アスカが危惧している事を言葉にした。
分かっては、いるんだ。
しかしその不安を言葉にしたら、本当にリリラルがやられてしまいそうで。
決して敵が強いわけではない。
ただ無尽蔵に湧き出るなんて、厄介すぎる。
だから手に届く距離にいるのに助けられない自分が嫌になりそうで、目の前の敵を倒す事に必死になっていた。
だが、やはりアスカは軍人だ。
その鋼鉄の精神力で、最も意識しなければならない注意をしっかりと言葉にした。
そして促す事が出来るのだ。
彼女の声で恐怖から逃げている自分に気づき、立ち向かおうとする。
しかしそれでも、次から次へと沸く泥人形に対する手立てが思いつか無い。
「&^%$#@@@@#$%!!!!!!」
ベルが第三言語を詠唱する。
しかし何も起こら無い。
「無駄だって。僕には通じ無いよ。だって一度死んでるからね。天人族の第三言語は生物に対するもの。腐肉喰の僕には通用しない。まぁ、でもあの首輪はビックリしたけどね」
とマリオンは苦笑する。
俺はもう一度、奴のスキルを封じていた魔具を引きちぎってしまった事を後悔した。
ヤバい。
マジで敗北るかもしれない。
「後悔するなら・・・反省して・・・」
胸をタユンとさせ、マリアが俺を見た。
「私に良い考えがある・・・」
マリアが続ける。
「だけど約束してほしい」
「や、約束!!??」
俺が言葉尻を重ねる。するとマリアは胸をタユンとさせて頷く。
「そう。約束。私は今から、私じゃなくなる。とても大雑把に、乱暴な言葉を使うと思う。だけど・・・嫌いにならないって・・・。もしザゥに嫌われたら、私・・・」
またしても内心を言う時はモジモジした体制をとるマリア。
こんな危険な状態で、一体何を心配しているんだ?
「わ、分かった!!嫌いにならない!!ずっと好きだ!!」
その言葉に「はぅ」と言い、顔を真っ赤にさせるマリア。
すると、手にアイマスクを取り出して。
「約束。守って」
と言って、そのアイマスクを装着した。
☆
その表側、つまり俺らに見える側には「心・眼」と、丁度眼球の当たる場所に二文字書かれていた。
だっせー。何、あのアイマスク。
俺は心の中でツッコミを入れてから、彼女の雰囲気が豹変するのを肌で感じた。
「おっしゃー、出てこれた!!久し振りだな!!」
胸をタユンではなく、タユンタユンと、いつもの時よりも大ぶりにそのマシュマロ乳を上下左右に振り回すマリアの口調は、さっきまでの無口なそれとは真逆のものだった。
「お?あれが俺の相棒の好きな相手か?確かに可愛い顔だ。食っちゃいたいな。おい!お前!!俺のおっぱい見るか?」
と突然上半身を露出させた。
おい!!!!!なんだ突然!!!!!
急だぞ!!!!雑だし!!!!!
なんか怖ーよ!!!!!!!
その真っ白い肌の中心に位置する桜色のちくb・・・いや、なんでもない。
「とにかく服着ろ!!!!」
俺はどうにかそう言うと、アイマスクをしたマリアは「ちぇ、つまんねえな」と服を着なおした。
「お姉ちゃん。突然威勢が良くなったけどどうしたの?」
マリオンが声を掛けると「だまれガキ。下の毛も生えてねえのは嫌ぇなんだよ」と男言葉で応答した。
それにカチンときたのか、マリオンは「だったら死ねば?」
と一斉に泥人形をマリアに差し向けた。
「あー、じゃあ、ここでクイズ。ジェリカに操られる前、俺はある組織に居ました。その時の二つ名はなんでしょう?ブー時間切れ」
いや、考える暇無さすぎだろ、それ。
疑問符と「ブー」という間には一瞬の間も無い理不尽なクイズ。
マリアはケタケタと笑いながら、胸をタユンタユンさせクイズを終了させた。
マリアは目が隠されて居る為に、口元のみで微笑を表情に表してから、「正解は“王冠との契り”でしたー」と答えた。
それに一同は反応する。
「何!?“王冠との契り(ジャイアンツ)”?」とアスカ。
「えー超スゴーい」とベル。
「良いから早く助けてニャ」と泥人形に揉みクシャにされたリリラル。
そしてマリオンが、「そ、そうなんだ。それは厄介かもね」と頬を引きつらせながら答えた。
王冠との契り。それは帝都でも公認されている正規軍の最大派閥のギルド。
「そう。俺の二つ名は“心眼聖騎士”」
突如、彼女の身体に白い光のオーラが纏いだす。
「よいしょぉぉぉ!!!!」
とおっさんのような掛け声を掛け、そのオーラを周囲に拡散させるように身体を弓なりにした。
ゴボボボボボボボボォォォォォォォ!!!!!!!!!!!
すると彼女に襲いかかってきた泥人形達が、一瞬にしてかき消されたのだった。
次回はショタ腐肉喰VS心眼聖騎士の一騎打ちです。




