第一話目
あの有名な関ヶ原の戦い。
戦は混戦を極め、なかなか決着がつかずにいた。
長く続いたせいで、両軍の兵は疲労しており、兵量もそれほどなく
これ以上戦を続けるのは、両軍とも厳しい状況であった。
それでも、どうにか戦を続けていた。もうこうなったら意地でしかない。
戦を続ければ続ける程、場は混乱し兵量も減っていく。
そんなとき、一人の武将のもとにある情報が入った。
西軍の宇喜多秀家である。
情報というのは、自分と同じ軍である石田三成が関ヶ原に布陣せず、関ヶ原城に入るとのことだった。
秀家は南天満山に布陣しようと軍を進めているところだった。
だが、味方の主要人物が行先を変えたとならば、自分も行かなければならない。
すぐに家臣を呼びつけ、一言言い放った。
「関ヶ原城に行先、変更!」
さて、みなさん関ヶ原城をご存じだろうか。
関ヶ原城とは、今は亡き人となった豊臣秀吉が、伊達政宗が数々の無礼を秀吉好みに弁解をしに来た際に派手好きな秀吉が政宗に譲った城である。
普通ならば、そんなところに攻め入りはしない。
それに、西軍である三成が東軍である政宗が城主である関ヶ原城に入るのはリスクしかない。
それに加えて、合戦をしようとしているのに敵軍の城に入るのはあり得ないのである。
だが、秀家はそんなことを疑わず、そのまま関ヶ原に向かってしまった。
秀家のよく考えない性格のせいである。
その頃の、石田三成軍には秀家が関ヶ原城に向かっているとのことを知った。
これに、三成は大慌て、驚きを隠せない。主力を率いている宇喜多秀家がいないのでは合戦も苦しい。
使者を送ろうか、迷ったがまた変な勘違いをしかねない。
三成が迷っていると、伝達者がまたおかしなことを言った。思わず、耳を疑い二度聞いてしまったが、秀家ならやりかねない。
三成も関ヶ原城入りをせざるを得なくなった。
さて、東軍側の総大将である徳川家康軍は小山にいた。ここで、西軍がどう出るのか、今後東軍はどうするのかを話し合っていたのである。が、ここにある情報が入ってきた。宇喜多秀家、石田三成が関ヶ原城入りをしたとのことである。関ヶ原城は東軍の伊達政宗の城。敵の城で籠城する気なのか。
賢い三成がそんなことをするとは思いもしなかった。だが、秀家なら考えられる。
すると、伝達者がまたおかしなことを言った。これをきき、さらに驚いたが、自軍もそれに了承した方がいいのかもしれない。
正直、このままでは厳しいのだ。
家康にとって、この戦は負けられない戦だ。
だからこそ、一見狂ったような申し出を受けるのだ。
「全軍、関ヶ原城に入る!」
この言葉に家臣や、東軍の武将たちは驚いた。戦をやめると言われたのと同じである。
みなの動揺もあるが、家康を筆頭に東軍は関ヶ原城入りを目指した。
さて、これで東西の両軍が関ヶ原城入りをすることとなった。




