《Prolog》これから異世界生活?!?!
しがない女子高生である舞咲聖歌……。私は誰かに声を掛けられ、重い瞼を開ける。
「おや。君はここが何処か分かるかい?」
目の前に居るのは誰だろうか。不信感を持ちつつも敵対する意思はないと見て答える。
「いや、分からない…です。というか、貴方は誰なんですか…?」
目が冴えてくると同時に、目の前に居る彼女から天使の羽のようなものと、私たちと同じ種族では無いであろう瞳と髪が視界の中心に収まっている。彼女は生きているのか、そしてここは何処なのか、新たな疑問が頭の中を駆け巡る。
「すまないね。僕は天神。ここは君たちの世界で言う、あの世。君は死んでしまったんだ。」
「えっ…私、し、死んでしまったんですか?」
疑問が解かれると同時に驚きが加わり、混乱してしまいそうだ。そんな気持ちもある中、私は聞き逃さなかった。彼女は自ら『神』と名乗った。嘘偽りも無いならば、本当に神なのだろう。だが、それなら。私は何故ここに居るのだろうか。その疑問の答えを求めるため、私は彼女に聞いた。
「私は、死んでしまったんですよね。…死因は、どのような……」
「死因?僕が君のことを殺してしまったんだ……」
え、まって。今殺したって言った?
「えっと、それは…何故?」
「…君なら、異世界の中心的人物になれる。そう思ったから」
え?…………異世界?!あるなら行きたいって思ってたけど……本当にあるんだ?!これからどんな武器を持ってどうやって戦うのかな。ある程度、いや。異世界ものならほとんどある冒険者協会に行ける可能性がある…?!
「異世界…。具体的にはどのような所なんですか?」
とりあえず冷静になろう。どんな世界観か分からないことには不審者になりかねない。
「この世界は僕見たいな神様が10人居るんだ。でも、この世界は破滅の運命を歩んでいるんだよ」
とってもやばそう。これ大丈夫なのか?……だから私が送られるのね。
「破壊…?それはどういう、」
「見てもらった方が早いかな」
そう言って天神様はこっちの世界で言う指パッチンをするとモニターのようなものが映し出された。
そこには無数の敵対キャラ、ソシャゲ風に言うなら魔物が、街の中を徘徊していた。
「う、これは…」
「見ての通りだよ。魔物達が街を彷徨いて、人が居れば迷わず食べる」
次に街の外の映像が映し出されたがこれもまた同じく魔物が徘徊している。とてもじゃないが見ていられなかった。
「ここも……」
「うん。……まぁ!そこで君にこの魔物達を駆逐して貰うんだ」
今サラッとやばい事言ったな。そうも思いながら、楽しみで仕方がなかった。
「で、どうやって戦うんですかね」
ある程度吹っ切れてきた。だって今遠足楽しみすぎて前夜寝れない子供見たいな気持ちだもん。
「ここに武器のカードがあるんだけど、そこから選んでもらう」
そこには、片手剣、大剣…まぁ、とにかくめちゃくちゃあった。
「これ上限とかは……」
「2枚かな。扱いが簡単なやつなら3枚くらい取れなくもないけど僕の体力が持たない」
なるほど、つまり両手に剣を持ったりできる訳だ。強すぎる。
「んー…じゃあ、刀と法器かな……。確認、法器から武器って作れたりするんですかね?」
「その2つね。武器は作れるはずだよ、そこに気づくの凄いな」
普通に褒められた。ソシャゲをやってた甲斐があるぜ!そんな事を心の中で思っている。
「他に決めることは…」
「属性だ。この中から1つか2つ選んでくれ」
メジャーなのは炎、水、草、氷、雷かな……他にも色々あるな……。
長い思考の末、選んだのは……
「決めがたいけど……水と風にしようかな」
「お!その2つで刀と法器……いい冒険者が生まれる予感がするな……!」
すっごい喜んでない?この神様。嬉しいからいいけど。相性とかいいのかな…聞いてみるか。
「この2属性と武器達って…相性とか良かったりするんですか?」
「これまでにない組み合わせだったからね。驚いたんだ。相性も良いし、」
やっぱ相性いいんだ…。あと基礎能力かな?
「基礎能力で何か居るものとかは……」
「それはこっち側でどうにかするよ。これから楽しい異世界生活を送ってね。」
あっ。最後に、と。神様からお告げ?のようなものがあるらしい。
「何でしょうか」
「これからドタバタするけど、最終目的は今から行く世界を平和にして、楽しむこと。だからね?」
目つきが変わり、流れる空気も冷たくなった気がした。
「そして、君は能力的には強くしておくけど、自分の力を過信しすぎないように。すぐに死んでしまうからね」
「分かりました……っ!」
「君を送り出す時が来たね。汝が向こうの世界でも祝福と平和をもたらさんことを。我はここで待っているぞ」
瞬間。謎の浮遊感があり、意識が朦朧としてきた。これから異世界へ向かうのか。と期待と不安に駆られながらそっと目を閉じた。
次に目を覚ます時には……こことは一味違った、新しい見解を得られるだろう。




