廉頗という男
昨日の話でこの軍を率いている人物が廉頗様のようだという事実を知りました。そこで今日は廉頗様についての知識を思い出していこうと思う。まあその前に朝飯で力をつけなきゃだけどね!
さて、行軍にも慣れてきたし今の内に考えておかなきゃ。
まず廉頗様っていう人物は、戦国時代の趙の国を代表する名将ですね。廉頗様が元気だった時には当時から大国であった秦も攻撃を控えていたほどなんだって。今回の戦争はその廉頗様の大将としての初戦ということだから、多少は心配なんだよね。おそらくは勝てると思ってるけど。
とはいえある意味では初陣だし、多少の不安はある。それに一般の兵士だから普通に勝ってても戦死者とか出ちゃうんだろうしね。
後は性格についてもだいたいの雰囲気くらいは想像できそうかな?確か最も有名な話は藺相如との刎頸の交わりの話だろうか。当初は戦での功績が無かった藺相如が廉頗様より上位の地位に上ったことを廉頗様が怒って、藺相如を見かけたら殺してやるとまで言ってたとか言う話だ。最もその後に藺相如の機転がきっかけで二人は仲直りして、お互いのためなら頸を刎ねられても構わないって言う程に仲良くなったんだけど。
ほかにも趙から出国するエピソードがあったっけ?確か将軍を交代させられたことに廉頗様が怒っちゃって、味方の将軍と戦ってそのまま国から去ったとかだったはず。
……うん、血の気が多そうな人だね。しかも今はその出来事があった時より若いんだから、さらに血の気が多くてもおかしくなさそうなんだよな。……犠牲が少ない戦い方をしてくれることを祈っておこう。
とはいえ戦争には強かったんだろうし、負ける心配が少なそうだってことだけは良かったかも。うん、負けは無さそうだってとこだけ理解できればもっと気楽に居れたんだけどね。俺にはどうしようもないから前向きに勝てそうだし頑張ろって考えてどうにかごまかそ。
そんな風に考えを強引にまとめてから数日後に、ようやく前線付近の砦へとたどり着きました。いやー長かった。戦いの前に一休み欲しいんだけど、あるのかな?とか思ってたんだけど、到着するやそのままどっかへ向かって進み続けてる。え、このまま進むんじゃないよね?
進むのが止まった場所は、前線付近にある砦の中の広場のような場所だった。軽く数万くらいの兵なら入りそう。いや、実際に一万以上はこの場所に集まってそうなんだけどね。
そこでしばらく待ってると、ちょうど歩いてた方向の正面に当たる広場より高い場所にお偉いさんらしき人たちが出てきたよ。その方たちの中から真ん中にいた一人が前に出て、広場の方へと近づいてきた。あ、もしかしてあの人が廉頗様かな?
さて、今から何が始まるんだろうね?