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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
彼女に振り回されてます。
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珍しく、智樹が暴走しました。(改)

昔の事もあって、智樹はジーハが大嫌いです。

散々根気良く教えても、それを無にする人なので......


まあ、今の所書く予定はありませんが、昔の話を書いたら昔のジーハと智樹がどんなやり取りをして、どんな冒険をしたのかが分かるかと思います。


まあ、ジーハが暴走してる姿しか、想像出来ないんですが(汗)

 お智樹がひとしきり大泣きして目を腫らした後、智樹は羽ペンと尖った棒を持って、賢者さんに近づいていった。

  何をする気なんだろう?


「取り合えずお前は全然反省もしてないし、成長もしてないから折檻な」

「まんめもーまむんまーーーー!」

(なんでそーなるんだーーーー!)


「やかましい!昔も言っただろうが!ちゃんと人に丁寧に説明して、指導したら<自称>じゃなくて<普通>の賢者って認めてやるって!」

「......ままみまみに、みもうみめるも?」

(......あたしなりに、しどうしてるぞ?)

「してないわーーーーーー!!」


  智樹はそう言うと羽ペンで、賢者さんの首筋をくすぐり始めた。


「はめ、はめへーーー!」

(やめ、やめれーーー!)


  ああ賢者さん悶えてる悶えてる。

  智樹ってくすぐるのが上手いのよねぇ。


「江見ちゃんよく、くすぐられてるもんね」

「何でアタシにも、くすぐりなんだろ?」

「...そうじゃないとお前、止まらないだろう?」

「そうよね、江見って暴走するとなかなか止まらないからねぇ」

「あんたら、私だって人の言う事ぐらい聞くわよ」


  だけどそんな私の言葉に皆は


「「「何割?」」」

「だから!何で私は皆の中でそんな扱いなのよ!」


  私達がそんな事を言っている間も、智樹は折檻と称して賢者さんを虐めていた。

  これも智樹としては珍しい事だ。


「大体だなぁ、昔も言ったけどちゃんと魔法を使えと言ったろう!」

「まって、もうみあままいむまもん」

(だって、しょうにあわないんだもん)

「性に合わないじゃないだろーーーー!、それでもお前は賢者かーーー!」

「もめめもめんままもーん」

(それでもけんじゃだもーん)

「お前なぁ...」


  智樹は分かるらしいが、私達には何を言っているかさっぱりだ。


「智樹、悪いんだけど賢者さん何言ってるか私達分からないんだけど?」

「ああ、ごめん布を外すよ」


  そう言って布を外す智樹。


「ぷは!あー、苦しかった。にしても、お前が復活してるとはなぁアース」

「違います」

「は?お前昔の記憶があるって今」

「記憶があっても、僕は松坂智樹まつさかともき、中学2年生、14才、それ以上でも、以下でもありません、魔王なんて称号あっても捨てます。要らないし」

「いや...要らないってお前、魔王だろ?」

「それ以上僕が気に食わない称号で言うなら、貴女の昔の恥ずかしい事全部ばらします」

「まてーーーーーーーーーーー!」


  やっぱり嫌なのね正樹は、魔王って言われるのは


「智樹君、やっぱり嫌なんだ?」

「勿論、あんなのゴミでしかないよ」

「智樹、お前そこまで嫌悪してるのか?」

「当たり前だよ、いいかい?この世界だと何かと言うと毛嫌いされ恐れられる。何もしてないのに<魔王>っていうだけで襲い掛かられる。仲良くなっても<魔王>っていうだけで知り合いに討伐されるし」


  そう言いながら、ぶら下っている賢者さんを見る。

  賢者さんは得意顔だ。


「コイツを倒した時に、勇者パーティに居たんだぜ俺」

「...という風に、こんな脳筋にまで自慢される嫌な職業です」

「誰が脳筋だーーーーーーー!」

「お前だよお前!ジーハしかいないだろう!」


  そう言いながら羽ペンで、逆さ釣りになった賢者さんの顔をワシャワシャとやっている。


「やめれーーー!」


  智樹がここまで毛嫌いするなんて、どんな人にも普通に話しかけるのに、あの人と何があったんだろうか?


「これは珍獣、いや害虫だから先生にはなれないからやめとけ」

「おま!言うに事欠いてそれか!ぜってー、魔王アースでいいとおしてや...」


  けど、そう言い切る前に智樹が怖い笑顔を賢者さんに向けながら、ガシッ!と掴む。


「な、何だよ?」

「だ・か・ら・僕の事を<魔王>と言うなと何回言えばいいかな?この自称賢者は~~~」


  智樹はそう言いながら、賢者さんの脇辺りを尖った棒で、微妙な力加減でひたすら突っつく。


「おふぅ!ぎぃにゃぁ!いた!いたくすぐった!!やめ!!いたたた!いたやめやめれー!」

「僕の・名前は・ま・つ・さ・か・と・も・き!はい復唱!」

「な、何でおれぎゃあ!いたたたいたくすぐったいって!!やめれやめれ!」


 智樹、的確にくすぐったいツボを突いてるのね。

 智樹にくすぐられる身としては、それは良く分かる事だった。


「いいから、ふ・く・しょ・う!」

「ま、まつさかともき、いたたたたた!もう言っただろ!」

「まだある。中庭を・ちゃんと・もどします!」

「ぎゃあ!あだ!あだ!にゃぎゃあああああ!やめれやめれ、やめてーーー!」

「智樹君がここまで酷いの初めて見たかも」

「私は見た事あるわ」

「え?いつ?皐月?」

「うちに中学デビューとか言いながら、人に迷惑かけてる奴がいてね」


 それは皐月が中学に入った時らしい、だから1年前ぐらいか。

 その時、そいつらを注意したのだが聞かず、襲われそうになったらしい。


「その時、智樹があの力を使って倒したのよ、ほんの一瞬だから何とか分かった位だけどね」

「その時の不良さんはどうなったの?」

「その後智樹に連れて行かれた後、酷く怯えてたわね私は授業受けてたから分からないわ」

「智樹の餌食になったのね...」

「あの時ね智樹君、<委員長すまないけど今見た事は無かった事にして欲しいんだ>って言って助けてくれたのを今も覚えてるわ」

「(その時から、少しづつ気になりはじめたんだけど、江見がいるからねぇ)」


 へー、そんな事もあったんだ智樹と皐月の間に、2人の間にも何かあるかな?


「俺は智樹とバカやったかな」

「へ?バカ?」

「そうそう、智樹って前クソ真面目だったじゃん?」

「うん本気で堅物だったよね」

「なんかさ、ストレス貯めてるみたいだったから、今時珍しい近所の鬼オヤジの所に2人で行ったんだよ」

「...それってあの名物の鬼瓦オヤジ?」

「そそ」


 今時もう絶滅した、雷オヤジというやつだ。

 怒った顔が鬼瓦のような顔からそう呼ばれている。

 本名は知らない。


「あそこの庭にある柿の木に盗りに入ってさ」

「...あんたねぇ」

「嫌がる智樹を引っ張って、共犯に仕立てた」

「やめてあげなさいよ!」

「いやー、鬼瓦からは逃げれたけど、智樹にすっげー怒られた」

「当たり前だよそれ」

「アンタ何、智樹君共犯者に仕立ててんのよ!」

「いや、だからさそれだよ」

「は?」

「真面目な事ばっかやってちゃ、気疲れしちゃうだろ?、だからたまにはバカになった方がいいぜって、その後智樹に言ったんだよ」


 それを聞いて皐月は言った。


「信也、あんたなりに智樹に気を使ったのは分かったわ...でもさ、もう少し別な方法は無かった訳?」

「正直、その時は思いつかなかったなぁ、だからバカも楽しいだろ?って言ったら智樹、ポカーンとした顔した後、大笑いしてたなぁ」


 信也、あんた何気にやり方間違ってない?まあ智樹に気を使ってたのは分かるけどさ...、てか何か、智樹とどうやって巡り合ったか、になってない?


「私はね、智樹君に助けてもらったの何回か」

「助けてもらった?」

「うん、私ねあんまり運動得意じゃないでしょ?」

「ああ、まあ得意じゃないよね」

「まあ、言い方を変えればそうなるわよね」

「鈍い、でいいじゃない」

「江見、お前酷い!」

「江見アンタ言い方があるでしょうが...」

「江見ちゃ~ん!」


 言い方変えたって、変わるもんじゃないしいいじゃない


「もういいよ。でね川で子犬が溺れてたから助けようとしたんだけどー」

「自分も溺れたのね」

「そう」

「...すぐに分かったわ」

「その時、智樹君が助けてくれたの」

「(あの時智樹君、格好良かったなぁ)」


 春奈は、鈍くて直ぐに行動できない癖に、行動力というかバイタリティはあるので結構色々トラブルに巻き込まれやすいのだ。

 しかも、困った人をほおっておけない性分らしく、よくお婆さんと一緒に信号渡ったりしたりして、いつも誰かが助けている。

 良い事をしようと行動するのはいいのだ。だが彼女は行動が鈍いので伴わなくて、自分も巻き込まれたりするから困った子である。


「前も何か似たような事やってなかった?」

「自爆が多いよね、春奈って」

「いや、春奈も親切でやってるんだからそこはもう少しソフトに言ったほうがいいんじゃないか?」

「皆、酷いーーー!!」

「「「いや、でも春奈だし」」」

「何でみんなで虐めるのよー!」


 春奈が反論すると


「じゃあさ春奈、智樹に助けて貰った回数何回か覚えてるか?」

「う!」

「それだけアンタは智樹君に助けてもらってるのね」

「智樹が毎回、ヒロインを助けるヒーローみたいな感じだよな」

「まあ、春奈は江見みたいに戦えないからねぇ」

「た、戦えなくてもいいもん、皆を援護したり回復したり今度からは出来るんだから」

「ある意味、春奈向きの職業よね巫女って」


 一同が納得した瞬間であった。


「そう言えば職業で俺聞きたいこと色々あったんだった。智樹まった......」

「ん?何か言ったか?信也?」


 信也たちの目線の先には、蓑虫のような格好でグッタリして天井にぶら下っているジーハと、何かをやり遂げたすっきりした顔でたたずんでいる智樹の姿があった。


「ああ...遅かった」

「ん?何かあったのか?」

「いやな、賢者さんに職とか色々聞きたい事があったんだけど」

「大体なら僕が答えられるよ?最近の事や情勢の事は知らないけど」

「マジ?」

「うん、本当だよ、昔この脳筋に、魔法の必要性とか理論とか色々説いたんだけど、無駄だったみたいだけど...」

「ま...魔法なんざ肉体強化で十分ーーー」

「言い残す事はそれだけかな?」


 智樹は、羽ペンと尖った棒を構えると、ジリジリと賢者さんににじり寄る。


「な、何構えて...やめろーーーーーーーー、ニギャァーーーーーーーーーーー!!」


 その後智樹に散々にくすぐられた賢者さんが、息も絶え絶えに痙攣していた。


「ごめんなさいがめんなさいごめんなさい......」


 ...復活しても何か変だった。


「ああ、大丈夫、大丈夫、2、3日位したら戻るから」

「て、言うか智樹、アンタ報復されない?」

「ああ、構わないよ、僕に矛先が向かってくるなら願ったり叶ったりだ。再教育してやる。」

「賢者に説教する魔王って...」

「智樹...お前悪い顔してるぞ」

「智樹のあの様子じゃあ、何度もああやっていたんじゃないの?」


 皐月がそう言うと、智樹は疲れた顔をして。


「コイツに何回言っても諭して(?)も、何日かしたら」


『面倒臭いから』

『殴った方が早い』


「に戻るんだよ。もう、こっちが泣きそうだった」


 智樹が泣きそうなんてよっぽどなんだなぁ。


「......グスッいいじゃん別に、倒せれば、何でまた同じように昔みたいに説教を言ってくるんだよぅ?」


 何か智樹に虐められ過ぎて、賢者さんが半泣きになってる。


「ダメだろ!それじゃあ!それとも肩書き外すか?てか、寧ろ外せ」


 智樹がそう言うと賢者さんは。


「だって賢者って〈莫大な知識を持つ者〉であって〈魔法を使う者〉じゃないんだぞぉ?」


 そう言いながら、大人が子供に怯えながら言ってる姿は、とてもシュールだった。


「あれ?賢者って普通は様々な魔法を使いこなす人なんじゃないの?」


 そう信也が聞いていた。


「ああ、普通一般的にはそう言う風に人々に思われているけど、本来は〈莫大な知識を所有する者〉が言われるんだよ、<知識を持ちうるもの> それが賢者<魔術を使いこなす者>それが魔法使い、魔術師なんだよ」

「だからいいじゃんかぁ、魔法を使わない賢者がいたって」

「お前の<魔法を使わない>は限度というか、かなり方向がまちがっているんだよ!前衛と一緒に飛び込む賢者なんて聞いた事ないわ!」

「ここにいる!」


 賢者さん......反省してないし復習してないよ。


「だ・か・ら・お・ま・え・は・あああああああ!」

「いだ!いだだだだだだだだだ!か、顔が割れる!いたいいたいーー!」

「昔の僕は無駄だったと、今更ながらに思うよ、もう二度とお前に会いたくなかった」


 そう言いながら、智樹が賢者さんの頭をギリギリと締め付け...ああああ!泡ふいてる!泡ふいてる!


「とっ智樹!色々あっただろうが今はチョーク、チョーク!」

「智樹君、今回は智樹君らしくないよ!やめてあげて」

「まったまった!智樹!あんたが手を汚す程の相手じゃないよ」

「待ちなさい智樹ーーー」


 そしてその後、珍しく賢者さんに対して殺気を隠さない智樹を全員で引き離した。


「と...智樹、お前がこんなに暴走するなんてなぁ」

「本当にね、普段なら我関せずか、穏やかなのが普通なのに」

「よっぽどこの人と何かあったんだね」

「智樹」


 私はいい加減、智樹を落ち着かせる為に声を掛ける。


「江見ちゃん」

「智樹の昔の事も、この人と何あったかとかも聞かないけど、智樹、らしくなくなってるわよ」


 すると智樹はビックリした顔をして、こっちを見ている。


「僕らしくない?」

「アンタ、普段自分がどういう風にしてるか、落ち着いて考えなさい」


 まだ賢者さんが何か言おうとしていたが、他の皆が口を塞いでくれていた。


「...そうだなぁ、皆といるけどあんまり自発的に動いた事、あんまりないなぁ...」

「でしょ?昔あの人と何があったかは知らないけど、同じ土俵に立ったら負けよ?」

「江見ちゃんに諭されるなんて、僕そんなにイライラして振り回されていたのか」

「一言多いわよ!」

「痛い痛い痛い!、江見ちゃんウメボシは痛いよ!」


 ウメボシとは、両手をグーで握って、中指の第二間接辺りでコメカミをグリグリと痛めつける技(?)である。

 私がヘッドロックと同じ位に、多発する技だ。


「いたたたたた!何かいつもより痛い気がするんだけど!!」

「鎮静剤と思って受けなさい」

「痛いだけじゃないかーー!」


 うん、いつもの智樹に戻ってきた。

 全く、私がついてないとどうなることやら心配だわ。

 そりゃ、寂しいのも事実だけどさ...

 こんな世界に居たら、智樹が智樹じゃなくなっちゃう、おそらく、それは嫌だ。

 って何考えてるんだろう私!


「江見!まったまったまった!」

「江見ちゃん、智樹君の顔色変わってる!」

「江見戻ってきなさい!」


 いつの間にやら気がつくと、賢者さんを皆が放置して私を抑えに来ていた。

 あ、考え事しながらウメボシしてたら、全力でやってたわ、失敗失敗。

 そして智樹は、そのまま床にダウンしてた、まあいつもの事だしすぐに回復するわよ、多分。


「あはははは......ごめん」


 何だかんだあるけど、皆と一緒なら直ぐに解決して帰れるわよ、きっと。

 そして何だか呆れ顔の賢者さんがぶら下ったまま、私達を見ていた。

ご意見、感想、要望、指摘、等々お待ちしております。

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