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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
彼女に振り回されてます。
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魔法属性の説明と、智樹の皆への告白(改)

取り合えず、智樹君は友人とかにはあんまり自分が<魔王>というのは言いたがりません。

昔いい思い出が無いので

 「で智樹、何か話しがあるんでしょ?」


  そう言いながら皐月が切り出した。

  後ろの方で自称賢者がぶら下がっているが、まあ気にしないでおこう。

  と、言うか、江見ちゃんに危害与えた罰で暫く置いておこう。

  いや、今はあんな自称賢者より僕の事を説明するのが先だな、気が重いが我慢だ。


「今からこの世界で3000年前、ある魔王が居たんだ。今の時代にも伝説となった魔王が」

「おー、やっぱ昔も居たんだな、でその魔王って何て呼ばれてたんだ?」


  信也がそう言うので、恥ずかしいが答える。


「.....破滅の魔王......」

「何でそんな名前だったの?」

「ああ、その魔王は<黒魔法>の使い手だったんだよ」

「黒魔法?」

「うん、魔力を凝縮して相手に叩き込んだり、範囲爆発を起こしたり...そんな破壊系が得意だったんだ」

「なぁ、それって魔術師や魔法使いの魔法と違うのか?」


  ああ、やっぱりそう思うよね。


「確かに一般的には同じか、少し上位にしか思われてなかった。でもね、決定的に違うことがあるんだ」

「決定的に違う事?」

「そう、何だと思う?信也」

「俺に振られてもなぁ...今使える魔法だってそんなに無いし...ほぼ教えて貰えなかったし...」


  ...コイツは相変わらず人に物を教えないなぁ


「普通、魔法使いや魔術師は地・水・火・風を基本ベースに魔法を使うんだ。それが最も基本だしね」

「ああ、四大元素ってやつだろ?」

「そうそう、よく知ってるな」

「ゲームとかでよく説明あるしな」

「そこかよ。でもまぁ間違ってはないな」


  まあ、説明が多少でも省けていいか。


「大体は、その四大元素をイメージして自分の魔力を放出、これが一般的な魔力の行使なんだ。魔力を使いすぎると頭が痛くなってくるのは、精神を使っているからなんだ。」

「おー、詳しいな智樹」

「まあね」


  そりゃ元々この世界で学んだ事だもんな。


「しかしここで、それから離れた要因で魔力を発現させる属性があるんだ」

「そうなんだ?それ何なの?」


  そう言いながらミー子が子犬のように尋ねてくる。


「聖、闇、時、無、有の属性だね。けどこの中で確認されているのは聖と闇、それしか確認されていない」

「智樹、何で確認されてないのに、その属性があるって分かるの?それはおかしいでしょ?」


  そう皐月が言ってきた。


「うん、確かにその意見は最もだけど...各属性を1度だけ確認された事があるんだ...まあ、僕の記憶・・での話しなんだけどね」

「記憶?」


  皆が<どういう事?>という顔で見ているが、今は話を続けよう。


「時、無、有の魔法を使う人達は確かに存在したんだ。でも今までそんな魔法なんて存在しなかったから、使い方や制御方法が分からなかったんだよ、だから各々その能力で自滅していったんだ。」

「どんな風に?」

「無の魔法を使う人は辺りの空間ごと消え去って、有の魔法を使っていた人はその力に飲み込まれて大きな木に」


  この世界では<世界樹>と呼ばれていた筈だ。


「そして時の魔法を使っていた女性は......自分の時を永遠に止めてしまった」


  そう彼女・・・はもう僕に語りかける事は無い、笑ってくれる事も...


「...智樹、何か顔色悪いが大丈夫か?」


  ああ、顔に出てたか失敗した。


「大丈夫だよ、ごめん、で話しの続きになるんだけど、残りの聖と闇、これは使い手は何人かいるんだ」

「当てていい?智樹君その属性が使える人達」


  そう皐月が言ってきた。流石に察しがいいな、取り合えず、重くなった自分の思考を振り払おうと考えた。


「それじゃ皐月委員長任せた!」

「だから何度も委員長言うな!こんな世界で!」


  ああ、少しだけ今のやり取りで気が楽になった。ごめんな皐月。


「皐月ちゃんは分かったの?」

「鈍いな~春奈は」

「鈍くないもん!」


  ああ、そうだ。こんな何でもないやり取りが、いつもの僕らだ。早くあの日常に帰りたいものだ。

  あっちの父さんや母さんも心配してるだろうなぁ。


「俗に言う、<勇者>と<魔王>ってやつでしょ?王道よね」

「あー、あの悪い人と正義の味方って言われてる人達の事?」


 みっ...ミー子、そう言われると僕、傷つくんだけど...分かってないから仕方ないけどさ...僕少し泣きそう......


「まあ一般的にはそう言われてる事が多いいよな、でも最近は魔王が勇者みたいな物語もあるんだぜ?」


 意識してないだろうけど、フォローありがとう信也


「そんな両極端な人達が使う魔法なんだけど、聖これは勇者の<心>に反応して威力を上げたり消費量が変わるんだ。そうだなぁ...心が折れない限りほぼ無限大じゃないかな?」

「へー...凄いんだね聖の属性って、それとも勇者が凄いのかな?」

「ちなみに江見ちゃんが持ってる属性でもあるんだ」

「「「ないないない」」」

「あんたらねぇ!!何で皆で意見一致すんのよ!」

「だってねぇ」

「江見ちゃんだし」

「江見だしなぁ」

「あんたらーーーーーー!!」


 そう言いながら、きゃいきゃいぎゃあぎゃあ と追いかけっこがはじまった。

 いやあの...まだ残りの最後の説明終わってないんだけど......

 僕のそんな思いを他所に、追いかけっこをしている皆。


「待ちなさい!皐月!訂正しなさい!」

「そういう所が言われるゆえんだって言うのよ!」

「春奈も逃げるなー!」

「だって、江見ちゃん痛いもん...あっ」


 こけそうになる春奈を信也が庇うが...あっ江見ちゃんに捕まった。江見ちゃんは信也の頭を掴むと、素早く自分の右脇に抱え込み、思いっきり力を込めた。


「おだだだだだだ!江見お前、ヘッドロックはやめれ!痛いー!」

「だ・れ・が・凶暴ですってーーー!」

「そんな事は言ってねぇ、おだだだだだだ!頭がミシミシいってる。痛い痛い痛いーーーー!!」


 あーあ、信也涙目だあれ


「信也君!」

「ダメよ!春奈!凶暴江見に捕まったらどんな酷い目にあうやら」

「だから人を勝手に凶暴扱いしないのーーー!!」


 江見ちゃんは信也を放り投げて、皐月とミー子を追いかけ始めた。


「......おーい、生きてるか?信也?」

「おいででででで...江見の野郎、思いっきり締めてきやがって頭がまだいてぇ」

「まあ、生きてただけ良いじゃない」

「だな」


 そう言った僕ら2人に、江見ちゃんが投擲してきた調度品が、僕達の顔面に思いっきりぶち当たった。


「「ぎゃあ!」」

「ちゃんと聞いてるわよ!智樹!信也!減らず口叩かない!」


 そんなんだから皆に言われるんだって江見ちゃん...だが、顔をおさえてそう思っていたら、江見ちゃんに睨まれた。

 ひいっ!。


「「すいません」」

「分かればよろしい、さて,2人とも...覚悟はいい?」


 江見ちゃんは追い詰めた2人に、幽鬼のようににじり寄っていく江見ちゃん...それ勇者とか以前に怖いよ......


「えっ、ええええええ江見ちゃん?おおおおお落ち着いて、ね?ね?」


 あーあ、ミー子と皐月、涙目じゃないか。


「そっそそそそそうよ、話せば分かる。分かるわよね?江見?」

「そうねぇ...取り合えず。折檻してから話し合いをしましょうか」

「「ひいいいいいいいい!」」


 あー、これは僕が止めた方がいいな...しょうがない江見ちゃんに殴られるの覚悟だ


「信也」

「ん?何だ?」

「...骨は拾ってくれ」

「...分かった行ってこい」


 僕が何をするのか理解した信也は、僕を送り出してくれた。よし、江見ちゃんに気が付かれない様に素早く江見ちゃんの後ろに立って


「ん?」


 江見ちゃんが気が付いたみたいだがもう遅い、僕は江見ちゃんの両脇に両手を入れると、思いっきりくすぐった。


「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ」

「ふにゃあああああああああああああああああああああ!!」


 僕は目線で2人を逃がしてそのままくすぐり続ける。


「ふにゃっふにゃははははははははは!ふにゃああああ!ひゃめれーーーーーーーーーー!!」

「いいから江見ちゃんも落ち着こうね。皆には言い聞かすから」

「にゃははははは!わか、分かったから、ひゃめれーーーお腹痛いーーーーーー!」


 江見ちゃんがそう言うと、僕は脇から両手を離した。

 するとその瞬間、彼女は素早く振り向き、腰の入ったアッパーを繰り出して、僕の顎を打ち抜いた。

 僕はヒューーーーっと飛んで行き、逆さ釣りになっている自称賢者にぶち当たって落下した。


「ぐほ!いべええええええ!ばにばっべんばおべーば!」

(ぐほ!いてええええええ!なにやってんだおめーら!)


 ...いや、確かに今のはすまん。


「智樹の......ばかーーーーーーーー!」


 彼女が顔を真っ赤にしながらそう怒鳴っているのを聞いて、僕の意識は一旦ブラックアウトした...今のはいいアッパーだったよ...江見ちゃん......

 その後僕が気がついてから、話は再開されたが江見ちゃんはお冠だった。

 まあ、あれだけくすぐればなぁ、江見ちゃんの可愛い<ふにゃあああ>が聞けただけでもいいや。


「で?残りは闇の属性なんでしょ?」

「江見ちゃん怒ってるね」

「まあいいよ、江見ちゃんの可愛い声が聞けたし」

「聞けたじゃないでしょ!」


 おぶ!江見ちゃんの裏拳が飛んできた。

 鼻に当たって結構痛い...鼻がジンジンする。


「まあ、兎に角最後の闇属性の説明をするよ、確かにこの属性は四大属性と同じような魔法が多い、けど違いが有るんだ。人の暗い感情、嫉妬、激怒、憤怒、怠惰、色欲、etc、まあ仏法やカトリックで言われている悪い事、それらを使用条件とした時莫大な威力を発揮するんだ。まあ要するに<欲>だね」

「へー、そうなんだ、智樹物知りなんだ調べたの?」


  そう皐月が言うが、俺は頭を振り、皆に真面目な顔で向き直る。


「それでその闇魔法の使い手であり、3000年前<破滅の魔王>と呼ばれていたのが、昔の僕なんだ」


  僕が意を決して皆にそう言うと。


「「「それこそ無い!」」」


  ああ、そうだよね、僕が魔王なんてない...え?

  そこは<智樹が魔王だったなんて>とか<怖い>とかじゃあないの??


「江見が魔王ならともかくなぁ」

「「うんうん」」

「あんたらねえ!!」


  またドタバタになりそうな皆に、僕は再度聞きなおす。


「いや、みんなこれを見ても同じような事を言えるのかな?」


  そう言って僕は拳に黒い力を込め、拳を覆わせる。

  <暗黒ダークナックル>と呼ばれる技だ。だけど皆はこれを見ても。


「おー、格好いいな智樹、何て名前なんだ?ダークナックル?何だその中二全開な名前は?」

「智樹君これどうやってるの?手に力を集めてるのかな?黒いねぇ」

「智樹、あんた3000年前とか言ってたわよね、記憶はあるの?あるんでしょうねこんなのが使えるんだから、じゃああたし達鍛えるのアンタでいいんじゃない?あのオバサンじゃなくて」

「もいもめーーー!まめまおままんまーーー!、みまもおまめま、まもまーむまも?」

(おいおめーーー!だれがおばさんだーーー!、しかもおまえが、あのアースだと?)

「あるけど...皆、驚かないの?僕は魔王なんだよ?転生魔王なんだよ?忌み嫌わないの?」

「は?何言ってるんだ?智樹?いいか?お前が魔王だったとしても、俺はお前があっちで一生懸命、俺達にしてくれた事忘れてないぞ?」

「智樹、アンタが元魔王だろうが、良い奴だっていうのは私達は知ってるわよ」

「智樹君、そんな事で悩んじゃダメだよ、本当には分からないかもしれないけど、それでも皆、智樹君大好きだから、ね?江見ちゃん」

「あ、当たり前じゃない智樹は智樹でしかないのよ!」


  何だこれ、僕はもっと非難されるかと思っていたのに、何だよそれ、今まで悩んでたのがバカみたいじゃないか僕の一人相撲じゃないか、何やってるんあよ僕。

  僕は側にいた皆に抱きつくと、顔を覆いもせず、瞳から大粒の涙を流していた。

  いや、もう止める事が出来なくて嗚咽をしながら涙が止まらなかった。


「う、ううううう、な”、な”んだよぞれ、僕、一人で今までな”やんでで、ばがみだいじゃ、な”いがぁあ”あ”あ”」


  すると皆も伝染したのか皆涙を流している。


「バカ智樹、アンタは<魔王>じゃなくて<智樹>なのそれは絶対よ!」

「ホントにバカだな珍しく、お前が俺達の友達以外のものであるわけないだろ」

「ぐす...智樹君いつも悩んでたのそれだったんだ。でも、打ち明けてくれて嬉しいな」

「智樹、本当にアンタは下らない事で悩んでたのね。でも、その力で時々助けてくれてた訳だ。納得したわ」


  皐月には見られてるからなぁ、何度か。


「兎に角、皆、今この場で智樹に言っておくわよ」


  そう言いながら皐月が皆をまとめる。


「智樹が例え昔<魔王>と呼ばれる存在であっても、私達は<現代>で助けてくれた<智樹>を非難したり否定したりはしない、私達は友人、友達でしょ?」

「「「当然」」」


  ちくしょうちくしょうちくしょう、嬉くて嬉しすぎて涙が止まらないじゃないか、僕もお前らが友達で良かったよ最高だよ涙が......止められないよーーーーーーーーーーーーー!

  幼い頃から抱えていた悩みが、こんな形で簡単に解決するなんて反則だろう!やっぱり僕は皆が、友人が大好きだ!


「もー、まもむめー」

(あー、あおくせー)


  そこの自称賢者は後で思いっきり折檻な!!

ご希望、感想、ご意見、ご指摘等々お待ちしております。

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