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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
過ぎ去りし日々...そして<破滅の魔王>の名の切欠(きっかけ)
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与えられた何かと、誰かの回想。

まだ片づいてませんが、ゴタゴタが少し落ち着いたので投稿です。


コロナとかあるのに………人間の醜さ、黒い部分を少し見てきた気分です。


コロナや身内のゴタゴタで、今後どれ位の頻度で更新出来るかは知りませんが、できるだけやります。


ちなみに、隣町にコロナ患者出て、本気で危なかった(汗)。

ぐうううう!体が痛い。


満足に体が動かない。

体が重しを付けられたように重い。


皐月が歯を食いしばって耐えて。

春菜はボロボロと泣きながら体を丸めている。

江見ちゃんは額に脂汗をかいて耐えていた。


信也は………青ざめた顔で震えているメイドさんを、自分の痛みを堪えて、抱きしめながら励ましている。



(こんな時は、抱きしめてあげるんだ!親友がやってるように、さあ!!)




お前、さっき別れの挨拶しなかったか?!

しかも何?………あれをやれと?!

相変わらず、人をからかっているのか何を考えているのか、分からない奴だ。


いや、絶対に嫌がらせだ。

こんな選択肢を僕にやれと?

あだだだだ…


………絶対にアイツにケリを入れてやる!

大体、何でこんな目にあわないといけないんだよ!理不尽だ!!


理不尽と言えば、師匠………江見ちゃんのお母さんを思い出すなあ。



ーー ある日の智樹 ーー


ある日の修行前、江見の母親の前で正座をして何かを智樹は聞いていた。


ちなみに、智樹と江見の母親が今着ているのは、空手や柔道をする人達が着るような胴着だ。


「智樹君、戦うのに一番必要なのは何と思う?」


少し考える智樹。


「日々の鍛錬と………思います」

「うん、確かにそれは間違いでは無いわね、でもね、もっと大事な物も有るのよ」

「大事な物ですか?」

「そう、分かる?」

「………分かりません」


智樹の答を聞いた後、江見の母は自分の胸に手を当て、微笑みながら語り出す。


「それはね(心)こころざしや想い、信念とか言ったもの、力には正しい心が宿らないといけない、心無き力は暴力…ってね」


それを聞いて、智樹は(んー?)といった表情になる。


「確かに大事かも知れませんが、強くなかったら意味が無いのでは?だからそれは2番目か3番目なのでは?」


そう、どれだけ想っても届かなければ意味は無いのだ。


「確かに、どれだけ高い目標や志があっても、伴わないとそれはただのハリボテ………けどね智樹君」


そう言って、かがんだ後ジッとこちらを見て話し出す。


「力だけの………中身の無い暴力なんて、虚しいし意味は無いし何も生み出さない、周りを傷付けて自分も傷付けて最後は破滅するだけよ?」

「………」

「分からないし、納得出来ないって顔してるわね。でもね、それでもあなたが守りたい、一緒に居たいって思える人を探しなさい」


心1つで簡単に強くなれるなら、誰もがそれを追及している。

それに、大きな力を持つ者が心まで立派なんて建前だけだと思う。


大好きであっても、愛していても…守れないなら意味はないのではないのか?


実際、あちら(・・・)の世界でも暴力や権力で人々を蹂躙する者など数え切れない程居た。

そんな人物は、何処の世界にも居るものである。


「自分に見合わない力を持った者は、崩れる時は呆気ないものよ?何でもね」

「師匠は違うんですか?」

「私は自分を知っているし、大きな力も権力も欲しくは無いの、今の旦那とこの世界で1番可愛い江見が居れば幸せだしね」

「あんまり可愛くて、江見のカメラで撮ってそこから等身大ポスター作っちゃったんだから!見て見て!!この少し恥じらう感じが可愛いでしょ!それにね………」



また始まった。

師匠の………江見ちゃんのお母さんによる、江見ちゃんラブラブ講座が………これ始まると長いんだよな………てか、その等身大ポスター何処から出したんですか?

今さっきまで有りませんでしたよね?


まあでも、親子仲が良いのは良い事だ。

あまりにもいきすぎて、江見ちゃん恥ずかしそうだけどね。


………師匠、(江見Love)と書いたハチマキいつの間に頭に巻いたんですか?

そんなんだから恥ずかしがられるんですよ、え?本当なら家を出る時に横断幕を掲げたいぐらい??

………それは江見ちゃんも恥ずかしいし、下手したら嫌われるから止めましょうよ師匠。


そう言うと師匠はこの世の終わりの様なしたが、事実だから仕方が無い。


だがすぐに立ち直って、瞳を真っ直ぐ僕に向けてきた。

そしてビッ!と人差し指を立てるとこう言った。


「愛よ!」

「は??」


いきなりの事に、何を言っているのか分からなかった。


「愛、想い、願い、色々あるけど心がこもってない力は弱い物なのよ、まあ想いと力のバランスが大事な訳よ」


そうなんだろうか?

確かに前の僕は、愛する人が居て彼等を守る為に戦った。

だけど、想いがあっても守れず、強すぎる想いは今も(俺)を苦しめ焦がし続ける。


だけど………分からない。


「その顔は分からないって顔ね?」


僕の顔を見て、師匠は呟く。


「難しく考える必要は無いのよ、そうね………自分の大事な人を守る。その想いと強さだけでも良いのよ………過ぎたる力は要らないの」

「大事な人………」


そう言われて僕は………元妻だった彼女達を思い出していた。



「具体的に言うとね、ウチの江見とか、江見ちゃんとか!娘とか!!超ウルトラハイパーに可愛いウチの江見とかね………」




勿論、最後の師匠の話は全く耳に入ってこなかったのであるが。


ちなみに、それがバレてアイアンクローを師匠からガッツリ喰らう智樹であった。



ーー今ーー



師匠、僕には未だに分かりません。

生まれ変わって、心や精神まで戻ってしまったのか、迷うばかりです。


正解ではなく不正解、間違いだらけの今を生きているかもしれません。


でも

我慢している皐月や体を丸めている春菜、それに江見ちゃんを見てどうにかしたいとは思います。


だから…


智樹は悲鳴を上げる体を無視して、三人を引き寄せ抱きしめる。


「大丈夫!大丈夫だから、僕がついてる!」


智樹がそう言うと、3人は服を握り締めたり体を預けたりしてきた。

その後も、智樹は何度も(大丈夫、大丈夫)と繰り返して励ましていた。



そして何故か、師匠が(違うでしょー!そこはー!)とか何か言ってるように智樹には聞こえた。


…守る、守りたいと思う人が一人とは言いませんでしたよね?師匠。

智樹は師匠の幻影にそう呟いた。


師匠の幻影は、般若のような阿修羅や仁王のような、とても恐ろしいオーラを放っている。




………本当に幻影ですよね?師匠??怨霊とかじゃナイデスヨネ?(智樹)


智樹は3人を抱き締めながら、何かに心底震えていた。




ーーーーー


所変わって


誰かが思考の海に漂っていた。



「(思えば色々あったなあ)」


彼は数多くの子供の中の1人として生まれた。

確か30番目位の息子だった筈である。


母は城で働いていて、そこそこ容姿の良いメイドをしていた。

そこにたまにある話の、王様のお手つきで出来た子供というやつである。

まあ、周りの印象は良くなかった。

悪いのは手を出した親父であって、俺でも母親でも無いのだがそこは仕方ない。

そんな事に構っている余裕など、俺には無かったのだから。


だが身分も高く(王子)と呼ばれる身分だったから、苦労は余りした事がない気がする。

そこら辺は助かった。

他の兄弟から嫌がらせは受けていたが、特には気にしなかった。

まあウザかったけど。


兄弟姉妹、みーんな王位が欲しくて目がギラギラしてた気がする。

自分はと言うと、たまに城を抜け出して城下へと遊びに出掛けていた。

王位には興味は無いし、あんな空気の悪い場所にあまり居たくなかったからだ。


野山を駆け回り体を鍛え、コッソリ冒険者に登録し色々経験していった。

元から王位なんて興味は無いし、あんな場所に必死になるなんてどうかしてる。

それは今でも変わらない。

だから13才位の時に(王位継承権は要りません。放棄します)と皆が集まった時にキッパリ言い切った。


暗殺や毒殺の心配がある人生なんてまっぴらご免であるからだ。

実際、この頃兄弟姉妹が半分位になっていた。


今まで貰って使わなかった小遣いと(それでもかなりの金額になっていたが)母と暮らすための金を少しばかり父から貰う。


そこからは、冒険者をしながら母との生活だ。

目的もあったしな。



友達も出来た。 


顔見知り、仕事仲間も出来てギスギスしてた城の中より真っ当な生活が出来て満足な生活を数十年おくっていたある日の事………


冒険から帰ってきて、安いエールを飲みながら皆と騒いでいると、入り口の扉がギィと音を立てて開きフードを目深に被った人物が入ってきた。


何故か嫌な予感がしていた。

予定では、このまま知り合いを集めギルドでも作ろうかという話が出ていたのだ。

彼等が(・・・)帰って来た時に、手助けや援護、生活拠点に出来るような場所を確保・提供したかったからである。


ソイツ等は店に入って辺りを見回すと、俺を見つけるとこちらに向かって歩いてきた。

俺は気付かないふりをしながら、仲間と話している。


だが、気が気じゃない、内心(来るなよ、来るなよ×10)と何度も心の中で叫ぶ、だがそんな思いとは別にドンドンやって来た。

チクショウ、神様に恨み辛みをぶちまけたい気分だ。


いや、それを俺が言うな(・・・・・・・・)という話なんだが………まあ、そこいらの詳しい話はまたいつか後で。


ソイツ等は俺の前に来ると、頭を下げて爆発呪文を唱えやがった。


「初めまして〇〇王子様、よろしいでしょうか?」



周りの皆はポカーンだよ。

焦った俺はソイツ等の腕を引っ付かんで、人が居ない隅の方に連れて行く。

やけに細い腕だなあ?


テーブルの席に座ると、フードを取らせた。

狐族の女とエルフの女、猫族の女が現れる。

一般的に(獣人、亜人)と呼ばれる人種だ。

まあ、ただ人の姿に狐や猫の特徴が現れているだけなのだが、中には彼等を迫害する奴等も居る。



「一体何の用だ?人のことを(王子)とか言い出しやがって、俺は最早王位継承権放棄した男、一般人だからな」


そう言った俺に、狐族の女は口を開いた。


「そうもいかなくなりました、あなた以外の王子、王女は居なくなりましたから…」

「ハアー???」


話を聞いてみるとこうである。


上の方の兄貴姉貴達は、暗殺毒殺その他諸々で死んでいき更には、残った意地と性格の悪い姉とその2つ3つ上の権力欲の塊、貴族至高主義の兄貴は、お互い支持する軍隊でぶつかり合い、何故かお互い鉢合わせして、片方の姉は顔以外の全身をメッタ斬りにされ、片方は全身毒まみれで苦悶の表情で死んでいたという。


斬り殺されるのは分かるんだが、全身毒まみれなんてどうやった??

何でそうなった?


「兵を鼓舞しながら戦っていたら、たまたま出会ったそうです。腕に自信のある兄上様が、姉上様を斬り殺そうとメッタ斬りにするも、(死ぬならばお前も道ずれだ!)とばかりに残りの魔力で自分から直径1キロの範囲に十種類程含まれた(猛毒)を降らしながら兄上様の首に噛み付いて、両者共倒れだそうです」





………聞いてて頭が痛くなってきたんだが………逃げちゃ駄目ですか?

「駄目です」


………間髪入れず否定しないで。


「今の生活が気に入ってるんだけど?」

「このままでは、この国が諸外国に飲み込まれ跡形もなくなります」


………そうなんだよなあ、この国周りを他の国に囲まれてて、虎視眈々と狙われてるんだよな…


ハァ…時期が来るまで自由に生きたかった………


「分かった。だが、なるにしても条件がある」

「出来る事なら何なりと」

「幾つかあるがまず1つ目、知り合いの商人の息子を引き入れる」


こうなったら、アイツも引き込んでやる!そうして幾つか条件を提示していく。


「そしてこれが最後だ」

「やっとですか、なんでしょう?」

「お前達3人を俺の物、嫁にする事だ!!!」


それまで淡々と話をしていた狐娘が、真っ赤になりながら目を剥いて驚き、猫娘は飲んでいた飲み物を吹き出し、エルフの娘は食べていた食べ物を詰まらせて咽せていた。


お前等も巻き込んでやるわ!



ちなみに、その後その三人は、第1第2第3皇后としてその国を支えているのである。


早くコロナ無くなって、元みたく安全な町並みが戻れば良いなあ。

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