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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
過ぎ去りし日々...そして<破滅の魔王>の名の切欠(きっかけ)
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慣れるって難しい?

何かめが覚めたので投稿、まあすぐに寝ますが。


ー◇◆ー


江見


智樹が自分達の前で燃え尽きた後、皐月と私が急いで春菜を呼びにいって現在、部屋の中で智樹の治療中である。


「......何やってるんだよ二人とも...」


「「すいません...」」


そんな二人に呆れながら、信也は二人に語りかける。


「江見は仕方無いとして、皐月委員長まで同じ様な事する事無いだろうに」


「すいません」


「ちょと!何気に私がデスられたんですけど!?」

そんな江見の方を見て、やれやれとため息をつく信也。


なっ、何よその態度は!ムカつく~...だけど悪いことをしてしまったのは事実だし、ここは我慢。

「江見の場合、治すつっても智樹に対する態度と免疫つけなきゃダメだ」「免疫って大袈裟な......」


「智樹好き好きラブだけど素直になれない態度...」


「みきゃあああああい~~~!!///」


私は顔をタコかイチゴのように真っ赤にして信也の方に奇声を上げながら、ポカポカポカポカポカポカと駄々っ子のように叩いていた。


「いたい痛いイタイ!目をグルグル回しながら叩くんじゃねぇ!」


「ああああ、あんたニャ悪いんでしょ!妙な事を言うから......」


「ああ、言っておくけど、全然バレバレだからな智樹以外には」


「にゃんですとー!」


「江見...慌てすぎて言葉が変になってるわよ」

皐月のその言葉に、ワタワタと慌てながら、自分を落ち着かせようとする江見。


「まあ、今更だけどな、それに今の江見の態度じゃあ将来的には智樹は他の人と...だだだだだだ!!泣きながら叩くなー!!」

「に゛ぁあ゛あ゛あ゛ああああ!」


ビシ!ビシバシ!!バシバシビシ!

何で!何でそんな事言うのさ!私だって...私だって~~~...


そんな事をしてると、側に居たメイドさんが、信也を叩いている手をガッチリと止めてきた。


「え、江見さん落ち着いて!!」


ちなみに、今更だがこのメイドさんの名前はイリスと言うんだそうな。


退いて!信也を叩けない。

「図星指されたからって叩くなよ、俺はお前らとは違ってひ弱なんだからな」


だったら叩かれるような事を言うんじゃない。


「でも江見、前も言ったけど、それは治さないとアンタに不利益しかなくなるわよ?」


皐月がサラッとそう言ってきた。

う......そ、そりは...


「何時までも幼馴染みのままで、気が付いたら智樹の隣には知らない誰かが...だー!だから暴力で訴えかかるなー!しかも、泣きながらだからウザい!」


煩い煩い煩い!!

アンタに私の何が分かるって言うのよ。

智樹に触られて意識したら何故か(・・・)無意識に動く(・・・・・・)この体が...


こんな変な......変な癖さえなかったらあああああ!


(変な癖とは何ですか!)


「へ?」


何か知らない声がしたので、江見はキョロキョロと辺りを見回してみる。

グスッ...と啜りながら見渡すも辺りには知っている顔だけだ。


「どうしたの江見ちゃん?変な顔をしてるよ」


「いやね......?何か声が聞こえたような?」


「声ですか?」


イリスさんが部屋の扉を開けて辺りを見渡すが、そこには人影はなかった。


「誰も居ませんけど?」

気のせいだったんだろうか?

でも、結構ハッキリと聞こえたような......?


「幽霊の声でも聞いたんじゃないの?」

「あはははー、まっさかー居るわけないじゃん」


そう言いながらパタパタと手を振る江見と、そうよねーと同意する皐月たち。


だが......


幽霊(ゆうれい)幽霊(スペクター)や(レイス)の事ですか?」



「「「「え?(え゛)」」」」


何でも聞いてみると、物理攻撃が効かない幽霊のような魔物がこの世界にはいるそうな。


「へー、見てみたいわね」


「ああでも、この辺りには居ませんよ?居るのは墓場とか呪われた場所とかが多いです」


「ふーん......で、春菜は隅っこで何してんのよ?」


春菜は隅っこで縮こまりながら、ガタガタと小動物のように震えている。


「ああ、春菜はそーいうの駄目みたいよ?」


「何で?」


「こ、怖いのは怖いもん!!怖いものはやだもん!」

「あー......そう言えば、ゾンビゲームとかそう言うDVDとかも全然ダメで見向きもしなかったなぁ」


「お化け屋敷もそう言えば頑固として行かなかったわよね」


そんなに苦手なんだ、でもあんなものは作り話......あ、今に関しては普通に居るのか、普通にって言うのも変だけど。


そう思っているとポツリとイリスさんが呟いた。

「でも、一番有効な手段や魔法を持っているのは、職業的に春菜さんですよ?」


それを聞いた春菜はビキッ!!っと固まった後。

「イヤーーーーーーー!!」

大声をあげて泣き叫んだ。

ま、慣れれば良いんじゃない?


私がそう言うと、皐月がフムと頷いて私の肩を叩く。


「ナイス江見、じゃあ早速アンタのその案を使うわよ」


「へ?」


そう言って振り向くと、もう片方の手に皐月は何処に持っていたのかロープを持っていた。


「さ、......皐月?」


皐月はニッコリと笑いながら......



ー◇◆ー


「にゃー!!はーなーせー!」


私はミノムシのようにグルグル巻きにされていた。


「はいはい、いいから静かにしましょうね」


「何でこんな事をすんのよ!」


「言ったでしょ(慣れれば良い)って」


「それは春菜でしょ!」

「ア・ン・タもよ」


「にゃー!」


そう言った皐月に私は蹴り転がされて、転がっていく。


ゴロゴロゴロゴロ


ドン


何かに当たって私は止まった。

おのれ皐月め、にしても何に当たったんだ......

「にゃーーー!///」


今さっきまで春菜に治療されてた智樹だった。


顔が一瞬で真っ赤になるのが分かる。

不味い不味い、このままじゃあ...は、離れなければ...


私は縛られた体をイモムシのようにして、ズリ...ズリ...と這うように逃げようとしたのだけど...


「逃げるな」


「みぎゃ!」


皐月に思いっきり上から踏まれた、思わず声が出る。

どーいーてー!


「逃げるんじゃないわよ、いいから慣れなさい」

「へにゃ?」


「江見、混乱し過ぎて言葉がネコになってるぞ」

う...ううう煩い!信也は黙ってなさいよ。

てか、慣れるって......まさか...


皐月は私を踏んだまま、ニッコリと笑ってこちらを見る。


「春菜に言ったんだから大丈夫よね、慣れなさい」


「ちょー!」


こんなスパルタ式はイヤーーーーーーー!!


「喧しい!いい加減イライラするから、出発が延びてもいいから治すわよ!」


「むっ、無理...ムグッ!」


またしてもどっからか出した布で私は口を封じられる。


「ふぅ...智樹に習ったアイテムボックスが役に立ったわ、良いわねこれ」

アイテムボックスってなにさー?と言ったが、口を塞いでいる布のお陰で上手く喋れない。


「ふんふひほっふふっへほひは?(アイテムボックスってなにさ?)」


でも何となく皐月は察したのか、説明してくれる。

「自分のMP(精神力)に比例して、道具袋や物入れ、バックパック以上の許容量、完全個人用、スリや盗難にも安心、重さも感じない、出す時も任意に簡単に、しかも素早くコッソリ出せるスゴく便利なスキル、まあ使い手は限られるみたいだけどね」


説明が長い長い、しかも何かのCMみたいだよ皐月。


そうやって思いながらジーっと見ていると、少し顔を赤らめつつ、コホンと咳払いをした。


「ま、まあ兎に角、かなり入って重さもない、かさ張らない、直ぐに出せる物入れね」


ナニソレ私も欲しい!


「アンタはその時出来なくて、ふて腐れて寝てたでしょうが!」


そうだっけ?


「そうよ。......まあ兎に角、今は慣れなさい!」


「びはー!(いやー!)」


そうして、ミノムシのようにグルグル巻きにされながら、顔を真っ赤にしつつ頭から湯気を出し、今にも目を回して気絶しそうな江見は智樹の足の上に転がされていた。



「(し...幸せ何だけど......はっ恥ずかしい~~~)」



ボンッ!ボンッ!


......今も軽く頭を小爆発を繰り返していた。

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