城での日々。
かなーり間が開きましたが更新です。
皆様は体調を崩されないように気を付けて下さい。
あれから1ヵ月が過ぎた。
早く皆を帰さなければ、と思うものの、その手段が見つからない以上はどうしようも無かった。
その間、皆は信じられない程のハイペースで成長していった。
途中でメイドの女の子が。
「......私の今までの年月は何だったのでしょうか......」
そう言っていじけているのを、信也に慰められてたなぁ。
戦い方の基礎や魔法の使い方、色々な事を教わった。
その甲斐あってか、皆自分のスキルを上げたり新しいスキルを手に入れたりして、魔力の使い方や戦い方が上手くなっていた。
でも何故か、江見ちゃんは魔力の使い方を、10回に3、4回位は力加減を間違えてしまうけど......最初は異世界だからかと思ったんだけど、他の皆はどんどん上手くなっていって、ほぼ制御出来るようになってるんだけどなぁ?。
何が違うんだろう?
まあ兎に角、皆が順調に成長していく中、僕はと言うと......
ガッ!ドガッ
ヒュン、パン、バババババッ!
広めの訓練場で、何かを壊したり受け止めたりする音が響いている。
そこでは
「じゃらあ!今日こそはテメエをボコボコにしてやる!!」
「はいはい、良いからかかってこいよ。でないと、186回目に告白したのが男性に見えた女性だったと言うのを...」
「言ってるじゃねぇか!つか、言うんじゃねえ!!」
...相変わらず自称賢者ことジーハと、組み手(?)をしていた。
智樹はジーハの攻撃を捌きながら考えていた。
確かにコイツは体の動きとか足運びとかは昔に比べて上手い、上手くなっている。だがそれだけだ。
スキルも持ってないようだし、必殺技だって持ってない、だがそれは仕方無いのだ。
コイツ向きの職業はあくまで《賢者》やマジックユーザー【魔法を使う職業をそう言う】肉体を使った戦闘をする職業ではないから当たり前なのである。
更に言うと、前コイツの適正というのを(無断で)見た事がある。
そういうのを見る事ができるスキルが有るのだ。
まあ、あまり変わってないだろうけど確認してみるか。
《見た結果》
ジーハ(LV、290)
職業(賢者)
魔法使い 《S》
僧侶 《S》
賢者 《SS》
武闘家 《C》←【F】(スキルポイントにより限界値上昇。)
戦士 《F》
遊び人 《D》
(ちなみに最低はG)
【】は智樹が昔見た数値
筋力(98)【35】
体力(92)【32】
器用(43)【36】
敏捷(62)【30】
魔力(1200)【1200】
知力(1182)【1102】
抵抗力(1120)【1100】
【HP/MP】【285/1192】
↑
(HP/MP)(425/2730)
(スキル)
高速詠唱、魔法使用時MP消費-50%、MP自動回復(中)、魔力ダメージ減少(LV5)......
おい!
何で適正のほぼ無いものを伸ばしてるんだよお前!!賢者が筋力や体力伸ばすなよ!
ちゃんと自分の素質と相談しろよ!
(キカナイモン)
......何か聞こえたような気がしたけど気にしない!
幻聴だ!
他に伸ばす要素有るだろ!なに考えてるんだコイツ。
......そう言えばそうだった。
昔、聞いてみた所......
「いや!これは目の錯覚なんだ!俺の大好きな職がこんな適正の筈は無いからな、だから無視する!」
すんなよ!!
普通に魔法使ってろ!と何回言っても効果がない......
しかも、今もまるで変わってない。
コイツは、色々冒涜してるよ本当に......
「だらぁ!」
そう言いながらジーハが突いてくるが、大して早くも無いので簡単に見切れる。
だから、来た拳をそのまま受け流しつつ、更に手首を掴んでそのまま引っ張って勢いを加速さた。
その時にしっかり足元を蹴り払うのも忘れない。
「にぎゃ!」
潰れた猫みたいな声を出して顔面から倒れるジーハ、智樹はそのまま持っていた手首を捻りながら極めつつ、そのまま極めた腕を巻き込みつつジーハの背中に座りこむ。
すると、丁度極めた腕と背中を挟む座る形でのし掛かる形になる。
「ぎゃああああ!痛い!痛い!痛い!退け!離れろー!折れるー!」
相変わらず、ジーハには容赦無い智樹であった。
「...ジーハ、聞きたい事が有るんだが良いか?」少し怒気が籠った声で言ったのだが、ジーハは気が付いてない。
「聞きたい事?んな事より早く退け......いだだだだだ!!」
変わらない様子のジーハの腕を軽く捻り、言葉を中断させる。
「......何でお前の能力は筋力とか肉体寄りになっているんだ?更に言うと、スキルポイント(以下SP)適正使って素質値上げたろう?無駄な事をしてからに」
この(異世界)世界では、生まれた時からある程度、(素質)というものは決まっている。
だが、その素質を底上げやいい方向に変える方々がある。
それがSPを使っての方々である。
信也が聞いたら
「ますますゲームみたいだなこの世界」
と言うだろう。
このSP、普通にLVを上げたりアイテムで増やせる。
そして素質の底上げも、勿論出来るのだが、普通の人は能力値に追加するのが一般的である。
何故か。
簡単な話である。
素質を上昇させようとすると、半端無いSPが要るからである。
素質1つ上げる為に要るSPは200、次に上げるのには400とかかる。
(200づつではなく、200→400→600と増える)
そんな事をする位なら、基本能力値を普通は上げる。
ましてや、適正の無い素質など普通はやらない。
「てっ、テメエ!何人の能力見てやがる!」
「喧しい!いいから何で特技とか向いてるのを上げない?」
そう智樹が聞くと、ジーハはこう言った。
「俺の魂の職業だからだ!」
ゴキッ!
ジーハの頭頂部を思いっきりグーで殴る智樹。
「ギャーーース!!」
「お前の適正職業はマジックユーザーだと、何回言えばいいんだお前は!」
「ちがーーーう!俺の天職は格闘か......」
「......」
「痛い!痛い!背中が!腰が、痛いー!!」
無言で、空いた片手をグーの形にし、中指を少しだけ突き出し、そのまま背骨や腰骨にグリグリと押し付ける。
「いい加減にしないと痛い目に逢うぞ?」
「今でも充分痛いわ!だだだだだた!!」
そうやって暫くジーハをお仕置きする智樹だった。
ーー◆◇ーー
「いっつー......手加減ねえなお前は相変わらず」
「お前が少しはマシになってたらしたよ」
訓練と言う名の折檻をジーハにした智樹はそうジーハに言う。
「別に普通じゃねえか」
「普通じゃないだろ!むかーしも言ったろう?お前は魔法使い、マジックユーザーなんだから魔法を重点的に伸ばせと!」
智樹がそう言うとジーハは短く答えた。
「やだ」
「やだじゃないだろおおおおぉぉお!!向き不向き位分かるだろう?」
智樹が吠えるが、ジーハは耳をほじりながら煩そうに顔をしかめる。
「うるせーな、魔王が細かい事を言ってんじゃねーよ」
「(元)だ(元)今はもう魔王じゃない。それに、言われたくなかったら直せ!」
「ぜっっっったいに嫌だ」
「お前ってやつはーwww」
昔から思ってたけど、何でコイツこんなになったんだろう......
そんな事を考えていると、訓練場に誰かがやって来た。
江見ちゃん達と...あれは十騎士聖断の女の人だ。確か名前はフィーリアだったかな?
見た目は綺麗だし、体を覆う鎧も普通の鎧のような無骨な物じゃなくて、ハッキリと性別が分かるような形をしてる。
しかもあの人、着けてる鎧が普通の騎士が着る全身鎧や所々が鎖帷子になっているような鎧でなくて、胴体、手甲、足甲、腰ヒレ、しか装着してない。
まあ、本人の戦闘スタイルが防御でなく、回避とカウンターが支流だと言っていたからなぁ。
「今日こそは当ててやるんだから!」
訓練場に入ってくるなり江見ちゃんはお冠だ。
まあでも仕方無いんだよね。あの人に全敗だからなぁ。
「江見、ちゃんと替わるのよ?前みたくずーーーっと......」
「分かってるわよ!」
うんうん。前勝てなくて悔しくて夕方までひたすら挑んでいたっけ。
......結局勝てなかったけど。しかも、フィーリアさん涼しい顔して(じゃあ夕食にしましょうか)って皆に言ってたもんなぁ。
それ以来、江見ちゃんはフィーリアさんと訓練するのが多くなった。
皐月は色々な人と訓練してる。
ちなみに春菜や信也は僕も含め、魔法に詳しい人に教わってる。
ジーハも時々講義してる時があるけど、すぐに(魔法使いにも肉体的強さは必要だ!)(いや!魔法使いだから普通は魔法ですよね?)(いいから黙って腕立てセット1000......ぐわ!)(何処の世界に筋肉質な魔法使いが居るんだよ!)
となって僕がジーハを毎回止めている。
......ま、まあ、この調子ならもうすぐ城を出て旅立てるだろう。
ちなみに、城で強くなれば良いんじゃね?とか信也が言ってたが、僕の意見としてはNOだ。
城に居れば便利だろうし安全だ。
けど、だからこそ逆に甘えが出てしまう。
誰かが居るから、心配が無いから、安全だから、そんな理由で、僕としては早くに旅立ちたかったんだけど、せめて基礎ぐらいは、となった訳だ。
「むきー!当たらないー!」
「ホラホラ頑張って、いい線いってるんだからね」
「涼しい顔して言われても嬉しくないー!」
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