模擬戦終わって変なの出てきたor夢の中の智樹
長い間更新が止まってしまってすいません。
なかなかリアルが忙しくて、後筆者的にも悪い事が重なってますが......
まだ大丈夫です。
人間そう簡単に死んだりしませんから、泣いても悲しんでも挫けても、それは自分の人生のスパイスと考えて日々生きようと思ってます。
......まあ、偉そうな事を言っても遅いのは事実なんですが、まあ遅くても進みますので気が向いたら見てください。
あの後、木陰で気絶しているメイドさんと皐月の近くで様子をフィーリアさんと一緒に見ているのだが......
「これヒヨコよねぇ?」
「ヒヨコだよなぁ?」
「可愛いねぇ」
そう言いながら3人ともがメイドさんの頭の上のヒヨコを見ていた。
春奈が触ろうとするがその指はすり抜けていく、数は5匹で色は赤・青・黄色・緑・白とカラフルだ。
ちなみに何故か信也はそのヒヨコに触れられて、今さっきから何度も指で弾いている。
嫌がるヒヨコに何度も指で弾いて虐めるので、回っていたヒヨコ達もとうとう怒って、頭にハチマキを巻いて反撃してきた。
ちなみにそれぞれ(激怒)とか(虐め反対)とか文字が書いてある。
細かい......
そしてその小さなヒヨコ達は、信也に小さな足で飛び掛かったり嘴で突いてくる。
「おっふ!やめ!やめやめ!痛くすぐったい!つか嘴が地味にイテェ!」
でもそう言いながら表情は何か幸せそうだ信也、言いながら顔が笑顔のままなんだもん。
私にもやらせなさいよそれ、何か面白そう。
私がそう言うと
「つってもなぁ?俺これといった特殊な事してないと思うぞ、多分」
「してるじゃない、この子の頭を回ってたヒヨコを触ったりして」
「触ってる本人が言うのもなんだが、理屈は分ってないけど可愛いからよし!」
「いいなー、信也君、私も触りたいー」
春奈も羨ましそうに信也の事を見ている。
ちなみに皐月はと言うと、このヒヨコに毒気を抜かれたようで、木陰で木にもたれて休憩している。
「これが出たっていう事は、この勝負はあなた達の勝ちね」
ヒヨコを眺めながらそうフィーリアさんが私達に言った。
やっぱこれ漫画とかにある気絶の証みたいだ。
名前はピヨピヨなんだろうか?
てか、人間がこれ出すの初めて見たわよ、流石異世界よね。
この様子ならまだまだ私達とは違う事柄があるんだろうなぁ、ちょっと楽しみだ。
「やっぱこれってこの世界の人に全部出るんですか?」
「違うわよ、これはこの子だけ、他の人がこんな風になるなんて聞いた事無いもの」
......異世界の常識かと思ったら違ったわ、でも何でこの人だけなんだろうか?
「何か理由があるんですか?」
「さあ?今まで別に害は無かったし、気にした事も無かったわ」
まあ実害ないなら気にしないわよね。
「......なんだろうこれ?何か力...っていうか魔力?それが少ない感じがするんだ」
「そうなの?」
「多分ですけどね。何かそんな感じがするだけなんですけど、後何か妙に可愛いと言うか愛着がわくと言うか嬉しいと言うか......」
信也がそうフィーリアさんに、理屈でなく感覚的なものを説明する。
私にはそんなものは感じられないんだけれど、信也がそういうのを感じるようになったのはやっぱ<職業>とかいうのが影響してるんだろうか?
だとしたら私にも何かあるんだろうか?特殊な能力とか。
頭が良くなっていきなり100点取れたりとか、空を自由に飛びまわったり......
「何か考えてるみたいだけど、多分江見が考えてるような事はあんたには訪れないと思うわよ」
そう言って私の方を向きながら皐月が声を掛けて来た。
何よ!私の考えが読めるって言うの?
「どーぜアンタの事だから、テストで100点が取れるようになるかも...とか考えてたんでしょ」
「皐月!あんたエスパー!?それともそれがあんたの目覚めた能力??」
「違うわよ!そんなのあんたの顔を見れば、一発で分るじゃない」
......そんなに分りやすい顔してただろうか私......
「分りやすいも何も、江見ちゃんいっつも(もっと点数が上がって欲しい)とか言ってるし、珍しく真剣な顔で考えこんでたもん」
いいじゃないのよ!テストの点数は私のお小遣いに影響するんだから!
私も必死になるのよ!!
「だったら普段から勉強とかちゃんとしなさいよ......」
「えー」
勉強してるより体動かしてる方が私は好きなんだけどなぁ、そりゃママだって(将来に絶対要るから少しはしなきゃいけないわよ)とか言ってたけど......
「じゃあ江見ちゃんは智樹君とは別の学校行くの?」
「何でそうなるのよ!!」
「だって智樹君普段から勉強してるし、成績もいいから良い学校行っちゃうよ?」
そ...それでも行くとは限らないじゃないの...
「いや、多分私行くと思うよ?だって智樹君私が何で勉強するの?って聞いた時、(知りたい事が沢山あるんだ。だから勉強してる)って言ったもんそういう学校の方が、智樹君が知りたい事が沢山あるんじゃないかな?」
「そ...それでも智樹が私を放る訳が......」
「甘いわね」
そう言いながら更に皐月が追撃してくる。
「あんたの面倒なんて学校が終わったら見たらいいんだし、智樹君ならそれ位はすると思うわよって言うか、その間にいつの間にか智樹君に彼女が出来てたとかありそう」
「無いわよ!」
「じゃあそうなったら、まずは私が立候補しようかな?」
「春奈ぁー!」
何て事言うのよこの子は!
「頑張って智樹君を振り向かせちゃうんだから」
そう言って笑顔を作りながら、顔の前で両腕で握りこぶしを作る春奈。
そして弾む胸......くっ!いつの間にこの子、こんなに大きくなったのよ!その大きくなった母性で智樹を誘惑しようたって...しようたって...しよう...ううううううううう。
春奈の胸を見ながら、私は自分の胸に手を当てて......違うの!今私の瞳から溢れてるこれは悔し涙なんかじゃないの!私の心の咆哮なの!高ぶりなの!
決して負けを認めた訳じゃないのよ!!
絶対私は将来春奈を追い抜くんだから!!
って皐月!優しげな表情で肩に手を置いて顔を横に振るんじゃあないわよ!
変な慰めは要らないわよ!!何もかも分ってるって顔しないのよ!!
......何よ、胸なんて...胸なんてぇぇぇぇぇええええええ!!
「あたたたたた!八つ当たりをこっちに向けないの江見!!」
「どうしたの江見ちゃん?いきなり泣き出して??」
「......春奈、その優しさは今の江見には酷だぞ...?」
「むきいいいいいい!」
「いやー、何か江見ちゃんがいきなり凶暴になったー!?」
「あらららら、慌てなくても大きくなるわよ...多分」
同情なんて要らないわよおおおおおぉぉお!
ーーー一ー方その頃の智樹ーーーーー
ある病室で治療を受けて横になっていた。
その顔はもう腫れは引いて、彼の口からは穏やかな寝息が聞こえていた。
そして彼はその睡眠の中である人物と会っていた。
それは遥か昔、会った事のある人物だった。
その人物は全身が光に包まれており、輪郭だけで彼が男と分る人物だった。
「ああ...何か久しぶりだね会うのも」
「いやまあそうなんだけどさ......君、何やってんの?」
......いや、何やってんのって言われてもさ......
「寝起きに幼馴染にボコボコにされたんだけど......もしかして僕死んだ?」
「死んでないよ」
「良かった...幾らなんでも江見ちゃんに撲殺されて死ぬなんて、悲しすぎる」
そう言いながら、安堵する智樹に向かって光る男は言う。
「いやいやいや、仮にも元大魔王が味方にボコボコにされるってどうよ?」
「仕方ないだろ!どうしろって言うんだよ!!」
「反撃するか防御すればいいじゃないか?」
「......僕が江見ちゃんに攻撃したら、江見ちゃん泣いちゃうだろ」
「どこまで過保護なんだよ君は...昔の面影なんてもう遥か彼方だね。やっぱり記憶があると言ってもあの川を渡ったから記憶が多少失われたのかな?」
そう言いながら肩をすくめ、両手の手の平を上にしてやれやれといったポーズを取る。
「第一今の僕の少ない魔力じゃあ、光属性の付いたランダムに繰り出される江見ちゃんの攻撃防げないよ、どうしろと?」
そう、江見ちゃんはあの訓練以来、無意識に光属性のオーラでその身を包んで攻撃しているのだ。
ちなみに僕と逆の属性なもんだから、威力も何倍にも跳ね上がっていつもより威力も上がっているのだ。
しかもそれを攻撃の時には全力で拳に乗せてるものだから、威力が半端無く上がって鉄の玉を持って殴られているようだった......防ぐ方法は、同じ量のオーラで殴られる箇所をガードするか逸らせばいいんだけれど、...江見ちゃん拳に思いっきり聖光り纏わらせて、出鱈目にランダムに殴ってきたから何箇所か防御間に合わなかったんだよなぁ。
よく死ななかったなぁ僕......
「ああ、そこは心配要らないよ」
「心配いらない?」
「彼に預かって貰ってた君達の魔力を君達に多少返すからさ」
「は?返す?僕たち?」
智樹には彼が何を言っているのかよく分からなかった。
「魔力と言うのは、この世界では本来なら死んだ時点で世界に還って循環するものなんだけど、多少自分が細工をして保留してあるんだ」
「それいいのか?って言うかそれどうなるんだよ、その魔力吸収したら?」
「俗に言うパワーアップってやつ?そうなるね。まあ構わないだろう。それ位やらないとこの世界が危ないし敵に敵わないからね」
「そんなに危ないのか?それと敵は誰なんだ?」
智樹が光る男に聞くと、彼は答えた。
「敵の本当のボスは君の知っている2人の魔族さ、彼らが裏からこの世界の秩序と循環を自分の欲望の為に壊しまくってるからね。このままだとこの世界は崩壊まっしぐらさ」
それを聞いた智樹は、自分の心と感情が荒波のように荒れ狂いそうになるのを感じた。
だが智樹はそれらの感情を静かに瞳を閉じ、沸き上がった暴れる自分の心を何度もゆっくりと深呼吸して無理矢理押し殺した。
「あいつ等を倒す為に元の魔力が要るのか?」
「そうだよ」
「そこまで今の僕と力の差が開いてるのか......その力はすぐに馴染むのか?使えるのか?」
「ちゃんと鍛えてあれば、今回の力はすぐに馴染むと思うよ?馴染まなかったら少し風邪みたいに寝込むかもしれないけど、馴染めば使い方は記憶が教えてくれるよ。思い出すと言った方がいいかな?」
「どうやって僕に返すんだ?」
「最初と2回目は懐かしい声と風と共にやって来るよ。君もよく知ってる声、まあ少々乱暴だけど勘弁して欲しいな」
知っている......?誰だろう?それにまだ気になる事がある。
「僕達...って言う事は、この世界に来た僕達は過去に会っているのか?この世界で?」
そう、彼の言い方だと江見ちゃんや皐月、春奈、信也ともこの世界で前に会っているという話になるのだ。
「そうだよ...分らない?」
「......分らない、誰なんだ?」
智樹がそう言うと、光る男は握った右手を口に当てながら笑った。
「ふふふふふ...分らないならゆっくりと思い出すといいさ、君達は本当に縁が深い人達だからすぐ分ると思うよ」
......一体誰なんだろう?皐月なんかは前練習で付き合った時に、妙な感覚を感じた気がした。
思い出せないけど、何処かで会った知り合いに似ていた気がする。
.........何だろう一生懸命な姿がとても愛おしい、そんな人だった気がする。
こんな事言ったら、江見ちゃんに勘違いされるかもしれないけどね。
てか、怒られそうだなぁ(汗)お仕置きが怖くて言えそうに無いや。
「どうしたんだい?何か冷や汗掻いているみたいだけど?」
「な...何でも無い!何でもないよ!!」
「そうかい?まあ君の記憶はその内蘇るだろうから、色々な事が分るさ」
分る...ねぇ。その記憶の中に変な記憶がなければいいんだけどなぁ。
そう思っていると次第に彼の姿が薄らいできた。
「おや、どうやら目覚めるみたいだね。また機会があれば会おうか」
「また機会があればね」
僕はそう彼に言いながら、少しずつ夢の中から現実へと意識を取り戻したのだった。
感想、ご希望、要望、指摘、等々ありましたらお寄せ下さい。
作者の養分にします(オイ)




