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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
過ぎ去りし日々...そして<破滅の魔王>の名の切欠(きっかけ)
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睡眠中の彼らと智樹

色々ありましたが、やっと更新できました。

疲れた......何で今年に限ってこんなに色々あるんだかまあ、ボチボチ書いていきます。


というか、絵も描きながらって自分も物好きだなぁと自分で思う(汗)

 ある場所で彼女は漂っていた。

 その場所は周りがボヤけていて、よく確認出来ない場所だった。


 自分の名前も居た場所も思い出せない。

 それでも...とても大事な事があったような気がする。


 でも、思い出そうとしても彼女は思い出せない。

 あの妙な川を渡り、流された辺りからチグハグな記憶が更に曖昧になってしまった。


 思い出せるのは男性と小さな少女の姿だ。


 男性の姿と少女の姿を思い出すと愛しいやら、胸が締め付けられるような感情が彼女に溢れた。

 彼女は考える。

 彼らは...誰なのかと。


 考えている内に彼女は、少女の方が顔を手で覆って大泣き始めた。


 だから彼女は


 そうするのが当然のように


 少女を抱き締め、優しく頭を撫でた。


 まるでそうする事が当然のように、まるで以前そうしていたように......



 *****

 智樹


「ん...」


 いつの間に眠ってしまったのだろうか?僕の体はベッドの上に倒れこんでいた。

 ちなみに、ベッドは全員のベッドを横にくっ付けている。

 何故そんな事をしたのかと言うと理由は春奈である。


「皆に提案があるんだけど」


 皐月がそう切り出してきた。


「何よ?提案って?」

「春奈が落ちないようにベッドをくっ付けない?」

「私、そこまでドジじゃないもん!」


 皐月の言葉にぷんぷん!と怒って異議を申し立てる春奈、しかし...


「そーいう台詞はベッドで跳ねた時、当たり前のように落ちなかったら言ってね」

「...う~~、皐月ちゃんの意地悪!!」


 そんな事も有り、皆のベッドをくっ付けて寝たのだが......

 僕は首だけを動かして春奈の位置を確認する。


「......皐月の提案は正解だったなぁ」


 確か寝ていたのは真ん中辺りの僕の横だった筈なんだけど、いつの間にか端の方まで行っている。

 しかも何故かそれを阻止するかのように皐月が春奈に抱きついて止めている。

 皐月、見事に的中してるよ君の予想は...てか春奈、何でそんな場所に移動してるんだ?寝相が悪いのかな?

 そして僕はと言うと......


「何でこうなった?」


 いつの間にか寝ていた僕は、今現在江見ちゃんに頭を抱きかかえられ胴体は両足でしっかりとホールドされていた。

 そして時々(うう~ん...)とか(お母さん...)言いながら体を密着させてくるんだよ。

 いや、別に苦しいとかじゃないんだよ。

 ただね...その...僕も男と言うか今は健全な男子であってね。

 江見ちゃんみたいな(黙っていれば)可愛い子が抱きついてきて、体を密着させたり声を耳元で囁かれたりしたら...男として色々心拍数が上がるとか、変な気持ちになってくるんですよ!!


「江見ちゃーん起きてー、お願いだから起きてー」


 僕はなるべく皆を起こさないように小声で江見ちゃんに語りかける。

 でも、江見ちゃんは起きる様子は無く。


「ん......」


 ちょ!江見ちゃん、僕の顔を体で塞ぐように抱きつき方を変えないで!!

 より一層江見ちゃんと密接しちったよ!

 柔らかな江見ちゃんの感触とか、江見ちゃんの匂いがより強く感じられる。

 まったまった待った!江見ちゃんを離さないと...動悸がどんどん早くなってしまう!!

 そう思い江見ちゃんの体を離そうと江見ちゃんの体に触れると......


「んっ!......」


 物凄く色っぽい声で反応されてしまった。

 ちくしょう!何でくすぐる時はこんな声出さないのに今そんな声だすんだよぅ......

 ドキドキするじゃないか!勘弁してよ!!


(落ち着けーー...、落ち着くんだ僕......大丈夫だ昔はもっと堂々としてたじゃないか、大丈夫、だいじょう......)


 そう考えながら頭を少しずつ動かし、苦しくなった呼吸をと整える為顔を動かす。

 すると目の前には彼女の可愛らしい唇が目の前に......

 ちくしょう!!だからどんな罰ゲームだよ!!

 女の子に抱きつかれて我慢しなきゃいけないって!このまま寝ろっていうのかーー!!

 だがそれだけでは終わらなかった。


「んにゃ......」


 そう寝言を言いながら今度は春奈がこっちに転がってきて、2人に挟まれる形になった。

 ちょ!何で僕が挟まれなきゃいけないのさ!!動けないじゃないか!!

 僕は慌てて二人を引き離そうと2人に手を添える。



 ふにゃんX2



「んぅ...」

「ぁん...」



 だから!頼むからそんな色っぽい声を出さないでよお願いだから!今さっきから頭が沸騰中だよ!

 あ、ちょっと春奈の方が大きかっ......いやいやいや!!考えるな!考えるな僕!!平常心平常心、なんみょうほーれんげーきょうくうぞくぜーくう.....


 ふにゃ......ふわっ......


 で・き・るかああああああああああああああ!!

 たぁーーーすけてーー信也ー、皐月ー!

 そう考えながら2人を目線で探すと......信也はくかーとか言いながら涎を垂らしながら完全に寝ているようだった。

 くぬやろーーーー!!

 そして皐月はと言うと......まだ端の方で寝ているよう......ん?何かコロコロ転がってこっちに来た?


 ガシッ


 ちょ!何で僕の下半身を固定するかのようにしがみ付いてくるのさ!!

 動けないじゃないか!


「んー...」

「むにゃ...」

「うにゅん...」


 ひぃ!今度は3人で僕を拘束してきたーーーー!動けないー!(泣)

 勘弁してよ!こんな生殺しの状態なんて一度も...一度も...

 いや、あったな。昔もこんな状況が、魔王だったあの頃だ。

 あの時はどうしたっけ?

 


 昔まだ自分が魔王だった頃、何故か後に僕の嫁となる3人がやってきて...何故かお互いをけん制してて、その内体をどんどん密着させてきて最後には......むにゃむにゃと...


 駄目だ駄目だだめだ!!

 彼らは大事な友達、友人そんな邪な考えを抱いちゃだめじゃないか!

って言うか昔の僕が酷く極悪人に思えてきて仕方ない、嫌な汗とか出てきたし。

 あっちの世界で誰かが言っていたじゃないか、精神統一すれば火もまた涼しって、精神統一だ平常心だ!

 だけどそんな僕の心をあざ笑うかのように。


ふにゃ


 物凄く柔らかい感触が僕に同時に襲い掛かってくる。

 普段何気ない話をする彼女たちの柔らかな体の部分が、まるでマシュマロ?のように僕の体に触れてくる。 

 いやーーーーーーー離してーーーーーー勘弁してーーー!!

 僕は間違いを犯したくはないんだよーーー!!やっぱりそういう事はお互いの相違のもとでーーー、え?魔王の時は先に致したじゃないかって?

ちゃんと後から誠心誠意尽くしたよーーーひーーー!

 そうしてる間にも頭と心臓と下半身に血液が集中していき、動機は激しく心臓の辺りがドクドクと早鐘を打って血液をどんどん他へ流し込んでいる。

 頭はクラクラし桃色な事に思考が満たされ始めるが、僕は鋼鉄の意志を発揮し我慢して1時間だけ寝ることができた。



 ......眠いよぅ......



 窓の外からは光が差し込んできて、眩しい日の光と暖かさが僕を包む...すぐにその暖かさに身を任せればぐっすりと眠れる自信はある。

 でも今このまま寝るわけにはいかない。

 このままもう少ししたらまず江見ちゃんが起きてくる。

 僕に抱きついたままの江見ちゃんが......

 自分の忍耐力が鋼鉄並に強かったお陰で何とか乗り切ったものの......兎に角眠い!

 おそらく今、僕の目の下はクマがありやつれて生気が無いように見えているに違いない、でも、そんな事は今どうでもいいんだ。


 このままだと目を覚ました江見ちゃんが、照れ隠しに問答無用でパンチを繰り出してくるに違いない!!

 今の僕にはそれを避けるだけの体力が1回分しかない......

 今も頭の中がグルグルして<眠い、寝よう、寝てしまおう>と同じような台詞が連呼され意識が闇に落ちそうである。

 兎に角1時間...いや2時間でいいから仮眠が欲しい!!

 そうしたら逃げ切って落ち着いたその後、江見ちゃんと話せばいい。

 何で僕こんな所で、しかもこんな事でピンチに陥ってるんだよ......


 寝てしまおうか......誰も起きてないしてか何で僕起きてるんだろう?

 僕の周りは皆寝てるし柔らかいし......でもこのままだと...何だっけ?


 もう何度目か分からない欠伸と深い眠気が僕に襲い掛かってくる。

我慢我慢我慢我慢がまんがまんがま......ん......

ぐー...

ああ心地良くて幸せだ。

柔らかくて、何も考えられなくて......





「にゃーーーーーーーー!!」





妙な絶叫と共に、頬と言わず顔中に何か強い衝撃を大量に受けて、僕の意識はそのまま更に深い場所へ落ちていった。

ああ、また死んだ爺ちゃんが見えるよ......


(智樹ーーー、駄目じゃーーーさっきも言ったが来ちゃいかんーーーー!!お前にはまだ早いんじゃー!)


ああ......爺ちゃん。

僕そんなつもりはないんだけど、早々とそっちに行きそうです......


(来ちゃいかんてーーーーーーー!!)


「江見!あんた朝から何してんのよ!」

「だって、だって、だってー!」

「ちょ!智樹またあっちに行きそうだぞ!」

「智樹君だめー!そっちに行っちゃ駄目だってばー!祈祷、祈祷、祈祷ーーー!!」


何か体が勝手に動いて知らない川のギリギリ手前まで行って足が止まったけど......爺ちゃんが居る事といいもしかしてあの川って賽の河原ってやつなのかな?

うわー、もしかしなくても僕臨死体験してるのか...

よく踏みとどまれてるなぁ。

そう思った後、僕の意識は真っ暗に包まれていった。


そしてその後、僕が起きたのは昼頃の話だった。

ちなみに顔が傷だらけで腫れまくっていたのは......予想通り江見ちゃんに殴られたからだった。

うん、予想してたけど......防げなかったかぁ...

......生きてるって素晴らしいなぁと思った。


指摘、希望、要望、感想、等々ありましたらお寄せ下さい。

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