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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
過ぎ去りし日々...そして<破滅の魔王>の名の切欠(きっかけ)
22/47

そして今

シリアスな昔に比べて......まあ砕けたもんだ智樹も。


まあ、もう少ししたら冒険に出ますので(多分)そこからは進む......かなぁ?

「主様に罪を擦り付けたあやつ等を、我が許す事は有りませんし出来ません」


 ラフィーはそう言って怒りの表情を顕にしている。

 そう、ラフィーは詳しい事は知らない、あの時いきなり襲われ僕に送還され一方的に契約を切られたのだから。

 今説明したのだってドラグルとガルザン、ディーアが組んで僕を陥れた。と言った感じだ。


 そして僕が(破滅の魔王)とされたのもあいつ等のせいだ、僕達が居た現代なら、日本なら馬鹿馬鹿しい穴だらけの策だ。

 でもここは現代じゃない、異世界であり僕の居た時代は情報の正確さなんてほぼ無い穴だらけの時代だ。

 諜報活動はしていたが、それでも情報の伝達に時間がかかる。情報の正確さや早さが段違いなのだ。


 だからあんな簡単な情報操作で僕が悪者にされた。

 でもそんな事はもうどうでもいい...僕が弱かったからだ。

 だから彼女達を殺してしまった。

 その事は僕がケリをつける。

 でもその前に......みんなはちゃんと現代に帰さないとな。


「智樹」


「ん?何江見ちゃ...」





 パァン!





 ......江見ちゃんにいきなり頬を叩かれた。

 何で??


「智樹、あんたまだ何か隠してる?」

「え?...隠してなんかないよ?」

「じゃあ何で...そんなに悲しそうな顔して拳握り締めてる訳?」

「え?」


 気が付かなかったけどいつの間にか拳を強く握りこんでいた。

 他の皆なんか心配した顔で僕を見ている。


 ......どうも転生して感情の操作とか隠し方が上手くいかないなぁ......


「確かにアタシ達昔の智樹知らないわよ?でも、それでもあんたの力になりたいじゃない!!」

「智樹、お前の悪い癖だ。何でも自分1人で片付けようとする」

「今智樹君1人じゃないんだよ?」

「少しは頼りなさい私達を」


 江見ちゃん、信也、春奈、皐月...皆が僕に声をかけてくれる。


「...良き友をもったの主よ...」

「ああ...」


 全く...でも関係ない皆を僕の私情に巻き込む訳にはいかない、これは、これだけは...僕の問題だから。

 とにかく今は皆を鍛えて魔族を追い返して皆を帰還させる事を考えよう。

 魔族を追い返してこの地に平和が戻れば送還呪文を使ってくれると思うし。

 でも1つだけ...今1つだけラフィーには訂正しておこう。


「ラフィー」

「なんでしょう?主?」

「ディーアは裏切ったんじゃないよ、あれは操られていたんだよ」

「ああ、良くある催眠ってやつか?」


 信也は少し勘違いしてるようだけどまあ放っておこう。


「催眠ですか?...しかしそれはあの時点では無いと思います。主様のおかげで全ての能力が高くなった上、LVの高くなったあ奴に効くような術は無いと思われますが?」

「そうなんか?智樹?」

「まあね」


 おそらく彼女はあの時点ではガルザンの洗脳や催眠のような呪文は、ほぼ無効出来る様になっていた筈。

 だからこそガルザンはあんな手を使ったんだろうし。


「ディーアさん?って言ったわよね?その人とこのラフィーさんは智樹が強くしたって言ったけどどうやって?」


 ギクッ!......そこは聞いて欲しくないなぁ......


「我の強化は主が我に魔力を注入して少しずつ強化したものじゃ」

「ほー、じゃあそのディーアさんも?」

「それは主と...」

「わーーーーー!」

「どうした主よ?」

「い...いいから話さなくていいから」


 何かそれ話したら駄目な気がするんだよ。

 ものっっっっすごく嫌な予感が......


「なによ?変な事をしたの?」

「いや...その...」

「どうしたの?智樹君?」

「何隠そうとしてんのよ?」

「なんだなんだ?」


 誰かタスケテー......でも助けは来なかった。

 そして...


「何、難しい話ではない、主とまぐわれば良いのじゃ」

「まぐわる?」

「え?」

「いやあのそのまってー!」

「煩い智樹!」

「ぎゃん!」


 ...裏拳を江見ちゃんから貰いました。


「まぐわるとはつまり...男女の営み、子供が出来る性行為じゃな」

「ええええええええええええええええええええ!!」

「いやー!」

「本当なの?」

「マジか?」


 次の瞬間江見ちゃんに襟首を掴まれ締め付けられる......くっ!苦しい!!

 しかも江見ちゃんガクガク揺さぶるから...余計に首が締まる......苦しい......くっ...首...くるし...


 智樹の顔色は青から紫色へと変化していっている。


「とっとととととととと智樹、今この人が言った事本当なの??」

「えっ...えみちゃ...苦しい...」

「いいから吐けーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」









 きゅ!









 かくん......





「あああああ智樹くんが紫色の顔して落ちたーーーーー!」

「まっ...まてまて江見!お前智樹に喋らせる前に殺してどうするーーーーーーーーーーーー!!」

「江見いいから一旦離しなさいーーーーーーーーーーーー!!」

「主!いかん!呼吸が止まっておる!急いで蘇生法を」

「いや、心臓マッサージだまずは!てかいい加減、智樹離して落ち着けお前はーーーーーーーーーー!!」




「話しなさい智樹ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」





 ーーーどこかの川辺ーーー


「あれ?僕は何でこんな所に?」


 智樹は自分のいる場所を確認する。

 何だこの場所?辺りは大小の石があって所々にその石が積み上げられている。

 そして目の前には川が見える。

 あれ?僕こんな所に来た覚えは無いんだけどなぁ??てか川原だよねここ?

 智樹がそうやって辺りを見回すが辺りには誰も居ない、声も聞こえず誰一人として人の姿が見えない。

 その時。


「......き」

「ん?」

「...もきー」


 誰も居ないかと思ったら、向こう岸の方で声がしている。


「あれ?」


 そしてその声に反応するように足が勝手に川を渡り向こう岸へと進んでいく。



「智樹ー!こっちにきちゃいかんー!」


 そう言って必死に誰かが大声を出して僕にこっちに来るなと大声を出している。

 そちらを見ると白い着物を着たお爺さんが言っているようだ。

 あれ?何かあのお爺さん見覚えがあるぞ??

 どこだったかな?

 えーと......結構最近のような?...ああ!

 ポンと手を打ち納得した智樹。


「あれ昨年に亡くなった爺ちゃんだ...おーい、じいちゃーん!」

「だから来ちゃいかん!こっちはあの世じゃーーー!!」

「えーーーーーーーーーーー!!」


 しかし次の瞬間視界は揺らぎ、次第にブラックアウトしていった。

 ちなみにその頃現実では3人で暴れる江見を引き剥がし、心臓マッサージなどによる蘇生法でなんとか息を吹き返し、事なきを得た智樹だった。


「えほっ!ゲホゲホっ!......し...死ぬかと思った。また」

「いや、実際お前仮死状態だったぞ?あれ...」

「......道理で昨年死んだ爺ちゃんが(こっちにきちゃいかん!)って必死な顔してた筈だ......」

「...いやまぁ、お前がそういう経験しちゃってるって言うのも正直驚いたが...まあ当然か、それよりも江見のあの過剰反応に上書きされたわ......大丈夫か?」


 ちなみに今江見は、ボロボロと涙を流しながら春奈と皐月にこんこんと説教されていた。

 何か江見ちゃんこっちの世界に来て説教される回数増えてないかな?

 そんな事を考える智樹だった。



 ーーーーーーー


「うっ...ぐすっ...ひっく...」

「江見も泣かないの!昔の話でしょうが!今の智樹君とは関係ないでしょ!?」

「だっで...だってぇぇ......」


 何か裏切られた気分なんだもん...


「江見ちゃん智樹君が好きなのはいいんだけど、そういう経験があるのは(昔の智樹君)なんだよ?」

「???...だがらどもぎでじょ?」

「違うわよ。よく考えなさい、経験があるのはあくまで(昔の魔王であった智樹)でしょ、でも今の智樹は記憶があるだけで経験をした訳じゃあないでしょ?」

「あ...」

「......あんた本当に智樹の事になると頭が回らないわね...」

「だってぇ...あんな事言われたらもう頭の中が真っ白になっちゃって...ぐす...」


 分かってるんだけど、分かってるんだけど!

 それでも...


「やっぱり何か嫌なのよーーー...」

「江見ちゃん...本当に智樹君にベッタリだねぇ。でも流石に今回はやりすぎじゃあ...」


 春奈はそう言いながら何ともいえない顔をしていた。


「全く...こんなんでこれから大丈夫かしら私達...」

「た...多分大丈夫だよ皐月ちゃん」

「春奈、引きつった顔で言っても説得力無いわよ?」


 これから先の行動が不安になる皐月達だった。


「娘......あまりの事に動転したのはまあしょうがない、まあその手の事を言った我にも問題はあった......だがの?それでも主を締めるのはどういう了見じゃ!!」

「しょうがないじ

 ゃない!私だって気が動転したんだから!」

「それでもやり過ぎじゃ!と言うか今度同じような事をしたら我がおぬしを締めてやる!!」

「何よ!?やるの!?」


 そう言いながら江見とラフィーは睨み合いながら一触即発の雰囲気を纏っていた。

 気のせいか、2人の間にはバチバチと火花が散っているようにも見える。

 江見は睨みながら半身に構え、拳を軽く握りながら左腕を前に出し、右腕をたたみながら腰に添えてすっ...と構えた。

 視線はrafi- に注いだままだ。

 一方のラフィーは瞳を細めると、両腕を胸の前に出し両腕の間に魔力を集積させ始めている。

 こちらも視線は江見に注がれたままだ。

 ピリピリとした空気が辺りに流れる。


「(ちょ!何で喧嘩腰になってるのよ?信也、止めなさいよ?)」

「(でぁ!あの状態の江見、めっちゃ怖いの知ってるだろうが?)」


 信也と皐月がそうボソボソと話している間も2人は睨み合いを続け、体からはオーラの様なものが出ていた。

 ちなみに春奈はこの時、オロオロと2人を交互に見てオロオロしていた。


「(なっ、何とかしないと...でも2人とも怖いよう...)」


 そんな2人を見ていた周囲の人達は、2人の気迫にいつの間にかその場を離れて退避していた。


(やれやれ)


 しかし2人のそんな様子もお構いなしに2人の元に近寄る人物が1人居た。

 渦中の智樹である。


「2人とも止めようね。軽い訓練する予定なのに大怪我とかしたら駄目でしょ?」

「智樹には関係ない!」

「主には関係ないのじゃ!」


 どうやら2人とも頭に血が昇っているらしかった。

 やれやれ仕方ないなぁ......


「あ、そ、僕には関係無いんだね?2人ともそう言うんだね!?」


 智樹は少し声を大きくして2人に言い放つ。


「とっ智樹?」

「主?」


 いきなりそう言い放つ智樹に困惑する2人に智樹は言う。


「まずラフィー、喧嘩するようならもう帰ってもらっていいから、他の精霊を召還して来てもらうから」

「なっ!」

「次に江見ちゃん」

「...何よぅ...」


 智樹の剣幕に少し驚いたが、それも態度をあまり変えない江見でに。


「このままラフィーと喧嘩して怪我するようだったら、怪我で療養する江見ちゃんは置いて行くからね」

「いやー!ごめんなさいー!!」


 泣きそうな顔をして即座に謝った江見だった。




「全く、あれ位でいがみ合わないの」

「......いや智樹、あれ位って...まあ大概過剰な江見の暴力喰らってるだろうけど。お前はそれでいいのか?」

「ふっ...もう慣れてきたよ。流石に今回は少しビックリしたけど」

「いや...智樹くん、あんたあれに慣れちゃ駄目でしょ?」

「小娘......」

「何よ?」


 また2人は猛禽類もうきんるいのようにお互いを牽制し始めた。


「2人とも!」

「「ごめんなさい!」」


 しかし智樹の言葉で即座に止める2人だった。


「智樹、あなた絶対来世は猛獣使いだわ」

「いや皐月、それ褒めてる?」



 そんなこんなで格闘訓練を改めて実施して、各々の実力を智樹は見ていたのだがやはりというか一番ドン臭いのは春奈だった。

 次に信也、次に皐月、ここら辺はやっぱり職業とかの補正と元居た現代で体を動かしていた事の違いだろうと思った。

 そしてやっぱりというか一番動きが良かったのは江見で、ラフィーの動きにもついていっていた。

 と言うか、何か段々目に見えて上達していってないか?

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 最初は険悪ムードだった2人だけど、手合わせしている内に何か色々な物が段々取れていっているような顔になっていった。

 初めは多少早めに、フェイントは混ぜないで。

 それで体が解れたのか江見ちゃんが更に加速。(文字通りに)

 その後ラフィーも興が乗ってきたのか、今さっきのいがみ合いは何処へやら、楽しそうな顔をしてどんどん手数を増やしていく。


 その内どんどん早くなり......って待った待った待った!!

 何かお互いが攻撃を繰り出す度に(ボッ!バババっ!ガシッ!ブォン、タッ!バシュシュシュシュ!)とか速さが尋常じゃなくなってきた!

 信也なんか「うおぉ...不定形生物vs超戦士って感じだ...」とか訳分からない事言ってるし止めないと......






 どうやって止めようこれ?これ絶対間に入ったら、僕ボロボロになるよなぁ......

 冷や汗をかきながら、智樹は皆と一緒にその光景を見つめていた。


「止めないの?智樹君?」

「...今回は迷惑かかってないから飽きるまでやらしとこう...」


ご希望、要望、感想、等々お待ちしております。



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