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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
過ぎ去りし日々...そして<破滅の魔王>の名の切欠(きっかけ)
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3狂殺 1<シリアス>

1話で終わらせるつもりが......続いてしまった。

何とか次で終わらせたいなぁ......


でもそろそろ忙しくなるという罠(泣)

「ちょっと待てくれ、今あんたなんつった?智樹が<破滅の魔王>って言われる原因を作った奴ら?」


 信也が水の人...ラフィーさんだっけ?、にそう語りかける。


「そうじゃ、主の悪名は元は主の本意ではないあれは......」

「ラフィ!」


 智樹がそう言ってラフィーさんを止めようとするけどラフィーさんは。


「いいえ、これは主といえど言わさせて頂きます。あの悪名は主のものではなくあ奴らがしでかした事であると。主に非があるとするなら......あ奴等を配下にした事だと」





 ーー昔のある出来事ーー


 黒ずくめの彼は3人の高位魔族と対峙していた。


 一人は道化師のような格好をした魔族。

 一人は女性の身体的魅力を誇示したかのようなきわどい格好をした女魔族。

 一人は年老いて骨のような体をローブで覆い隠した。眼光の鋭い魔族。


 彼らは先程から長い間睨み合いを続け沈黙が辺りを支配していた。

 彼らから遠く離れた場所にはそれぞれが支配している部下達が遠巻きにそれぞれの主の様子を見ている。

 どの位沈黙が続いただろうか?

 彼らの一人が沈黙を破り、口を開いた。


「......もう一回言ってくれないかな?そこの新顔の魔王さん?」


 口を開いたのは道化師のような彼だ。

 だが、冷静な口調とは裏腹に彼の瞳は血走り額には怒りの為血管が浮き出ていた。

 そんな彼の様子を無視するかのように、黒ずくめの彼は言葉を紡いだ。


「...今さっきも言ったが、貴様らは少し邪魔だ。だが、貴様らの領地と力は欲しいし惜しい、だから我に下るかそれとも消滅するか...選べ」

「あっははははは......面白い冗談よね?新顔さん?今謝るならその顔に免じて首から上は残してあげる。他の部分は細切れにしてミンチにして私が食べてあげるわ、魔王の血肉なら私の美貌にもいいでしょうから」


 そう言っている女魔族の赤い瞳も血走っていて、今にも爆発寸前の爆弾のような気配を漂わせ男に放っていた。

 だが黒ずくめの男は涼しい顔をしてそこに佇んでいる。

 周りの遠巻きに見ている各々の部下達の何人かは、それに当てられ腰を抜かしている者も何人か居た。


「ホッホッホッ......面白い小僧じゃの、主は話があると言って我らを呼び出し言い放ったのが服従か死かと選択を迫りよる」


 最後に老人の姿をした魔族が杖をつきながら口を開く。

 この魔族も口調は穏やかであった。


「...じゃがのぅ?選択肢はそれだけではないんじゃぞ?そう、主が我らのモルモットになるという選択肢ものぅ。まあ力量差が分からん若造が増長して言っておるのだろうが......お主には我らの言った2つの選択肢しかないぞ、お主が死ぬというな」

「いやもう一つあるよ?僕が君を踊り死にさせてあげるよ。いや出血死かな?」

「あはははは、良かったわねアンタ死ぬ選択肢が増えたわよ?まだ増えるかも知れないけどね。私達3狂殺に立てついたんだから当然よね?」


 そう言いながら彼女はキャハハハハハッ!とお腹を抱えて大笑いしていた。

 すると他の2人もフォホッホッホッ、ギャハハハハハ!と声を立てて笑った。


 だが黒ずくめの男は3人を一瞥すると、瞳を細めフッ...と軽く鼻から息を出すと両腕を組ながらゆっくりと3人を見据えながらこう言った。


「...煩い小蠅どもだ。少し力がある小物風情がほざくな、殺せるというなら殺せばいいではないかこの<魔王アース>をな、まあお前ら如きが我に敵う等夢のまた夢と思い知れ」

「その言葉忘れるなよこの糞〇X#&=▲p--が!!」

「決めたわ!アンタは一片残らずアタシの美容の足しにしてあげる!血は飲んで、浴びて、浸かって、肉は食べて美容の栄養に!!」

「いやいやいや!こ奴の体はワシが実験や研究に使わせて貰う!何度も殺して生き返らせてな!」


 3者はそれぞれが怒りの言葉と気配をアースへと矛先を向けながら血走った目をしながら襲い掛かってきた。

 最初にアースに襲い掛かったのは高速の鞭の先だ。

 だがこの鞭もただの鞭ではない、3狂殺の魔王たる彼女が使っても魔力を武器に流してもそれに耐えうる程の武器だ。淡い光を放っている。

 普通の武器なら彼女の魔力に耐え切れず、壊れてしまうのだ。

 そして何人もの血を吸ってきた武器でもある。

 その材質は革ではなく下級種のドラゴンの鱗を繋ぎ合わせた武器である。

 ちなみに一般にある武器のランク分けで武器のランクを説明すると。


 くず鉄、一般、良品、優良品、レア(R)、スーパーレア(SR)、プレミアム(PL)、プレミアム(PL)レア、が一般的である。

 まあこの上にグレート(G)があるのだが未だ見つかった試しはない。

 更に細かい事を言うとこれらの階級の他にも、内臓魔力許容地限界というのがありそれにもランク分けがある。

 一般、名人、覇者、王、覇王、災害、震災、神話

 更に細かく言うとSSS~Eのランク。

 これらが武器のランクである。


 そして今女魔族が使っている鞭はその中でも良い分類に入る武器である。

 その武器がアースに向かって襲い掛かる。

 だが。

 バシッ!


「な!」


 彼女の鞭はアースに届く前にアースを覆う透明な障壁によって弾かれる。


「はははははっ!防御魔法<防衛ガード>かい!だが!」


 そう言いながら道化師の男は、自分の身の丈よりも数倍も大きな大斧を振りかざしアースに襲い掛かる。

 彼の持つ大斧も業物なのか光を放ち、材質も普通の金属とは変わった物のようである。


「その障壁ごと殺してやるよおおおおおおおおおおおおおお!!」


 そういって道化師の男は、大斧を勢い良くありえないスピードでアースに振り下ろす。


 ゴガギギギギギギギギッ!


 大斧とアースの障壁がぶつかり合う。どちらもほぼ五分のようだ。

 しかしその時アースは口を開いた。


「勘違いしているようだが......」

「ん?」

「我は<防衛ガード>なぞ使ってはおらん、これは<保護カバー>だ」

「なっ!」


 道化師の魔族が驚くのも無理はない、<防衛ガード>が上級魔法なのに対して、<保護カバー>は初期の下級魔法、そんな初歩の魔法で防がれたのだ。


「ば...馬鹿な!?この<圧殺の大斧>を<保護カバー>で防ぐだと?」

「そんな玩具で我の障壁は破れん」

「くっ!」

「ふん」


 そう言いながらアースは両腕を解き片手から衝撃波を放つ、するとその衝撃波が道化師の顔面にぶち当たり遠くに飛ばされる。

 武器の大斧はその際に落としてしまい、アースの近くにゴドォン!と落ちる。

 本人の方は少し飛ばされてしまったが、ダメージは無さそうで空中でクルリと一回転して着地する。


「何やってんだい!だらしないねぇ!!」

「煩い!まだ終わってない!」

「御託はいい、さっさとかかって来い。遊んでやる」


 アースがそう言うと、2人の魔族の瞳が獣のようになり全身の力を貯める。

 その時、バシッ!という音と共にアースを覆う障壁が解除された。それと同時に足元から植物の蔦がアースを絡め取り体の自由を奪う。


「ふむ...植物縛鎖プラントチェインかそれに魔法解除マジックキャンセルか」


 そう言いながらアースは2人の更に後ろで杖を構えている頭の禿げ上がった老人魔族を見た。

 見た所、老人の杖もそれ相応のマジックアイテムのようだ。

 材質は見た目は木材のようだが、杖から強い魔力を感じる。


「クカ、カカカカカカカ!ヌシの障壁の解除と捕縛を同時にさせて貰った。更に言うとその植物は食人植物じゃ、そのまままずは貪り食われて果てるが良い!その後生き返らせて何度も殺して実験台にしてやるわ!!」


 そう言う老人魔族の表情は狂気の笑いを浮かべていた。

 そして笑っている老人の額が縦にメリメリ...と裂けて、そこからギョロと瞳が現れる。


「ふむ......お前、多重複眼族(あまた多くを見るもの)か成る程、だとしたら魔力量は相当な物だな」

「カカカカカカ!当然よ!知識も魔力量も我が一族では最高であるからのぅ!そんな我が身に挑んだ無謀悔やむがいいわ!!」

「フッ......」


 だがアースは口を歪め笑みをこぼす。


「カカカッ!恐怖したか!」

「勘違いしているようだな...お前」

「何?」

「これだけの魔力量大したものだ。そうだな...その頭脳と魔力、我が軍門に加えれば面白い と思ってな」


 拘束されたままのアースがそう言うと、老人魔族の頭は血管が多数浮かび上がりワナワナと震えている。


「クカ......クカカカカカカカァ!この状態でそこまで虚言が吐けるか!ならば...」


 そう老人魔族が言うと、その両手の手の平も縦に裂けギョロ!と瞳が現れる。


「あまたの食人植物に噛み砕かれるがいいわ!」


 そういいながら老人魔族が手をかざすと、更に多数の植物が現れアースの頭上10メートル位まで植物が覆う、そしてその植物に人の2~3倍もの蕾が幾つも生ったかと思うとそこから花が開いた。大きな牙をもった花が。

 その瞬間生き物を喰らい尽くす牙が生えた花がその場に誕生した。


「ゆけ!捕食植物悪食プラントグール!!そ奴を食え!そしてその後何度も復活させて後悔さえてやるわ!!」

「ちぃ!俺が殺る!!」

「いいえ!私が!!」

「閣下!」


 老人魔族が止めをさそうと多数の植物を拘束されたままのアースに差し向ける。

 更に、止めをさすのは自分達だと残りの2人も鞭を振るいアースを狙って、新たに取り出した槍を握り猛スピードで迫り突き殺そうと迫る。


 だが


「この程度では話にもならんぞ?」


 そう言いながらアースは体を動かす。

 すると、アースを拘束していた蔓は呆気なくブチブチブチと千切れ足元に落ちる。

 だが、アースに襲い掛かる数多の牙花と2人の魔族の動きは止まらない。


「「「死ねぇぇぇえええ!!」」」


 それに対しアースの取った行動は。


さえずるな、煩いだけだ......炎陣フレイムサークル


 彼がそう言うと、彼の周りに炎の壁が円を描いて巻き上がった。

 その炎はあっという間に植物を燃やし尽し、魔族達の鞭や槍を瞬く間に燃やし、溶かした。


「なっ!アタシの鞭がっ...あちっ!」

「なっ...ワシの...可愛い......植物達が...」

「俺の武器がぐわぁぁぁぁぁあああああああ!!!」


 道化師の格好をした魔族はそのまま全身を炎に包まれ獣のような声を上げながら転げまわる。

 その姿を見てアースは炎を消し3人を見る。


「...これで分かったか?力量差が、分かったなら名前を名乗り服従を誓うがよい、嫌なら死が待つのみだ」

「...ガルザン、知っての通り......多重複眼族じゃ......」


 老人魔族はアースを眼力で殺す勢いで睨みながら、声を絞り出すように答える。

 次にアースは足元で炎に包まれながら転がる魔族に声をかける。


「お前はどうする?自分の命だ、好きにするがよい」

「くっがあ!があああああああああぁぁぁぁ!!分かった。ドラグルだ<!血まみれの道化師(ブラッディピエロ>のドラグル...がぁぁぁぁぁぁ!!」


 それを聞いたアースは親指と中指をこすり合わせ パチン と指を鳴らす。

 するとドラグルと名乗った魔族の体から炎が消える。そしてその後アースは彼に近づき回復魔法をかける。


「これで少しづつ回復する筈だ......さて、お前はどうする?女魔族?」

「くっ...」


 女魔族は片手を押さえつつこちらを睨む、どうやら鞭を燃やした時に火傷したらしい。

 アースはゆっくりと女魔族の元に歩いていく。

 ザッ、ザッ、ザッ、ザッ

 女魔族は動かないだが瞳だけはこちらを睨みつけている。

 だが彼女の尾骶骨、辺りがモゾモゾと動きアースに見えないように尻尾が生える。

 そしてその尻尾は器用にも彼女のアイテムバックからこっそりと猛毒が塗ってある短剣ダガーを取り出し柄に巻きつく。

 そしてついに女魔族の目の前までアースはやってくる。そして彼は口を開く。


「女、返答はどうする?」

「返答は......」


 女が言うよりも早く背後から素早く尻尾が動き、短剣をアースに刺そうと動く。

 だが、そんな動きさえも彼には届かない。

 柄と尻尾を掴むと、そのまま勢いよく引っ張る。


「いた!いたたたた!」

「ほぉ...お前サキュバスかそれでいてこの魔力なのか?」

「それがどうし...ぐぅ!...」


 女魔族が言い終わらないうちにアースは女魔族の腹部に手加減したボディブローを叩き込んで気絶させた。

 女が気絶すると女魔族の尻尾もダラリと力無く地面に垂れ下がった。


「コイツを服従させるのには他の方法がよかろう...他の者は1週間後に新たに我が城となった場所に来い!以上だ」


 そう言ってアースは自分に倒れこんだ女魔族の体をお姫様抱っこの形で抱き抱えた。

 そして彼は自分の副官に言う。


「少しコイツと話をしてくる。2~3日で戻る」

「行ってらっしゃいませ」


 そう言うとアースは呪文を使い、抱きかかえたまま何処かへ飛び去った。


「陛下......」


 それを見送りながら副官は自分の胸の奥が締め付けられる感覚に襲われるのだった。

ご希望、感想、要望、指摘、等々ありましたらお寄せ下さい。


なるべく作者頑張って反映させようと思います。

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