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幼馴染は魔王でした。私は勇者のようです。  作者: うらぎった
この世界(異世界)での魔法訓練です。
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昔を思い出しました。そして改めて思いました。(改)<シリアス有り>

う~ん。時間も無かったですが、やっぱPCが悪いのかなぁ?


新しいPCを買うお金が欲しい...

 あの後まあ色々あって、やっぱり江見ちゃんには遠距離からの魔法攻撃は、性格上難しいと言う事になった。(出来るんだけどやりたがらない)

 はぁ。・・・まあしょうがない、他の誰かが遠距離魔法を使えば良いだろう、多分。

 先行きが少々不安だよ......

 そして、春奈は相変わらずまだ気絶している。

 まあ、魔力を全開で使ったんだからその反動だろう仕方ないな

 だけど、信也はもう魔力が無いから止めろと言っているのに、また撃ってるし・・・注意しなくて良いのは皐月だけだ。

 こんなんでこの世界、(僕にとっては第二の故郷)で生き残って現代に帰れるんだろうか?

 ・・・・・不安だ。

「智樹、不安なのは分かるわ、けど私達で何とかしましょう」

 

 すると顔に不安の色が出ていたのか、皐月に優しく声を掛けられた。

 

「・・・うん、そうだね。僕達で強力して、皆で誰1人欠ける事なく現代に帰ろう!ありがとう皐月。」

 

 そう言って、皐月に笑いかけながら話すと、皐月も笑顔を返してきた。

 

「さて、話はここまでにして・・・」

 

 そう言いながら皐月は腰に手を当てて、ボロボロな訓練所を見渡した。

 

「寝てる春奈と、不貞腐れてる恵美と、あんだけ智樹が言ったのに魔法の撃ち過ぎで倒れた信也バカを何とかしましょうか・・・」

 

 そう言いながら信也の方を皐月が指差すと、走りきったマラソンランナーのような満足した顔で信也は倒れていた...あれだけ言ったのにコイツは...ゲンナリした顔になる皐月だった。

 

「はぁ・・・恵美は相変わらずだし、信也も相変わらずバカやってるし、こんなので私達帰れるのかしら?」

 

 思わず(こぼ)れたのであろう愚痴が皐月の口から出た。

 

「そうだね。皐月だから言うけど、異世界っていうのはもっと危機感持った方がいいんだけど、けど大丈夫さ絶望しなければきっと帰れる。なんとかなる。いや、してみせる」

「期待してるわよ、魔王さま」

「ちょ!その言い方は止めてくれよ。もう僕は魔王じゃないんだから、もう魔王なんてお断りなんだからさ!」

 

 僕がそう言うと、皐月はクスクスと笑いながらハイハイと返事を返してきた。

 ・・・魔王かぁ・・・あの人生は僕にとって辛くもあり、少しだけ良いものであったなぁ、と思う。

 人々から怖れられる(死の魔王)、その名前は僕にとっては(はなは)だ不本意な異名だ。

 僕だってあんな異名本当は嫌だったんだから...

 そう考えながら、僕は昔を思い出していた。

 智樹の昔の記憶が思い出される。

 

 

 ー遥か昔ー

 

 ある場所にその城はあった。

 城の周りの草木は痩せこけ、生き物の気配はあまり無い、そして何か黒いモヤのようなものが辺りを覆いつくし、あまり視界も良くない状態の土地であった。

 近くを流れる川や湖も濁って汚れており、飲むのを躊躇ためらわれる水質であった。

 そんな場所にその城はあった。

 

 城の名前はdarkcastleダークキャッスル魔王である彼の城である。

 外見から名前が付けられたのか、その城は黒くまるで塗りつぶされたように真っ黒であった。

 城の中は何故か広く大きく作ってあり城内で武器が振り回せる程だ、更に言えば城内も黒で塗り固められてあった。

 

 そして所々に大きなポールウエポンと呼ばれる長い槍や、グレートソードと呼ばれる大きな剣を持った大きな鎧が何体も場内に並べてあった。

 これはリビングアーマー(動く鎧)という物で、敵対行動をした者や敵に対する防衛手段である。この場所に立ち入りを許されぬ者は餌食になるというものだ。このリビングアーマーの鎧の色も武器も黒で塗り固められている。

 城と城の守護者(ガーディアン)であるリビングアーマーの色が一緒なのには理由があって、攻撃的を分かりにくくする意味が有るのだ。

 

 そしてこの城で黒い物で統一する理由のもう一つは、主に侵入者へのセキュリティと進路妨害の為だ

 勿論、この城を正式に利用する者達には、予め特殊な呪文を施し周囲が見え守護者も襲い掛からない。

 他にも、トラップ等城の侵入者に対する備えは勿論してある。

 勿論、普通に罠も守護者も居ない通路も有るのだが、それは招かれた者のみ、招かざる者には容赦の無い洗礼が待ち受ける城、それが魔王の城ダークキャッスル(darkcastle)なのである。

 

 そして話は、その城の主が居る玉座からなる。

 

 玉座には魔王と思われる人物が座っており、そこから少し離れた場所から、配下と思われる人物の何人かが何か報告書の様なものを携えて佇んでいた。

 

「魔王様、御報告にあがりました」

「うむ、で本日はどの様な事があがっている」

 

 部下の中で一番身分が高いのであろう女性魔族が、玉座の人物に語りかける。

 玉座に座って部下の報告を聞いている人物は部下から<魔王>と呼ばれた事から魔王なのであろう。

 頭部には横から角が左右に一本ずつ、瞳の色と髪の毛は黒く、髪の毛は長く背中まである。

 容貌は一見優男に見えるが、その部下を見つめる瞳は鋭く部下をとらえていた。

 格好は部下もそうだが、魔王本人も黒い服装で身を固めている。

 マントまでもが黒だ。

 意図は、この城で戦う場合に色に紛れて有利に戦いを進める為である。

 この城の中では黒い服や装飾品の着用が義務ずけられている。

 

「現在浄化中の毒の沼地ですが、あまり進行状況は芳しくありません。沼地を住処とする野生の凶悪なモンスターの強さが思ったより強く、苦戦しております」

「強さはどの程度だ?」

「弱くて中級オーガー程度、強い固体になると大きめのトロル並と報告にあります」

 

 オーガーとは、この世界では鬼の様な姿をしたモンスターで、多少の知識があり、一般的な体格は大人より少し大きめ、トロルの方は知識を備えている固体は少ないものの、体格は小さくて人の1,5倍、共に凶暴で悪食、時には人さえも喰らう凶悪極まりないモンスターであった。

 

(ここで軽く説明しますが、世間のモンスター(野良モンスター)と魔王配下の魔物とは別物です。配下にするには一般的に召還して育てるか、野良モンスターを弱らせて、捕らた上で様々な手段で服従させるか、忠誠度(友好度)を上げてから契約魔法で従わせます。)

 

 報告を聞いた魔王は鼻から息を出し、少し考えると部下に語り出す。

 

「強い固体の所には八鬼星を向かわせろ、近場は少し私も掃除に出かける」

「は?ま、魔王様直々にですか?」

「一刻も早く、我が国土を浄化するのは急務だ。魔王だ何だと言ってはおられん。次!」

 

 この頃の彼はまだ新興勢力で、力は有れど数は少なく自らも赴く事も少なくなかった。

 魔王はそう言うと、次の部下に報告をさせる。

 

「報告します!」

 

 次に痩せた男が声をあげ、魔王に報告する。

 

「腐霧ですが、ほぼ国土全域から回収しまして指定のあった魔王城南部に集めてあります!」

「その霧で罠を作る。トラップマイスターに相談して罠を作れ」

「は!」

「次」

 

「汚染された地域の川や湖の浄化ですが、手の空いているダークプリーストや闇司祭に作業させていますが今の所3割といったところです」

「無理はさせるな、彼らが倒れたら浄化が遅くなる」

「は!」

 

 などということが暫く続き、その度に魔王は支持を出していた。

 

「今日の報告は以上です」

「うむ、ご苦労だった」

 

 部下の報告終了を聞いた後、それを労う声を掛ける。

 

「すいません魔王様」

 

 報告を終えた部下が、謝罪の言葉を魔王に投げかける。

 

「どうした?いきなり」

 

 顔に影を落としながら語りかけてきた部下に声を掛ける。

 

「本来ならこのような事で魔王様を煩わせてはならないのですが...」

「気にするな、構わぬ」

「ですが!魔王たる陛下にこのような些細な事まで...」

 

 そう語る女性魔族仕官に、魔王は片手で制して声を遮らせる。

 

「構わぬ。今わが国は有能な者はおれど慢性的な人材不足だ、更に我が国土は様々な弊害に蝕まれている。このような時に、ただ座って安穏としている愚鈍な王では私はない」

「はい...」

「それに3魔将や宰相まで働いているのに、我のみ働かぬというのは我が気に食わぬ」

 

 そう言って、魔王は玉座から立ち上がり歩き出す。

 それを追うように、何人かの魔族仕官が魔王の後を追いかける。

 何人かは自分の仕事に戻る為に、別の場所へと駆け出す。

 

「ですが陛下...」

「ん?何だ?まだあるのか?」

「いえ、報告ではなくこれは私の個人的意見なのですが」

「言ってみろ」

 

 普通なら、仕官がこのように話しかける事はない、魔王の怒りを買うからだ。

 だが部下が魔王に話しかけるも彼は不敬、無礼に取らず部下の話を聞いていた。

 

「...陛下のお手を煩わさず、陛下は玉座にてゆっくりとして頂たく存じます」

「フッ...我にそんな事は似合わんよ」

 

 女性仕官の意見を聞いた魔王は、少しだけ口の端を緩め話す。

 そう言って話している間に、一同は城の城門へと辿たどり着く、だが外は厚い雲に覆われており、今にも雨でも降ってきそうな空であった。

 

「我は魔王、されど動かず座って報告を聞くだけの安穏とした事は好かぬ。それに現状も許してはくれまい?」

「は、おっしゃる通りで」

「では行くか」

総員フライ詠唱」

「要らん」

「...は?」

 

 そう呟くと彼は即座に呪文を唱える。集団で飛ぶ為の呪文フライ・サークルだ。

 片手の手の平を前にかざし、自分を含むついてきた部下全員が範囲に入るような円をイメージする。

 そして詠唱を終えると、地面から光と紋章が浮かび全員に(フライ)の魔法が掛かる。

 

「陛下!何も陛下が使わなくとも!」

 

 だが彼は笑いながら。

 

「良いではないか、我なら魔力は余っている。それにお前達は現地で動いて貰うのだからこれ位はさせよ」

「...どうやら言っても聞いてもらえないようですね...」

「すまんなサーシャ」

 

 そう女性魔族に言いながら、魔王は笑っていた。

 そんな話をしながら彼は城を出て、目的の地に赴く。

 

 

 毒の沼地へと着いた魔王達は早速フィールドの呪文を詠唱し、毒の影響を受けないように準備をし、(サーチ)の呪文で辺りにモンスターの気配が無いか探索し始める。

 今の所、小型のモンスターを魔王達が見つけては排除している単調な作業の繰り返しだった。

 まあ小型と言っても、人と同じか少し大きめなモンスターが多いのだが。

 

「は!」

 

 部下の一人がモンスターを引き付け、もう一人がカバー、そして最後の一人がモンスターに止めをさすという3人1組のフォーメーションを組んで魔王軍は討伐を進めていた。

 

「イヤー!」

 

 その時である。

 何処からか女の子の悲鳴が聞こえてきた。

 魔王軍の大多数が声のした方向へ皆が振り向く、振り向かない人達はモンスターと戦っている最中だ。

 

「あっちで声がしたぞ!」

「遭難者か?急げ!」

 

 皆がそう言った瞬間、一つの影が疾風の如く声のした方向に向かう。

 そしてその影を見ながら女性魔族は声を上げる。

 

「陛下!皆の者!陛下が向かわれた!手の空いている者は援護に向かえ!警戒は怠るな!」

 

 そう周りの魔族に声をかけながら、はやる心を押さえ女魔族は駆け出した。

 声のした方では負傷した夫婦らしき魔族と、その子供らしき2人がモンスターの群れに襲われていた。

 

 

「ゴアァァァァ!」

「お父さん!お母さん!」

「パパ!ママ!」

「くっ! シャーリー下がりなさい!」

「アナタ!来ます!」

 

 その場所で、夫婦の魔族は自分達の子供を守る為、子供達の前で盾になりながら、数体のモンスターと戦っていた。

 だが、手傷を負った状態で子供を守るのは厳しく、次第に戦いは追い込まれていった。

 しかし夫婦は諦める様子は見えず、果敢にモンスターに挑みかかる。

 だが万全の状態でない彼らは、多数のモンスターに囲まれてゆく。

 

「ゴオァ!」

「ぐお!」

「アナタ!」

「お父さん!」

「パパ!」

 

 トロルの強力な1撃を手に持った武器でガードしたものの、手傷の為に堪えきれず跳ね飛ばされる父親、そこへ更にオーガーが攻撃を加えようと振りかぶったその時。

 

「せいやぁ!!」

 

 何処からともなく飛んできた漆黒に身を包む男が、飛んできた勢いのままオーガーに蹴りを浴びせる。

 

「ブゴォガァア!!」

 

 顔面を蹴られ吹き飛ぶオーガー、その隙を逃さず男は口早に叫ぶ。

 

「ディフェンス・サークル」

 

 その声と共にモンスターに襲われていた親子の周りに、光の壁が現れオーガーの進入を阻む。

 

「すっ...すまない、助かった」

 

 いきなり現れた男に家族は驚きの顔色を示すが、父親らしき男は混乱にありながらも何とか声を出し礼を述べた。

 すると唐突に現れた男は、光の壁に闇雲に攻撃するモンスター達を一瞥すると、父親に語りかける。

 

「話はこいつ等を掃除してからだ」

 

 そう話すと光の壁に近づき、壁を通り抜け一人モンスターの中に進み出る。

 それを餌が出てきたとでも思ったのか、一斉にモンスターが襲い掛かる。

 だが、男は慌てた様子も無く、片手をなぎ払うように動かしながら魔力を込め、周りのモンスターに向けて解き放った。

 

「邪魔だ」

「ゴオオオォォ!」

「ギャオオン!」

「グギャオオオオ!」

 

 男がモンスターに向けて無造作に魔力を放つと、あまりの威力に弾き飛ばされたり、間接があらぬ方向に曲がったり千切れたり、顔や体が陥没したり穴だらけになって、辺りにモンスターであった物体と倒れた木々と崩れた岩が転がっていた。

 そして光の壁は、モンスターが居なくなると自然に消えていった。

 

「フム...無造作に魔力を放ちすぎたか?」

「すっ...凄い魔力だ...まるで魔王...」

「そうだ、我は最近この<西の廃墟>の主を退け主になった魔王アースだ」

 

 それを聞いた父親らしき男は、驚いた顔をしながら

 

「うっ噂は本当だったのか!<西の廃墟>の不浄の主を倒し、その地を浄化しようとしている変わり者魔王がいると!」

「ハハハハハ、変わり者でなく変人と人は言うであろう?」

「いえ、それは......」

「構わん。人にどう言われようが我はしたい事をし、我が道を進むのみ、それこそ魔王」

「お父さん。その人は誰?」

 

 ふと気が付くと、小さな女の子がこちらに興味をもって近づいて来ていた。

 

「シャーリー、この方はなこの地域の魔王様だ」

「魔王様?だって魔王様って玉座にいらっしゃる方なんでしょ?」

「ははははは、我は忙しいのであまり玉座にはおらんのだよ」

「変なの」

「こっ、コラっ!シャーリー!」

「ははは良い、気にするな」

「魔王様ー!」

 

 そして今、追いついてきた女性魔族の声が遠くに聞こえた。

 

 

 ー現代ー

 

 あの頃の僕......若かったよなぁ...と年寄り臭い事を考えながら意識を現代に戻す。

 

「くぅぉぉ~~頭が無茶苦茶いてえ~~~ガンガンする...」

「智樹が言ってるのに止めないからでしょ!いい薬だわ。江見はブーたれてないでちゃんとしなさい!」

「ブーたれてないもん、面白くないだけだもん!」

「ああもう!智樹ちょっと手伝ってよ!」

 

(本当に...昔と全く違うよな、当たり前だけど)

「分かったー!すぐ行くよー」

(確かに僕は昔の記憶がある。けど今は松坂智樹その生が好きだし、皆が認めてくれてる。それでいい)

「機嫌なおしてよ江見ちゃん」

「つまんないもん~」

 

 

(僕は皆と現代に帰るんだ。絶対に!)

ちゃんと続きます。


それと皆様からのご意見、感想、要望、指摘、希望ありましたらお願い致します。

出来る限りご要望に添えたいと思います。

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